1614作目は地味だった風変わりな吸血鬼物を・・・。
『ザ・ストレンジャー』
2014年チリ作品。
ホラー映画界の若き帝王、イーライ・ロスが製作を務めたSFスリラー。
-あらすじ-
田舎町。母と2人で暮らす少年ピーターの家に、ある女性を探して、見知らぬ男が現れる。
しかし、女がすでに死んだことを知ると、男は何も言わずに去っていった。後日、夜道を
通りかかったピーターは、その男が不良少年たちに囲まれ刺殺される現場を目撃して
しまう。しかも、通りかかった警官はピーターを追い払うと、不良少年を守るため、男の
遺体を森に捨て去るのだった。だが、密かにあとをつけたピーターが遺体に近づくと、
死んだはずの男は、なぜか息を吹き返している。恐る恐る男を家に連れ帰るピーター
だったが、やがてそのことが原因で不良たちから命を狙われるはめになり…。男は一体
何者なのか?彼が死なない理由とは?そして、ペーターとの関係は!?多くの謎に
隠された、恐るべき「血の宿命」が、ピーターと男を、哀しき戦いの旅路へと導いてゆく…。
-感想-
派手なシーンが一切無いとても地味な作品で物足りませんでしたが悪くは無かったです。
お話は少年は実は吸血鬼である男の実の子供で少年の母親は育ての母でした。
少年は不良達にリンチされ意識が薄れゆく中で不良達が殺される様子を目の当たりにします。
悪徳警官の息子は大やけどを負わされたことで今度は少年が悪徳警官により焼かれてしまいます。
吸血鬼は自分の血を清めたあと少年に捧げたことで少年は驚異的な回復力で直ります。
警官はそれを知り無理矢理吸血鬼から血を抜き取りその血を清めないまま息子に投与します。
回復しましたが凶暴化して少年の母親を襲い殺したあとで親子で逃亡します。
少年は警察署に乗り込み吸血鬼を牢屋から出し警察官親子を追いかけます。
警察官親子は息子の手により警察官達を全滅させたあと息子だけの逃がします。
主人公達は少年を縛り置いてゆきますが少年は通りがかりの人を襲い吸血鬼を追いかけていきます。
不良息子は逃走先でも人を襲い吸血鬼を返り討ちにしますが駆けつけた少年に不意打ちされます。
不良は炎天下に出され消滅して吸血鬼自身も自ら太陽を浴び消滅していきます。
少年は完全防備の服装で奪った車でその場をあとにしてエンドです。
これもフロム・ザ・ダークと同じ本来の吸血鬼物と違う作品でしたがこちらの方が良かったです。
地味な作品でせっかく包囲した警察を全滅させたのにその直接的なシーンがありません。
焼かれたり殺されたりの直接的なシーンも無く年齢制限でも意識したんですかね。
自分的はニュアンスじゃ無く視覚で楽しむタイプなので物足らなかったです。
ここで少年の成長とか親子愛とかいい感じにホラーと組めば傑作になったでしょう。
ところが今作はそこまでの作品じゃ無いので地味だけどそこそこいい止まりですね。
ただ大きな欠点も無いですし派手なシーンが無くても大丈夫な人なら楽しめると思います。
イーライ・ロスの冠があるようですがどうやらチリの方面で若手を育てているようですね。
機会があるなら是非とも日本で映画の活動とかして欲しいところです。
そんな感じでホラー初心者でも安心して楽しめる作品なので興味がある人は見てみてください。