今回の依頼人はベルチ・バルチという、冴えない中年男。
だが依頼金は400万ボールという大金。
ボウィーなどは、依頼内容を聞くまでもなく、すっかりやる気。
果たしてその依頼の中身は……?
ベルチは、地球の開発局の依頼で、金星へある物資を運んだ。それが始まりだった。
物資の中身が持ち出し禁止の地球の有名な美術品の数々である事を知り、
ビーナスコネクションと地球の開発局の汚い取引の関係に気づくベルチ達。
ビーナスコネクションは、いわば地球の悪徳役人たちの隠し金庫的存在だったのだ。
ベルチたちは事実を世間に公表しようと計画するが、仲間は全員ビーナスコネクションによって殺されてしまった。
ただ一人生き延びたベルチも、肝心の証拠フィルムを隠し場所から持ち出すことが出来なかった。
フィルムを手に入れ、全てを公表する事、それが今回の依頼だ。
幸いにも、表向きの仕事である物資運搬の代金の前渡し分は、
ベルチが全員分を一括して預かっていた。
つまり、J9への依頼料・400万ボールという大金は……。
空を見上げると、そこにひときわ輝く美しい星。
キッド「見なよ、宵の明星。
俺達がこれから行こうっていう金星だ。
灼熱の地獄の星だ……」
無念にも散っていった者達の弔いをしなければならない。
J9は今回の依頼を受けることとした。
金星開発コロニーに向かったJ9.
彼等はブライスターで派手に飛び回り、それを囮としている間にキッドとお町が無事、証拠フィルムを確保する。
ビーナスコネクションは翼竜型の巨大ロボで襲い来るが、ブライスターはブライガーへチェンジ! これを難なく撃破する。
が、雲霞の如くやってくるビーナスコネクションの追撃機群。
引き上げ時、とその場を去ろうとするブライガーの前に立ちはだかるのは……金星の宇宙ポリス!
警察も、犯罪組織であるビーナスコネクションとグルなのだ。
警察の追撃を振り切り、地球で待っているベルチの元へ赴くJ9。
そんな彼等を待っていたのは……。
ブライスターの囮としての大暴れや、キッドとお町のアクションにはたっぷりと尺が割かれ、今回は、アクション編として成立させようというスタッフの意図が見えます。
が、警察までが犯罪組織とグルになっているという、なんだか嫌~なムードで、ブライガーがどんなに無双しても、スッキリしません。
そう、間違いなく、スタッフがやりたがっている本命は、アクションよりも、この後の展開。
犯罪組織と、政府の役人、警察までもが結託している巨大な悪の勢力に、J9は、そして今回の依頼人ベルチは……。
(続く)