ブログを再開するちょっと前に書いたものです。
「歌ではないもの」
真も善も美も中空に溶けて
一つのルールが全てを覆う
はりめぐらされた根のように
それは形を表しはしない
まとめあげる事も行われない
答えも指針も示してはくれない
しかし足場にはなってくれるのだろう
私がどこに立つかを指定してはくれず
どんな景色が見えるのかを保証してもくれず
ただ、そこに立つことの険しさを定める
だからきっと、道がないわけではないのだ
切り立った崖の上にいるわけではないのだ
道は四方にあり
それらはそれぞれの険しさと
それぞれの景色とを持っている
だからきっと、何も制限されてはいないのだ
だが私は今うずくまっている
両の手足を縮め 震えながら
どの道にも歩みだせずに中空を眺め
なくなったものと、元からないものを さがしながら
空に手を伸ばすための足場づくりにすらも
踏み出す勇気を持てぬまま
「歌ではないもの」なんて題付けたけど、これやっぱり詩になってないですね。これはただの散文です。
ただ、書いた時期の率直な気持ちを表してはいるとは思います。むき出しですが。
この分になぞらえるなら、今は最後に書いた「空に手を伸ばすための足場作り」に着手したところでしょうか。
「真善美」だなんてまやかしかもしれない。答えなんて求めても無駄かもしれない。一生を棒に振るだけかもしれない。
でも、関係ない。僕はそういうものが好きなんです。そういうもののことだけ考えていたいんです。
「好きなことだけやりなさい」と、水木しげる大先生は言いました。これが僕の好きなことです。