チャン・チョルス監督、ヨン・ウジン主演。
原題「人民に奉仕せよ」


めちゃくちゃおもしろかったー!!


映画館で見てたら、爆笑してしまうところでしたわ。

もちろん、エロティックなシーンもたくさんあるのですが、ヨン・ウジンの変な踊りとか、慌ててロボットみたいになってしまうの笑ってしまい、映画館の前の席にいるやばい中年の人になるところでしたアセアセ(rocoさんの非常宣言ダッシュ)


正直エロ目的で手を出した部分が大きかったのですが(いや全部でしょ!)、昔々シャロンストーンの映画を見るような?

開けてみたら美しくてエロくない宮沢りえの写真集のような?純粋に恋愛映画として良かったです。

最後の最後エンディングテロップ後まで続く映画でした。いやほんと、映画館だったら頻尿族だから見逃してしまうところでした。




 主要人物3人

1976年。
北の炊事兵シン・ムグァン。28歳(妻子持ち)。

短髪のヨン・ウジン見慣れません…。

キャラが超真面目な炊事兵で、カン・ハヌルかと思った…!

出世コースと言われる師団長の公邸の炊事兵になる。

まず、公邸が興味深く。
炊事兵の仕事も、高度な家事代行サービスみたいで!
師団長ブリーフにもきっちりとアイロン。

北のスローガン的な文言が貼ってある師団長の家。その主席語録アップと、
師団長が鬼のような性格で。ピリピリした空気を最初からビンビンに表現するのよ。
師団長はチョン・ソンハさん。


チョ・ソンハさんの迫力!怖かったです。骨の髄まで軍人ってキャラ。


師団長妻 スリョン(ジアン)。

声がめちゃ低音で、四つ上の年齢設定なのですがかなり年上に感じました。

ビジュアルは美しいけど、声がしわがれた感じ?ドスの効いた稲森いずみみたいな。

この方お初でしたー、ドラマでも見た事ない。



師団長が1か月の出張になり…
夫が、鬼が、1か月もいないラブラブ
来ましたよ、皆様。始まりますよ。

革命戦士を誘惑する奥様

革命には犠牲が伴うものである!
最初のガチガチに困惑したムグァン。
師団長の命令か、奥様の命令か、
残した家族からの要求か、
頭ん中グルグルです。
壁には「個人の欲は禁止」みたいな文言があちこちお札みたいに貼ってありますし、将軍様肖像画に見つめられてますし。


奥様はいつも命令口調です。

「木碑の位置が変わったら2階に来なさい…」

木碑を毎日磨き続けるムグァンは、気が気でなくなり…。

部屋に行くと白い下着を付けた奥様がベッドにいる〜!

お前の望みは何だ?
社会主義のために尽くす事です!
嘘をつくな!
妻子のためですえーん

家族のために出世したいムグァン。

奥様は年増扱いされているみたいで嫌。2人の時はヌナと呼びなさい!なんて言われましても…。

最初は行為を拒むムグァンですが、出世転落のみならず、もっと最悪な状況にならざるを得ないと気がつき。

えーい、やぁっ!で、翌日

ついに致します…。


2階に行く階段の演技も、ムグァンの心情を表す場所として面白く。階段のシーンだけ誰か編集で繋いでくれないかな?泣き笑い気持ちが焦って階段ずり落ちたり、そーッと登ってみたり。。

師団長には絶対2階には行くなと言われている、奥様の命令は師団長の命令でもあり??人民に奉仕することに繋がり??わーん、どうする俺!?どーするよムグァンよ!?(後半はそんな苦難象徴の階段で普通に性交しちゃいますけどネ)


 私を一生忘れられない人にしたい

スリョン。

何度か寝たら「普通の人としての恋愛」を取り戻すべく可憐な少女にも見えてくる不思議〜。

輝きを増す2人の生活。

赤いワンピースと赤い靴が良かったわ〜。


台詞が全て文学的で、普段は怖くて冷たく感じる北朝鮮のドラマや映画で見るイメージが、この世界だからこそ究極なエロティシズムを感じるものにマッチングしていて。
性交シーンも台詞が良きグッ
決死の思いでソファーに押し倒して「乱暴にしないで!」と姉さんに言われても軍服引きちぎってみたり、引きちぎったら赤のブラでムグァンも私も興奮。え?昨日は白のブラだったのに、軍服の時は赤とか社会主義的センスなんか?飛び出すハート
前戯中に「(気持ち良過ぎて)めまいがする」という奥様に医者を呼びそうになるムグァン笑い、「手と唇は止めないで…」でハッと理解して再開!
昇天後、失神するスリョンに、死んだかと思って寿命縮まるムグァン。この男は相当凄腕なのか?(妻との初夜でも遊び人のように触らないでくださいみたいなこと言われてた)
師団長と夫婦生活がないからスリョンはやっと悦びを見つけられたのか。

スリョンの抱える孤独な女性の気持ちが痛々しく。


原作が中国文学で、架空の社会主義国設定なのですねびっくり北朝鮮設定ではなかったのか!主席様という表現も中国みたいだなと思った、そういう事なのか。


    

ノーベル文学賞候補作家・閻連科(えんれんか)による、小説「人民に奉仕する」が原作となっている。
「人民に奉仕する」は、その性描写により刊行直後に発禁処分となる。

後半にかけては、メロを突き抜けて政治的批判も表現されて。愛がイデオロギーに勝るという2人の切ないシーンに泣けました。切ないけど、壁にかけられてる社会主義的象徴を2人してぶっ壊していくシーンはロックな感じもして赤ちゃん泣き

スリョン姉さん、ムグァンじゃなくても誰でも若ければ最初は良かったんだろうけど。

義理堅く約束はきっちり守るし、肝が座っています。駆け落ちして殺されるとか、そんなパターンをヒヤヒヤして見ていましたが。

1番人民に奉仕したのはスリョンだったわ〜。男にすがりそうで、すがらない。むしろ権力者としての有言実行。生きてこそ、生き抜いて良かった。


と、まあ女性の側の心情で見てしまいましたが、

ムグァンの方は、欲望(出世をしたい、もちろん美しい女性とのも)に負けた部分から始まり、早くこの状況から逃げたい、怖いという気持ちが強いようにも見えました。師団長の地位が転落しかけた時の顔の青ざめ方、妊娠したかもの後の表情。男女逆だけども彼は性的搾取に遭ったわけですから。。でもスリョンの寂しさに寄り添ってはくれていたのかな。


ラストはどう見るのでしょうか?

各人の義務を果たしてから、合流しました、という見解は理想的すぎ?

合流じゃなくて、姉さんは自分の家族から1人解放された?ムグァンは本当に感謝していると思うのですよね。

見た方の見解を聞きたいですわ。


「シークレットミッション」の監督さんですね。

あの映画好きでしたので納得ラブ


「恋愛じゃなくて結婚」の後にびっくり

見終わってからインタビュー記事を読んだら、この映画なな何と2014年の「恋愛じゃなくて結婚」の後に脚本を読んで、決めたらしいですびっくり凄いチャレンジ精神!あのドラマけっこう好きでした。


「チャレンジ精神旺盛だったんでしょうね」って、俯瞰してますがご本人。本当凄いよヨン・ウジン。

年末に見た霜花店より体位はバラエティ多かったような。


いやー、TSUTAYAでレンタルしたものの、いつ見られるのか、チャンスは共通テストの日だわって、家族いない時に集中して見ました〜指差しって思春期男子みたいだわアセアセ