ゲッターロボ號 その112(第32話『Gアームライザー発動!!』その2) | 無敵動画堂高田のブログ

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(続き)

 枝葉末節的な話だが、メタルビーストは基本的に「漢字表記」の名前が設定されているのだが、ナルキスのメタルビーストのみ、漢字表記は無し、という形で統一されており、彼の異質さを細かい部分からも補強している。

 メタルビースト・ヘラクルスがやって来たのは、超高層ビルの工事現場であった。
 資材として置いてある鉄骨群を手も触れずに浮遊させ、ゲッター翔を攻撃するヘラクルス。
由自「念動力、サイコキネシス……!」
翔「なんですって!?」
剴「またわけのわからん魔術を使いやがって……」
號「翔、フォーメーションゲッター號だ!」
 チェンジし、建設中の超高層ビルの屋上へと着地したゲッター號。
ナルキス「いよいよ出てきたな、一文字君


 どうやらナルキスは、前回、本能でナルキスの超能力を打ち破る、という荒業を見せた號を、多少はライバル視している様子。
 この「一文字君」という呼び方、ナルキスを演じた堀川亮(現:堀川りょう)さんの演技の良さもあって、印象に残る。
 なんというか、ナルキスというキャラクターは、典型的な美形ライバルキャラと大きく異なり、(外見以外の)カッコ良さ、人間的魅力、といったものを感じさせない、常に他人を見下した、実にいやらしいイメージのキャラクターなのだ。
 そのキャラクターの雰囲気を実によく表しているのが、この「一文字君」という呼び方。ナルキスというキャラの象徴とでも言うべきセリフだ。

 建設中ビルの屋上で激闘を繰り広げる、ゲッター號とヘラクルス。
 ブーメランソーサーを放つゲッター號であったが、ヘラクルスの念動力の作用で、空中停止。その刃は届かない。
ナルキス「私のメタルビーストは、お前達の今までの武器の概念などでは全く通用しないのだよ? 一文字君」
 余裕のナルキス。
 また、建設中のビルの屋上には、十分な強度が無く、床が抜け、ビル内部へ落ち込んでしまうゲッター號。
 ガラガラと、鉄骨がぶつかる音がする。

 苦戦するゲッターを一刻も早く支援せんと、Gアームライザーの組み立て作業を急ぐDr.タマ、ポチを中心としたメンバー。が、焦れば焦るほど、複合素材は粗悪品しかできず、二人の顔には、あきらめの色が浮かび始める。
レミ「よく父が言っていました。不可能を可能にすることが科学者だと」
Dr.ポチ「我々は吉井博士じゃないんだワン」
レミ「ゲッターの戦いぶりは、ずっと見てきました。不可能を可能にしてきた戦いぶりを。
 それを支えていたのは、Dr.タマに、Dr.ポチの筈

橘博士「吉井博士はソードトマホークを作り上げた。それを使えるようにするのが我々の使命だ。ゲッターは唯一希望の光だ。今、ゲッターを失うわけにはいかない……!」
 レミと橘博士の言葉を受け、Dr.タマ、ポチも、力を振り絞り、Gアームライザーの完成に挑む……!

 苦戦のゲッター號は、クレーンのフックに首をかけられ、宙吊り状態にされてしまう。
號「由自、Gアームライザーはまだか!?」
由自「ま、まだです……」
號「早くしてくれよ……!」
由自「時間を稼いでください。皆さん必死に間に合わせようと、頑張っています!」
號「こいつは……ヘビーだぜ!」

ナルキス「一文字君、どうやら君を買いかぶっていたようだ。そんなに脆いとはな」
號「うるせぇ!」
ナルキス「フッ……。辞世の句でも考えるんだな
號「なんとか時間を稼がないと……。辞世の句、辞世の句……。
 うるせいや
 ゲッター飛び込む
 鉄の音

翔「…………バカ……」
剴「ふざけてる場合かぁっ!」
ナルキス「もう少し国語の勉強をしておくんでしたねぇ……。一文字君
 號、必死の時間稼ぎが続く!

(続く)