南関に移籍して、大井記念2着、帝王賞出走という第2の馬生をスタートしたばかりのバーデンヴァイラーが重度の屈腱炎のため引退することになりました。
今までに持ったことがない高いレベルでのダート馬で、地方競馬という経験したことのない世界をこれからも見ることができると思った矢先でのアクシデントは残念でなりません。
中央在籍時には、マーキュリーC、佐賀記念の2度の交流重賞制覇があるだけでしたが、2勝クラスからオープン特別まで3連勝した時は、どこまで強くなるのか、とんでもないダート馬になる予感さえしました。ところが、中央の重賞では全く歯が立たず、地方交流で良績をあげる程度で、思うように賞金加算ができず、出走さえ困難な状況になりました。そんな中、それを打開するため地方移籍という選択がなされました。
地方馬としては、わずか2戦でしたが、何とか復活させようと尽力された川崎の内田調教師、ミッドウェイFの皆様、森泰斗騎手、また中央時代に大変お世話になった斉藤崇調教師、しがらきの方々、騎乗した多くのジョッキーの方々には、夢を見させていただき感謝するとともに、ダート界での生き残りの厳しさを教えてくれたように感じます。
短い間でしたが、クラシックや芝の大レースばかりに目が行きがちの自分の中で、違うカテゴリーで活躍するバーデンヴァイラーには貴重な経験をさせてもらいました。本当にありがとうございます。