↓風雲ライオン丸 第11話より
第11話「生きていたタイガージョー!」
豹馬の死とタイガージョーの登場を描くエピソードです。
(つづき)
マントル怪人:ザグロを倒すべく、戦いを挑むライオン丸。
しかし、ザグロは恐るべき使い手であり、ライオン丸は背中のロケットを破壊されてしまう。
ライオン丸、苦戦!
そして、ザグロの必殺技がライオン丸に向け放たれる!
必殺、兜割り!!
ライオン丸、絶体絶命!?
↓風雲ライオン丸 第11話より
しかし、ライオン丸の兜は頑強であった!
逆に、攻撃を加えた筈のザグロの刀は、ポッキリと折れてしまう。
↓風雲ライオン丸 第11話より
形勢不利と見たザグロは、撤退する。
ライオン丸「どこへ消えたザグロ! 逃げるのか!?」
しかし、ライオン丸の声は、闇夜に虚しく響くのみ。
ライオン丸は、ここでザグロを倒しておかなければならなかった。
ロケットを壊されてしまった今、その修理が完了するまで、彼は変身することが出来ない。
今なら、ライオン丸に変身している今なら、倒すことが出来たのに……。
彼は、ザグロをとり逃してしまったのである。
一方の豹馬達。
通り魔が出るというのに、警戒した様子もなく眠っている志乃と三吉。
豹馬「あいつら安心して寝ていやがる。 獅子丸に頼りきっている……」
獅子丸は、この姉弟から完全に信頼されている。
対して、自分はどうだ!?
頼られているか? 信頼されているか!?
豹馬「うおおお~! マントルの野郎ども、皆揃って出て来い!
俺が、この俺様が一人残らず叩っ斬ってやるっっ!!」
たぎる闘志。 抑えきれぬこの衝動。
俺だって、俺だって……!
↓風雲ライオン丸 第11話より
結局、豹馬というのは、「欲しがり」なんですね。
金が欲しい。 だから金の為なら何でもやる。
自分が強いと証明したい。 だから強い奴に勝負を挑む。
強い奴と闘って勝ちたい。 だからその為には正義にも悪にもなる。
他人から信頼され慕われたい。 だから他人に優しくもなれる。
獅子丸と共に、正義の為に戦うと誓ったその時から、彼はその「私利私欲」を封印せざるを得なかった。 でも、抑えきれない。
この、猛り荒れまくっている豹馬の描写は、どう見ても「正義の為に闘志を燃やす男の姿」ではない。
マントルと闘って(そして勝って)自分の強さを示したい、獅子丸よりも他人に信用され頼られる人物になりたい、それなのに現実がその想いについて来ない。
「理想の自分」と「現実の自分」のギャップが埋められない。
その苦しみの表現です。
いや、よく出来たキャラですよ、豹馬。
初登場時から、ずっと彼は「欲しがり」で、ブレずにいました。
ブレずに来たからこそ、この描写に説得力があるのです。
普通、悪に近いキャラが味方になったら、立場に合わせて性格も変化し、(口調なんかは相変わらず悪ぶったりしていても)割と人格者にキャラ変したりすると思うんですけどねぇ。
豹馬は、ブレません。
その頃獅子丸は、謎の男との出会いをはたしていた。
何者だ?
彼はまだ知らない。
その男こそ、獅子丸にとって
「無二の友となる存在」であり、
「決して相容れぬ考えを持った存在」でもあることを。
宿縁で結ばれた男二人。
言葉を交わすのは、まだもう少し先のこととなる。
↓風雲ライオン丸 第11話より
(つづく)
↓風雲ライオン丸
おまけ
昔作ったやつ。
ブログの内容とは、全く関係がありません。