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第5話


病院に行くことになった現代っ子の俺は、自慢のスマートフォンで病院を調べた。
「痔、スペース、病院、大阪市」検索。
大きな壁が再び現れた。
ゴールデンウィークのため肛門科の先生がいなかったのだ。ここで初めて「肛門科」という言葉に出会うことになる。
明後日から通常診療のため、今日と明日は我慢するしかない。
しかし翌日、我慢出来ないほどの痛みに襲われた俺は近くの病院に泣きついた。
「病院に肛門科の先生はいないが、どうしてもということなら来てください。」
その時の俺は肛門科以外の先生が肛門を診察する事の無意味さ、恐怖を知るよしもなかった。 とにかくお医者様なら誰にでもすがりたい気持ちだったのだ。

病院についた俺は、待ち合い室で極度の緊張感に襲われていた。
そして。
「池田さぁん、池田一耕さぁん」待ち合い室には俺しかいなかった。

無意味に個人情報をおっぴろげにされたのを皮切りに悪夢の時間が始まった。
先生「どうされましたかぁ?」
俺「たぶん痔だと思います。痛いんです」
先生 「ほんとは専門家が診るのがいいんだけどなぁ~あんまりわかんないしなあ。まあ横になってみて。」

気のない先生のフレーズに俺の不安のボルテージは最高潮に達していたが、俺は診察ベッドでも見事なタツノオトシゴの姿勢をとってみせた。

先生「ちょっと中みますねぇ」と器具を持ち出してきた。

それは何やらメガホンのような、噛む犬につけられたスカパーのアンテナのような器具だった。

絶対に入らない。今の俺の秘孔はそんな器具に対応できるわけがなかった。
「ぬうぉーーん‼︎‼︎」
魂の声が響き渡った。

ちゃんとした専門医に診てもらおう。
そう決意した俺はネットサーフィンに没頭し、ある名医と出会うことなる。

次回に続く。