↓風雲ライオン丸 第16話より
第16話「忍者の掟に明日はない‼」です。
ソニー・マガジンズから刊行されている
「ピープロ70’ｓヒーロー列伝２ 快傑・風雲ライオン丸」によると
「激論！ 獅子丸対錠之助シリーズ」とされるエピソードの１本。
いやこのネーミング、実に的確で、この一連のエピソードの性格を見事に言い当てている。
そしてこの「激論！～」のシリーズこそ、風雲ライオン丸という作品の白眉と言えるエピソード群でしょう。
↓ピープロ70’ｓヒーロー列伝２ 快傑・風雲ライオン丸
（つづき）
マントルは、忍者達を自分たちの戦力として取り込むべく、活動していた。
それに対し、甲賀の頭領：藤林三太夫はあくまでも服従しない考えであった。
三太夫「生きて敵の手先になることは断じて許さん。
我々忍者には掟がある。 その掟を破ることは……許されないのだ！」
一方、獅子丸は一人の青年忍者：小弥太と出会う。
彼こそ、甲賀の頭領：藤林三太夫の息子であった。
獅子丸からマントルが忍者頭＝父：三太夫を狙っていると教えられた小弥太は、急ぎ仲間の助力に向かったが、時すでに遅し。 三太夫は敵に捕らわれてしまった後であった。
そして三太夫救出に力を貸そうという獅子丸の申し出を、小弥太はきっぱりと断ってしまう。
小弥太「傷ついたあなたの力を借りるまでもない。 それにこれは我ら忍者のこと。
余計な手出しは無用だ」
しかし、断られたからといって、放っておくことのできる獅子丸ではない。 結局、小弥太の後を追う獅子丸であった。
そしてその様子を窺っていた者……錠之助。
錠之助「獅子丸……お前の弱点は優しすぎることだ。 それが命とりにならねばよいがな」
↓風雲ライオン丸 第16話より
三太夫「無駄だ……何をされたとて、貴様達の言いなりにはならん」
ヤゴ「ええい しぶとい奴……」
甲賀の忍者頭：三太夫はどれ程責められようとも、断じてマントルの要求を聞き入れようとはしなかった。
ヤゴ「ならばこれを見よ」
三太夫に、怪人ヤゴはマントルのアジトに向かってくる小弥太の姿を映し出して見せる。
小弥太の動きを、マントルは察知していたのだ。
このままでは、小弥太は待ち伏せを受けて殺されてしまう…….
ヤゴ「どうだ三太夫、配下の忍者達を我々の手下にするか！？」
三太夫「断る……！」
ヤゴ「ええい強情な奴だ。 後悔するなよ」
三太夫「（内心の声）……許せ、小弥太……」
息子の命を盾に取られても、三太夫はマントルの要求を拒否し続ける。
しかし、決して冷血漢ではないことが強調される。
小弥太を襲撃する地虫忍者達。
が、小弥太はなかなかの腕前で、地虫忍者達をバッタバッタと返り討ちにしていく。
↓風雲ライオン丸 第16話より
小弥太、獅子丸の助力を断ったのはだてではありませんでした。
また、体術、剣技に秀でているだけでなく、変わり身の術を使ったりもして「忍者として優秀」という見せ方をされています。
しかし、これほどの腕前の小弥太でも、怪人ヤゴには……
小弥太の前に姿を現す怪人ヤゴ。
ヤゴ「小僧、なかなかやるな。 さすがは三太夫の子だけのことはあるわ」
小弥太「貴様だな、父上を連れ去ったのは。 どこにいる？父上は」
ヤゴ「安心せい、三太夫は無事だ。 きゃつにはまだやってもらわねばならんことがあるでな」
小弥太「くそぅ いくぞっ！」
小弥太と怪人ヤゴの死闘が始まる。
これまでは優位に戦いを進めていた小弥太であったが、地虫忍者と怪人ヤゴとでは格が違う。
危機に陥る小弥太……その時、獅子丸が駆けつける！
ヤゴ「まだ生きておったか獅子丸め！」
しかし、そこにさらにもう一人の人物が……錠之助だ。
↓風雲ライオン丸 第16話より
彼は意外にも、獅子丸の前に立ちはだかる。
錠之助「待て獅子丸」
獅子丸「錠之助……？」
錠之助「余計な手出しは無用だ！
そう言われたのではないのか？」
獅子丸「しかし……」
↓風雲ライオン丸 第16話より
錠之助「（小弥太に向かって）手出しはさせん、存分にやれ！」
果たして、小弥太の腕で怪人ヤゴに勝てるのか？
↓風雲ライオン丸 第16話より
（つづく）
