↓アンデッドガール・マーダーファルス 2巻
先日購入した第3巻の前に、これまでのおさらいをしているところです。
……って、もう、3巻、読了したのですが、折角なので、第四章の感想を書いておきます。
第四章 夜宴
かつて、八十日間世界一周を成し遂げた男:フィリアス・フォッグ氏が所有するブラックダイヤ〈最後から二番目の夜〉を盗むと、あの怪盗アルセーヌ・ルパンから予告状が届いた。
このダイヤには、人狼の隠れ里の場所の秘密が秘められているということで、怪物事件専門である探偵:輪堂鴉夜(りんどうあや)、
助手の真打津軽(しんうちつがる)、
鴉夜に付き従うメイドの馳井静句(はせいしずく)
という3人=“鳥籠使い”一行は、かの名探偵シャーロックホームズ、そしてロイズ保険機構・諮問機構より派遣されてきたエージェント、スティングハートと、ファティマらと共に、警護に当たることに。
が、実はロイズ保険機構のエージェントは、病的なまでに人外の者を嫌っており、今回の彼らの目的は、人狼の隠れ里を見つけ出して、彼らを滅ぼすこと。
その為、わざとルパンにダイヤを盗ませた後、ルパンを殺害。
ダイヤを奪って、死体は隠し、全ての罪をルパンに被せてしまおうとしているというのだ。
それぞれの思惑が交錯する中、いよいよ予告当日……。
ルパンは今回、ある人物を相棒として仲間に引き入れていた。
その名はエリック。 またの名を:ファントム=オペラ座の怪人。
それぞれが知略をめぐらし、逆転に次ぐ逆転の争奪戦が展開された今、勝負はルパンと津軽とレイノルドの三つ巴の勝負となっていた。
が、さらにそこにダイヤ強奪を目論む一団が乱入してきた。
人の命をなんとも思わぬその一団は、警護に当たっていた者達を容赦なく殺戮していく。
立ち向かうシャーロック・ホームズの前に現れたその者達は……
魔術師:アレイスター・クロウリー
人造人間:ヴィクター
女吸血鬼:カーミラ
殺人鬼:切り裂きジャック
そして彼らを束ねるのは……犯罪界のナポレオン:ジェームズ・モリアーティ教授。
犯罪組織《夜宴(バンケット)》の参戦により、〈最後から二番目の夜〉争奪戦は、いよいよその激しさを増していく……。
オールスター物です。
帯に掲げられた、ルパン、ホームズ、だけじゃないです。
もの凄いことになっています。
この章は、基本、バトルシーン、アクションシーンの連続で、いつものような、「殺人事件が発生し、その謎を解く」という、通常のミステリ的展開は無し。
ただ、そこはそれ。
バトルシーンにおける、相手の手の読み合い、逆転劇には必ず事前に巧みな伏線が張り巡らされている展開で、ミステリ好きな読者を、充分に満足させてくれます。
んでもって、静句さん、メチャメチャエロいっす。
カーミラとの絡みで、ドキドキです。
主人公達よりも強いのでは? という強敵が出現し、推理物としてだけでなく、バトル物としても、グンッと作品全体の緊張感がアップしたこの作品。
今後の 鳥籠使い&ホームズ VS 夜宴 VS ルパン&オペラ座の怪人 VS ロイズ という、四つ巴の対決が、楽しみでなりません。
願わくば、もう少し刊行ペースが早まってくれますように。