ブログの見た目を派手にするため、貼っておきます。
(続き)
この回の、酒場でのキッドとジョニーのやり取りを観て受ける感想は……
ハードボイルド。
元同僚で、間違いなく今も変わらぬ友情を感じているのに、決して自分の生き方を変える事の出来ない二人の男……。
カッコイイ。
ブライガーという作品、
ハードボイルドと、若者の青春ドラマ
が、混じりあっているのが、大きな特徴であり、魅力です。
普通は、この要素は混じり合いません。
例えば、日本のテレビ番組企画者に
Gメン75と翔んだカップルを混じり合わせたような形のアクション物の企画
と説明したところで、その企画が通るとは到底思えぬ。
ところが、ブライガーという作品は、企画が通っている上に、実際、この二つは共に番組の魅力として欠かせぬ要素として、同居している。
(まぁ、 Gメン75 と 翔んだカップル って感じではなく、必殺仕事人 と アメリカン・グラフティ って感じですが)
この二つには、実は、共通項があったのだ。 当時のアニメにおいては。
どちらも非・子供番組的 であるという点において。
これが、当時のアニメファンのニーズに、見事に合致した。
また、ブライガー程、見事にこの二つの要素の同居を成功させた作品も、珍しいと思う。
ただ、キッドをはじめ主人公達のキャラが、回により(下手をするとシーンにより)
いかにも「若者」っぽかったり、「大人びて」いたりするのが、ゴチャゴチャ
なのは、どうにもできなかったようで(笑)。
ジョニー「俺はあの日から、こいつを離したことはねぇ……」
胸の紅いバラを手にし、ジョニーはJ9メンバーに、自分とキッドの過去を話し始める。
かつて二人は、地球正規軍の特別射撃隊「レッドローズ」の同僚だった。
隊長はキッド。トレードマークは、胸の紅いバラ。
ある時、ハイジャック犯の狙撃と人質救出を命じられたレッドローズ隊。
人質を救出できるのは、自分達しかいない。
覚悟をもって任務に臨もうとした折、突然作戦中止の命が下る。
無視して作戦を強行しようとするキッドと、上からの命令を忠実に守ろうとするジョニー。
結果、二人がいがみ合っている内に、ハイジャック犯は逃亡してしまった。
作戦中止命令は、コネクションと癒着関係にある上司からのモノだった。
キッド「ジョニー、明日からお前が隊長をやるんだな」
ジョニー「キッド、お前、どこに行く気だ?」
自分が挿していた、胸の紅いバラをジョニーに託し、去っていくキッド。
彼はこうして、地球正規軍を去った。
そして託された胸の紅いバラは、いつしかジョニーのトレードマークとなり……
そのジョニーも、今は特殊射撃隊の隊長ではなく、情報部仕え。
かつての、栄光ある地位をおわれた男二人。
一方は正規軍に見切りをつけて、今や闇家業。
そしてもう一方はそれでも正規軍も腐った者ばかりではない、と信じ続ける。
二人とも、自分が信じるものの為に戦い続けていた。
しかし、その道は、もう交わることはない。
(続く)