俺にはたどり着きたい場所があった。
「もうそろそろそこへ行くべきなんじゃないか?」
今までにも幾度となくその思いは湧き上がってきた。
それが魂からくるメッセージであることは薄々気づいていた。
しかし、俺はずっとそれを見てみぬ振りをしてきた。
でも、無視すれば無視するほど、その思いは大きくなり、
いつしか無視できないほど俺の心を支配していった。
これ以上自分をごまかすことなどできない。
「よし、行こう!」俺は心に誓った。
しかし、それと同時にその決心を揺るがす不安や恐怖が顔をのぞかせた。
「お前なんかに本当にできるのか?」
「お前は本気でそれを成し遂げられると思っているのか?」
「やめておけ、どうせ失敗してまたいつものように落胆するだけだ」
「今でもみじめなのに、これ以上みじめな思いなんてしたくないだろう?」
その通りだ・・・俺にできるわけなんかない。
やっぱりやめよう・・・
俺の心はまたもやくじけそうになった。
いや、ダメだ!このまま終わるわけにはいかない。
俺は行かなければならないんだ!
俺は再び決心し、その果てなき道を歩き始めた。
しかし、やはり同じように不安が頭をもたげてきた。
本当にこれでいいのだろうか?
もしたどり着けなかったら、路頭に迷ってしまうんじゃないだろうか?
どうして俺にそれができると言えるのだろう?そんな保障、どこにもないじゃないか・・・
不安に押しつぶされそうになった俺は、とうとう一歩も前へ進むことができなくなってしまった。
思い返せば俺はいつもこうだった。
いつも失敗することを恐れ、不安になっては途中で投げ出してばかりだった。
やるからには成し遂げなければならない。
そんなプレッシャーにいつも負けていた。
でも、もうそんな自分は嫌だった。
別に失敗してもいいじゃないか、たとえそこへたどり着けなくてもいいじゃないか。
そもそも失敗なんてものはないんだ、行きたいと思ったから俺は行く。
それだけでいいじゃないか。
俺は必死で自分を奮い立たせて、少しずつ進み始めた。
もうどれくらいの時間が経ったのだろう。まったくわからない。
そして、そこへは一体いつたどり着けるのだろう。
俺の体力ももうそろそろ限界が訪れようとしていた。
意識が朦朧としてきた。
その時だった・・・
目の前に白く光輝くものが見えた。
あ、あれは・・・もしかして、俺がたどり着きたかった場所じゃないのか・・・
それともあれは幻覚なのだろうか・・・
俺は何度も目をこすって確認した。
間違いない、あれこそが俺が求めていた場所だ・・・
とうとう俺はたどり着けたのだ!
長い道のりだった。
もう無理かもしれないと何度思ったことだろうか。
でも俺はたどり着くことができた。
不安や恐れにさいなまれながらも、とうとうここまで来ることができたのだ。
その場所は、まるで俺のことを待ちわびていたかのように温かく迎え入れてくれた。
これこそが俺が求めていたものだ・・・
俺はようやくそこで究極の安心感に包まれながら、至福のひと時を迎えることができた。
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トイレに行けるかどうかを不安に思う人はいない。
息が吸えるかどうかを不安に思う人もいない。
それは100%それができると信じているから。
失敗することなどないとわかっているから。
でも、お金や仕事や人間関係、結婚やパートナーや健康など、
そんなことについては僕たちは四六時中、不安を抱いている。
本当にそれが手に入れられるのだろうか・・・
うまくいかないんじゃないだろうか・・・
失敗すると大変なことになるんじゃないだろうか・・・
宇宙から見れば、トイレに行くことも、大金を手に入れることも同じこと。
それが実現するかどうかは、それができると100%信じられているかどうかの違いでしかない。
日々色んな不安や恐れを抱いて、葛藤している僕たち。
それはトイレに行くことに不安を抱き、もがき苦しんでいる男の姿に似ている。
宇宙から見ればきっと日々不安や恐れに振り回されている僕たちの姿は、ツッコミどころ満載に違いない。
そこに行きたいんでしょ?さっさと行けばいいじゃない?!
たどり着けるかどうか?そんなことで悩まずに、行けばいいだけなのに!
できなかったらどうしよう・・・って、その意味がわからないんだけど。
きっとそんな感じでいちいちツッコミを入れられているのかもしれない。
僕たちに必要なのは、決心だけだ。
「やる」とただ決めればいい。「そうなる」とただ誓えばいい。
トイレに行くように、呼吸をするように、そこに不安や恐れを持ち込むことなく、
自分を必要以上に奮い立たせる必要もなく、ただ自然に、ナチュラルにそれができると信じればいい。
宇宙から見れば超簡単なことを、できる限り複雑に、難しくしてやり遂げようとしている僕たちの姿は、
ボケやノリを通り越して、もう悪ふざけをしているようにしか見えないのかもしれない。
まるで不安ごっこを楽しむ無邪気な子供のように。
そして、あなたもまたそんな悪ふざけがあまりにも楽しそうだから、それをちょっぴり体験したくて地球に遊びに来た魂のうちの一人なのかもしれない。
だったらこの際、さんざん不安や恐れに振り回される悪ふざけを徹底的に楽しんでみるのもいいかもしれない。
この男のように。。。
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安心したのもつかの間だった。
俺には新たな不安が頭をよぎった。
お前にそんな大それたことができるわけないだろう?
やろうとするだけ無駄だ、やめておけ。
またもや俺の中の悪魔が囁きかける。
プレッシャーに押しつぶされそうになった俺は再び身動き一つ取れなくなってしまった。
このままお前は終わってしまうのか?
それでいいのか?お前はこのボタンが押せずに他人に尻拭いをさせる気なのか?
嫌だ・・・俺は何としてでもこのボタンを押してやるんだ。
でも、でも・・失敗したら・・・
そんな葛藤の末、俺はようやくそのボタンに手を掛けることができた。
しばしの沈黙のあと
←ここを押すと、トイレの神様のエネルギーがあなたに届きます。サワデー的なものです。
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お知らせ
以前告知していた関東でのイベントですが、
来年2月11日(金・祝)、横浜での講演会開催となりました。
詳細はまた決まり次第お伝えいたします。
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1月29日(土)セミナー「本当の豊かさを実現するお金セミナー」→残席1席となりました。
→おかげ様で満席となりました。以降はキャンセル待ちでの受付となります。
お申込み・詳細は→こちら
「しあわせびより。」のホームページが閲覧できない方は、メールでお申込みください。
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