143作目は洋画ホラーの新作を…。
『ラン・オブ・ザ・デッド』
2010年イギリス作品。今度のゾンビは史上最速!ゾンビ映画の常識を打ち破る、
圧倒的スピード&恐怖で描く傑作!
-あらすじ-
近未来のロンドン。巨大な製薬企業であるニューゲン社による新薬の開発中に、重大な問題が発生。
臨床試験の被験者3万人に、肉体的な異常現象が生じた。彼らは突如凶暴化して人間に
襲いかかると同時に、常識では考えられないほど圧倒的な筋力と運動能力が備わり、
逃げ惑う人々を猛スピードで追い込んでいく。そして、彼らに噛み付かれた者は、
同じように変貌を遂げ、やがて街はゾンビ化した人間たちで溢れかえっていくのだった。
そんな中、ただ一人、症状の現れなかった妊婦のアンジェラ。
彼女は迫り来るゾンビの群れと必死で闘いながら、この絶望に立ち向かっていく…。
-感想-
この作品は突っ込みどころはあるにせよオブ・ザ・デッドの中じゃかなり出来はいい方です。
ゾンビの発生原因は製薬会社の滋養強壮剤が原因で被験者が変異してゾンビになってしまいます。
薬品でゾンビになりますが噛まれた奴もゾンビになると伝染病系統とあまり変わりがないですね。
ゾンビはパルクールをモチーフにしているのか凄く動きはいいですね。
ゾンビ俳優さんの運動能力の都合でしょうか派手な動きをするのは少数です。
外や中のシーンも分かり易いのは少人数で大量発生の所は夜で良く分かりません。
折角それなりの数のゾンビがいるんだから見やすくして欲しかったです。
ビジュアルは顔だけの簡単なメイクで欠陥が黒く浮き出たタイプです。
登場人物はあまり好人物がおらず殺されてもいいと思える嫌な人物が多いです。
殺し屋も兼ねている主人公の警備員や唯一ゾンビにならなかった被験者の女性は問題ありません。
警備員は最初の頃に噛まれますが鎮静剤のおかげでゾンビにならずにいます。
そして博士から唯一所在不明の被験者の女性を捜せと言われ物語が始まります。
被験者の女性は3万人に1人で唯一滋養強壮剤を打っても何ともなく話の中心となります。
結局『フェーズ6』と同様で妊娠しているから発症しなかったと言うことです。
被験者の元彼はシャブ中の少年を撃ち殺し逮捕されマスコミから酷くバッシングを受けています。
彼女を思うのはいいんですが自分の悪さを正当化したり親友を見放したりとろくでもありません。
まあその分彼女の女友達に堂々と罵られるあたりでちょっと可哀想な奴です。
元彼の親友は好人物で友人の保釈の為に私財をなげうちますがつり小屋で食べられてしまいます。
リーマンカップルは猜疑心の固まりで生き残る為に裏切ったりします。
女友達はとにかく罵ったり癇癪起こしたりいざと言うところで友人を裏切ったりとダメダメですね。
あとは被験者の兄貴が登場するぐらいで被験者と共に最後まで生き残ります。
計画はうまく行かずヘリコプターも使えないし常にゾンビがどこでも闊歩しているし緊迫感はあります。
まあ殺されるべきむかつく奴がメインに近いキャラクターでも殺されるし心がすっきりしますね。
ゾンビは常に登場しますししないところでも汚い人間模様を見せてくれて見応えはありますね。
まあグロいシーンはほとんど無いし逃走劇なのでホラーとしてはあまり怖くないです。
でも退屈なシーンも無いし普通の映画として見るにはそこそこいい作品だと思います。