699作目は結構面白かった航空機物を…。
『フライト8714』
2010年スペイン作品。その時何が起きたのか?2008年8月 スペインで発生した
航空機墜落事故死者154名の大惨事は なぜ起きてしまったのか?不可解な事故原因
謎の究明に挑む調査チームそして解き明かされてゆく 予想を裏切る悲劇の真相とは?
-あらすじ-
スペイン、マドリード。バラハス空港を出発したILM8714便は、離陸直後にコントロールを失い、
空港敷地内に墜落。死者154名の大惨事となった。大混乱の続く空港で、トレス率いる調査チームは
事故原因の究明に乗り出す。事故機は温度センサーの不具合が原因で、出発を一度延期、
再整備後に離陸していた。それでも、事故が起きてしまった原因とは?機器の不良か、
人為的ミスか?トレスたちはあらゆる可能性を検討し、調査を進めてゆく。そしてついに発見された
ボイスレコーダー、その記録から導き出された事故原因は、予想を裏切る意外なものだった…。
-感想-
世界仰天ニュース系の実際の事故の再現映像の2時間バージョンって感じですかね。
お話ですが事故の原因は飛行機が納入されたときにマニュアルが改編されてしまったと言う事です。
その為製造会社の警告を知らぬまま操縦士や整備士はマニュアルに沿って仕事をしていました。
偶然が重なりトラブルでアラームが鳴らないのに飛ぼうとして事故になってしまいます。
ざっと書くとこんな感じですがここまで至るのになかなか一筋縄でいきません。
他組織の介入や誰の責任かのなすり付けあいやいろいろな立場で感情的になる物などです。
更に会社のリストラ策も重なり想像の範囲内とはいえこれでもかという感じで難題が出てきます。
その中で主人公である調査チームのリーダーは心を強くして調査に徹しています。
そこでいろいろなやりとりがあり解決まで導き出す内容でいい意味で盛り上がりに欠けますね。
とにかく淡々と調査が進んでいきますが常にいろいろな情報があるのでだらけることはありません。
まあ大惨事の割にはちょっとしたミスが重なったため誰も悪くないと言う結論は気になりましたが。
一生懸命やった現場の人もいるんでしょうがこの作品には被害者目線の描写がほとんどありません。
一応被害者達が飛行機に乗り込むところなどは描かれていましたが事故後はそっちのけでした。
だからお客さん目線で見てしまうとこの大団円的な結末はちょっと怖く感じますね。
もしかして映画のスポンサーに航空会社が入っているんじゃ無いかと思いました。
映画的には派手さは無いですがしっかりした作りになっていて自分は凄く好きなタイプですね。
更に登場人物も極端な要素を持つ人はいないところも良かったと思えるところでした。
そんな感じで地味ながらしっかり作られた作品なので真面目な作品が好きな人にお勧めしたいです。