銀河旋風ブライガー その14(第2話「暴走アステロイド」その1) | 無敵動画堂高田のブログ

無敵動画堂高田のブログ

無敵動画堂 というサークルで、アマチュアアニメを製作している者が、アニメや特撮について語ります。

 

 

 先日ブログに載せたブライガーの顔、折角描いたので、清書して色を着けました。
 ブログの見た目を派手にするため、貼っておきます。

 
 第2話です。
 第2話というのは、第1話同様、
この番組は、こういう作品なんですよ、という事を視聴者へ示す為の回です。
 これは、どの番組においても、必然です。
 ウルトラマンは、第2話で悲劇的エピソードとして知られる「故郷は地球」(ジャミラの回)を流したりしないのです。
 仮面ライダーは、第2話で原作者自らが監督を務めた「危うしライダー!イソギンジャガーの地獄罠」を流したりはしないのです。
 マジンガーZは、第2話でいかにメイン演出家の芹川有吾さん演出回と言えど、異色編である「謎のロボット ミネルバX」を流したりしないのです。
 ゴレンジャーは、第2話でギャグ編の傑作として名高い「黒い超特急!機関車仮面大暴走」を流したりしないのです。(番組のカラーが、ギャグ路線になるのは、中盤以降)
 ガンダムは、第2話で、連続ストーリー基本の番組の中で珍しく1話完結である「ククルス・ドアンの島」を流したりしないのです。
 
 上記の内、ゴレンジャーに関してだけは、もし、スタッフが当初からギャグ怪人路線を目指していれば、第2話にああいったエピソード(ギャグ編)が流れた可能性は高いと思われます。
 でも、流れない。
 つまり、第2話(まぁ、1話も含めて、ですが)というのは、
最終的な番組イメージではなく、
スタッフが当初目指した番組イメージが、
もっともよく表れるエピソード
 であります。
 
 さて、ブライガーの第2話ですが、第1話を観る限り、この作品の目指すところは
・全編に渡り、洒落たムードの会話をかわす
・凄腕のプロで構成されたチーム物
・痛快無比なSFロボットアクション
に思える。
 その通りの作品ならば、まともに作れば、第2話は
1.会話の洒落たムードはそのままに
2.J9メンバーの、得意技を強調し、キャラ付けを補強
3.物質増大プラズマシステム、という特異な設定を活かした、メカの活躍
を描くエピソードとなろうか。
 というか、なるはず。
 特に、物質増大プラズマシステムは、アストロアイガーを発信してから、24時間以内なら使用可能という枷があり、
第2話、というポジションなら、
実はJ9は、24時間以内にカタをつけられそうな依頼で無いと、渋る(かもしれない)。
が、そこはJ9。
他の者なら24時間での解決など不可能と思われるミッションでも、難なくこなす。
みたいなエピソードがいいかもしれない。
 
 ……でも、この番組の第2話は、そんな話では、ない。
 予告ナレーションで、すぐに分かる。
 
アステロイドのVIKAVIKA通り
徒党を組んで流れ込む
ウエストJ区の暴走族の
決闘騒ぎに巻き込まれ
宇宙ポリスの一人が死んだ
復讐誓う妹の
依頼を受けたJ9
だがそこに
キッドの過去を知る女
 
 ……キッドの過去を知る女、だぁ!?
 いきなり、キャラの過去編にいっちゃう、というか、やっちゃうの? である。
 いや、こういうの(過去編)、各キャラの活躍編が一巡して、その後にやるものなんじゃないの?
 違うのである。
 で、前述の通り、第2話というのは、
スタッフが当初目指した番組イメージが、
もっともよく表れるエピソード
である。
 つまり、ブライガーというのは、そういう番組なのだ。
 決して、
痛快無比なSFロボットアクション物をスタッフも目指しているのに、
シリーズ構成を誤って、
いきなりこんなエピソードが第2話になってしまったのではない。
 この第2話は、正しく、ブライガーの方向性を視聴者に示した、正統派の第2話なのだ。
(続く)