◯内房線外房線の新ダイヤと謎の動き

2月24日に改正後の新ダイヤが判明して内房線外房線の新ダイヤが明らかになったわけだが、そこで気になる動きが存在する。そう1運用だけ明らかにおかしい動きをする運用が存在するのだ。


千葉618→姉ヶ崎643

姉ヶ崎657→千葉722

千葉727→君津815

君津820→千葉909

千葉923→君津1010

君津1031→千葉1126

千葉1201→木更津1238

木更津1245→千葉1326

千葉1401→木更津1441

木更津1516→千葉1556

千葉1600→上総一ノ宮1647

上総一ノ宮1651→千葉1738

千葉1748→誉田1805

誉田1814→千葉1827

千葉1834→茂原1911

茂原2010→千葉2050

千葉→幕張車両センター


この運用なにがおかしいかと言うと、一番最初と最後に存在する。

まず千葉618の姉ヶ崎行きから始まっているわけだがこの運用は本来木更津528→千葉609の折り返し列車として運用が組まれていた。

 しかし千葉650上総一ノ宮行きの新設に伴い、大原532→千葉639の折り返しを新設上総一ノ宮行きに変更、千葉648の誉田行きだった列車は発車を7分繰り上げた上、勝浦455→千葉616からの折り返しに変更、千葉629上総一ノ宮行きだった列車は発生を2分繰り上げて木更津528→千葉609からの折り返しに変更している。その結果千葉618姉ヶ崎行きは前運用がなく、その日の最初の運用となっている。


そして何より一番の謎は最後に存在する。茂原2010→千葉2050で千葉に到着後なぜか幕張車両センターに回送する。しかもどういう訳か千葉2100勝浦行きがわざわざ幕張車両センターから回送するという迷な動きとなっているのだ。

もし千葉618姉ヶ崎からの1運用が209系8両であるならば幕張車両センターへ回送などせずに普通に茂原2010→千葉2050からそのまま千葉2100勝浦行きに折り返せばいい、しかしそうせずにわざわざ幕張車両センターへの回送行路を上下1本ずつ増やしているということは千葉618姉ヶ崎行きからの1運用は209系8両ではないなにかということになる。


またこの運用以外にもおかしな運用が存在する。

それは早朝の千葉555上総一ノ宮行きである。

この千葉555上総一ノ宮行きはこれまで千葉駅5番線停泊だったが、改正後は千葉541東金線成東行きが千葉駅5番線停泊となっており、千葉駅5番線で停泊出来ないダイヤとなっている。その一方で前運用が存在していない点は変わらないが、上総一ノ宮駅での折り返しダイヤから千葉555上総一ノ宮行きはE233系6両であることは確定している。そして千葉駅5番線停泊が出来ないとなると幕張車両センターからの回送となるだろう。


また早朝という観点からすると千葉547君津行きが木更津500千葉行き初電の折り返しとなり千葉駅3番線に変更、更に千葉600の総武快速君津行きも千葉駅3番線となっている。となると千葉駅4番線は先程の千葉618姉ヶ崎行きが停泊に使う可能性が高い。


そしてE233系分割編成だが、実は京葉線の輸送体系見直しで朝ラッシュの81運用が消滅しており、分割運用が3運用から2運用に減少しています。ちなみにE233系6両の勝浦行きが上総一ノ宮行きに短縮しているが、その分は夜間の千葉〜茂原・上総一ノ宮の普通列車に使用しており、千葉2346茂原行き後に千葉方面に回送している。


ここまで聞いて勘の良い方はお気づきかもしれないがこの千葉618姉ヶ崎行きからの1運用の正体はE233系6両である。


要するに1日目に東京1832上総一ノ宮行きで京葉線から送り込んで夜に千葉〜茂原・上総一ノ宮で2往復走り、千葉2346茂原行き後に千葉駅4番線停泊、2日目は千葉駅4番線停泊の千葉618姉ヶ崎行きから始まって茂原2010→千葉2050まで1日内房線と外房線の千葉発着で使用して、千葉2050着の後幕張車両センターまで回送、3日目は幕張車両センターから回送して千葉555上総一ノ宮行きに入り、その後上総一ノ宮653東京行きで京葉線に返却されるといった動きになる。


また千葉618姉ヶ崎行きから木更津1516千葉行きまでは内房線千葉発着に入るため木更津統括センターが担当することになるが、実は2月6日から2週連続で木更津統括センターによるE233系乗務員訓練が事前に行われていることが既に確認されている。



この木更津統括センターでのE233系乗務員訓練の目的は千葉618姉ヶ崎行きから木更津1516千葉行きまでの内房線運用がE233系6両になるための準備だったということになる。

ちなみに訓練に使用されたのが4両なのは久留里線キハE130の日中留置の兼ね合いで日中の木更津留置が4両でなければならないという理由があるだとか


◯中央快速線未改造編成が控えているのにもかかわらずなぜ今なのか

中央快速線では2025年春のグリーン車サービス開始に合わせてグリーン車57編成の製造や既存編成のトイレ設置が行われており、トイレ設置については先日のトタH51編成の出場で57編成全てのトイレ設置工事が完了しました。グリーン車の製造とホーム延伸工事を待つだけの状態となっています。また東労組八王子地本の資料から2024年11月には暫定的に12両の組み込み運転が始まることが明らかになっており、11月頃にも未改造編成であるトタT40,H49,T71の3編成の余剰が発生します。転用工事期間を考慮しても来年3月のダイヤ改正には転用先で運用が出来る状況になっています。

 であるならば疑問に感じる点が1つ存在します。

内房線外房線東金線の209系の一部をE233系で置き換えるのではあれは中央快速線の未改造編成が余ることが確定している2025年3月ダイヤ改正で一斉に置き換えた方が都合がいいのではないか?と考えられます。特に東金線が絡む運用は4運用しかないためH49と81運用分の6両×2と4両×2で全部置き換えることが出来ます。

 しかしそうはならず今年の3月のダイヤ改正で段階的に置き換えとなり、更には209系6両ではなく8両の運用をE233系6両で置き換えるとなったのは、置き換えられる209系4両2編成が2024年度中に別用途に転用されるからではないか?と考えられます。

廃車にするのではあればわざわざ今このタイミングで段階的に置き換える必要性はなく、中央快速線の未改造編成を待ってから一斉に置き換えるでしょうから。


ここで気になる動きがあります。それは南武線と横浜線のホームドア設置工事です。

南武線と横浜線では近年急速にホームドアの設置が進んでおり、特に横浜線の橋本以南は鴨居駅以外は本線のホームドアは設置完了しています。また副線も含めた南武線全ホームと横浜線橋本以南の全ホームの設置完了は2025年度末までとなっています。

 南武線と横浜線は不定期に修学旅行列車の運転があるのですが、当然ですがホームドアが設置されると両線区の修学旅行列車に特急型は使用できなくなります。ですから替わりに4ドアの6両以下の波動用車が一定数必要になります。

要するに今回の目的はホームドア設置後の4ドアの波動用を確保するためにホームドア機器がある程度揃っている209系4両を予備含めて2編成波動用に回す。そして南武線と横浜線は2024年度にも副線含めてホームドア設置工事が進んでしまうため、中央快速線未改造編成が余剰になる2025年3月ダイヤ改正以降まで待つことが出来ずに京葉線の輸送体系見直しで消滅した81運用分を用いて内房線と外房線の209系8両の一部をE233系6両に変更することで波動用に回す4両2本を確保するこれが狙いだと考えられます。