427作目はいまいちだったゾンビ物を…。
『感染創世記』
2010年カナダ作品。世界人類全ゾンビ化の危機。彼らは世界を救えるか?!
-あらすじ-
ゾンビが支配する世界となって7ヶ月。もはや世界は世紀末状態であった。人類はゾンビになるのを
待つ日々。多くの都市は腐敗状態となっていた…。政府はこのカオス状態をなんとかしようと、軍隊に
ゾンビとの戦いを命じたが、生き残った市民たちも、生き残るために自己防衛集団を立ち上げるように
なっていく。しかし、メディアはそれら集団を「War on Dead(殺しの集団)」と定義づけ、こぞって批判の
対象とする。生存者の一人、元ジャーナリストでドキュメンタリー映像作家のジュリアンは、そんな
「War on Dead」の戦いを正当化するためのプロパガンダ映像を撮影しようと、北米で最も悪名高き
自己防衛集団「the deadheads」に密着し、仲間となって彼らの日常をフィルムに収めていく。
構成メンバーは、クリスチャン・無神論者・世界を変えたい男と女…。様々な思惑を抱いて集まった
彼らとゾンビとの対峙。そして、日々行われれる残虐無慈悲な殺戮劇。ジュリアンはカメラを通して、
この日々の戦いに隠された裏の世界、そしてこの集団の真意を知っていくこととなる…。
-感想-
う~ん、ゾンビ映画ですがゾンビが主役じゃ無いのでいまいちでしたねえ。
お話は放送作家である主人公がゾンビ狩りをしている最強の自警団への取材の為合流します。
批判の対称になっているゾンビ狩りを正当化するためにプロパガンダ映像を取ろうとしています。
そこには様々な人がおり個人への取材を開始しますがどうも主人公は受け入れられていません。
行動を共にする中で自警団は確実にゾンビ退治を行いますがメンバー自体一筋縄じゃ内容です。
たびたび宗教オタクがメンバーに食ってかかり主人公に良くしてくれるインド人にとくに絡んでいます。
主人公にも絡みますが相手にせず取材をし続けますがあるとき自警団のメンバーが休憩を申し出ます。
一団はバーに行くというので一部のメンバーを残し主人公はついていきます。
しかし酒を飲むというのは二の次で実はゾンビに娼婦をさせそれを買いに行っている物でした。
実は殺人には否定的な主人公はメンバーに不信感を抱いていましたがその様子を見て逃げ出してしまいます。
残りのメンバーはいる場所に戻ってきた主人公は嫌になって取材を切り上げようとします。
そこで残っていたインド人から毎日殺戮を繰り返して正常じゃ無くなっていると説明を受けます。
主人公は気を取り直しインタビューを受けていなかった自警団のリーダーから話を聞きます。
リーダーは冒頭でゾンビをなった家族を殺した男ですが我々を理解していないと主人公に詰め寄ります。
その次の日の朝にかねてから仲の悪かったインド人と宗教オタクの姿が無いのでみんなで探します。
見つけますが宗教オタクが頭がおかしくなりそれを救おうとしたインド人がゾンビの餌食になっています。
メンバーで宗教オタクとゾンビを退治しゾンビになりかけていたインド人は主人公がとどめを刺します。
そして取材が終わり主人公はやつれ絶望感を感じながら帰路につくところでエンドです。
3500人のゾンビを全滅させた自警団と言う割には強さはスケールの大きさなど感じられませんでした。
その点は予算も少なめなカナダ映画らしいといえばらしいですがとても地味な作りです。
あくまでも人間ドラマが中心でゾンビは世界の背景の一部という感じでした。
一応人は襲われていますが話のエッセンスにすぎず基本的には自警団が圧倒的に強いです。
主人公の取材を通してゾンビ退治している自警団がただの正義の味方じゃ無いんですね。
いろいろな考えや心情でゾンビと性交渉したり金品をむしり取ったりなど正義の味方とはほど遠いです。
そのあたりが人物に彩りを添えず説教臭くなっているのでどうも鼻につきますね。
ゾンビのビジュアルは口元だけ崩れているタイプでのろまで撃ち殺すと声を出します。
さて突っ込みどころになりますがやはりサブタイトルですかねえ。
「世界人類全ゾンビ化の危機。彼らは世界を救えるか?!」ですがとても紛らわしいですよね。
よく考えず読むとゾンビ化した人々が世界を救うと思ってしまいますが本当だったらある意味面白そうです。
そういう奇抜な映画じゃ無く人間ドラマを中心とした地味なゾンビ映画です。
結構ゾンビの数はいるんだから頑張ってど派手なサバイバルアクションにして欲しかったです。