サイコアーマー ゴーバリアン その45(第9話「愛と憎しみのファミリー」その3) | 無敵動画堂高田のブログ

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(続き)
 父の会社を出た後、ライラはイサムを伴い、亡き母の墓を訪れる。
 仕事一辺倒で、全く家庭を顧みなかった父。
 母が病気の時でさえ……。
 寂しかった子供時代を思い出すライラ。

ライラ「さあ、基地に帰りましょう」
イサム「ライラ、もう一度お父さんに会いに行こう。
 僕達はいつ死ぬかもしれない。
 もう二度とお父さんには会えないかもしれない

ライラ「……私が、イサムに父と会ってもらったのは、
 あの父を見てイサムがどう思うか知りたかったの

 ライラは問いかけているのだ。
 貴方も同じ境遇でしょう?
 貴方なら、私の気持ちが分かってくれるのではないの? と。
イサム「僕の親父も、似たようなものだな。 僕もずっと父を憎んでいたよ。
 でもね、ライラ。近頃、何となく親父の気持ちも分かるような気もするんだ。
 例えば、今の僕達みたいに、男はどうしても戦わなければいけない時があるんじゃないかって。
 それが、研究にしても、仕事にしても

 ライラは振り返りイサムに笑顔で、しかし少し寂しげに伝える。
ライラ「……イサム、
 貴方も男の子だったわね


 め、名セリフだ……と思うのですが。

 父とは分かり合えないという結論は揺るがない、という意思表示。
 父のことを理解できるというイサムに対し、自分は理解できないという意思表示。
 父と自分を和解させようとしているイサムに対しての、拒絶の意思表示。
 
 そんな気持ちを託したセリフが、
「貴方には分からないのね」とか、「私と貴方は違うわ」とかではなく、
「貴方も男の子だったわね」
である。

 喚き散らしたりするのでなく、冷たい視線をイサムに送るでもなく、
このセリフを、寂しい笑顔で、というのが、またいい。

 また、ライラのドラマだけでなく、このやり取りにおいて、イサムと父との確執のドラマに、イサムなりに決着をつけている事が解る。
 正直に言うと、私個人としては、イサムやライラの父親のようなタイプのキャラはあまり好きではないが、そんな父に理解を示そうとするイサムは素直に立派だと思えるし、主人公である彼の成長ぶりを、番組を応援している者として素直に嬉しさを感じる。

 密度の濃いシーンだなぁ。

 いやぁ、このシーンはグッときました。

 そんな時、ゾイル市全体に警報サイレンが鳴り響く。
 敵襲だ!

(続く)