さーて、今日のあなたは？

さーて、来週のサザエさんは？

カツオ、嫌われたくない

例えば、こんなタイトルだった場合、どんなストーリー展開が必要だろう？

当然、カツオが学校で中島や花沢さんやカオリちゃんなどに嫌われるシーンが必要となってくる。

カツオ自身は、嫌われたくないのである。

しかし、現実は嫌われる出来事が起きてしまっているのである。

さーて、来週のサザエさんは？

マスオ、もっと自由になりたい

このタイトルの場合はどうだろう？

当然、マスオさんが養子として肩身の狭い思いをするシーンが必要となってくる。

マスオさんは、自由になりたいのである。

しかし、現実はその反対に不自由さを体験する出来事が起こってしまうのである。

さーて、来週のサザエさんは？

波平、最後の１本を死守

このタイトルの場合はどうだろう？

波平の最後の１本の髪の毛が、色んなアクシデントで抜かれそうになるシーンが必要となってくる。

波平は、何としても死守したいのだ。

残しておきたいのだ。

しかし、起こってくることは、その逆で、数々の波平にとっての敵が現れ、その１本の奪い合いが始まってしまうのである。

何もこれはサザエさんの世界だけの話ではない。

私たちの現実がまさにこれなのだ。

私たちの願いや思いとは裏腹に、その逆が起きてしまう。

しかし、監督の視点、シナリオ作りの観点から見れば、その構造がよくわかるはずだ。

「嫌われたくない」というテーマでシナリオを作ろうと思えば、当然嫌われるシーンが必要となる。

「もっと自由になりたい」というテーマなら、不自由なシーンが必須だ。

「最後の１本を死守せねば」というテーマなら、壮絶な１本の奪い合いが必要だ。

じゃあ、どういうタイトルにすれば望ましいストーリー展開となるのだろうか？

カツオの場合はきっとこうだろう

「カツオ、好かれる」

「カツオ、嫌われない」でも問題ないが、嫌われないだと何も事が発展しない。

「カツオ、好かれたい」にすると、好かれない現実が必要となる。だから、この場合は「カツオ、好かれる」

もしくは「カツオ、好かれてる」でも良い。

マスオさんの場合はこう

「マスオ、自由」

「マスオ、自由になる」でも良いが、その場合は、不自由から自由への移行が必要となるので、もうすでに自由である自分を選択することで、自由しか存在しない展開となる。

そして、波平はこれだろう

「波平、地毛ふさふさ」

「波平、ふさふさ」の場合、カツラでも可能なため、ここはあえて「地毛」を強調したい。

そうすることで、経緯はわからないが、地毛がふさふさになる展開が起こることが確約される。

あなたの現実にタイトルを付けるとすればそれはどんなタイトルになるだろう？

さーて、今のあなたは？

「私、評価されてない」

「私、なんぜ結婚できないの？」

「私、時間がない」

「私、お金が貯まらない」

こんなちょっと残念なタイトルになっていないだろうか？

そのタイトルは、その現実が起きる前から、すでにあなたの中にセルフイメージや人生観としてあったものである。

だからこそ、そのストーリーが展開されているのだ。

それを好ましいタイトルへ書き換えてみよう。

いきなり完璧な状態を目指すより、現状から動きが出始めたようなタイトルにすると、より現実展開されやすい。

「私、評価されてない」→「私、評価されはじめる」

「私、なんぜ結婚できないの？」→「私、結婚できるかも？」

「私、時間がない」→「私、余裕ができてきた」

「私、お金が貯まらない」→「私、お金が増え始める」

どうだろう、いきなり完璧なタイトルにするより、抵抗感なく書き換えできるのではないだろうか。

そうやって徐々にあなたは現実のシナリオを書きかえていくことが可能なのだ。

何もこれは個人的なことに限ったことではない。

他にも書き換えることで、世界を変えることも可能なフレーズがたくさんある。

「愛は地球を救う」

こんなタイトルを付けた場合、当然地球上で救うべき様々な人や状況が必要となってくる。

だから、僕はこう書き換えたい。

「愛で地球は満たされてる」

きっと地球上のたくさんの愛を発見できる番組になることだろう。だからマラソンもする必要がなくなる。

「セコム入ってますか？」

これを言うためには、当然セコムに入った方が良い、物騒な世の中が必要となる。

だから、僕はセコムさんには悪いがこう書き換えたいと思う。

「セコムまだ必要ですか？」

こう言うことで、セコムが必要ではない世の中になっていくに違いない。

「もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対」

こう言うためには、それなりの面倒な失恋にまつわるエトセトラが必要になる。

だから僕はこう書き換えたい。

「もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対」なんて言わないよ絶対

よくわからない言葉にすることで、もう恋愛にまつわる面倒なものが一掃される気がするのだ。

とまあ、少し（いや大幅に）脱線してしまった感が否めないが、

今回の主旨としては、

無意識に選んでいる人生のパターンを「タイトル化」することで、認識し、意識的に変えていこうということである。