[コラム] セイラ・マスのアムロ・レイへのおだてを検証してみた。 | シャアに恋して ~デスラー総統のロマン航路~

※この記事は過去記事の再構成です



諸君、ご壮健かな。



機動戦士ガンダムの中で、異彩の輝きを放つ、ドメスティックバイオレンスな少女。


セイラ・マス。


ご存じ、シャア・アズナブルの妹だが。
イメージは何となく攻撃的。


それを決定づけた、アムロ・レイへのおだてを検証しよう。


時は、素人集団のホワイトベースが、地球連邦の本拠地・ジャブローをめがけて、地球に降下効果を始める時。


そこに、シャア・アズナブルの魔の手が迫る!


アムロ・レイのほかに、まともなパイロットなどいない。心にわだかまりを抱えながら、アムロはガンダムに乗り込む!


アムロがコクピットに座ると、モニターには通信士のセイラが映る。






セイラ「アムロ、発進後4分でホワイトベース人にもどって」
アムロ「了解。セイラさん、僕だって丸焼けになりたくありませんから」


出会い頭の一発。


シャア相手に4分でかたを付けて戻って来いと!いたしかたないであろう。


そうしないと死んじゃうんだもの。


セイラ「後方R3度。ザクは4機よ」
アムロ「4機も?シャアは手持ちのザクはないはずだ」
セイラ「事実は事実よ」


さらに絶望的な事実を突きつける。アムロの抗議などに、耳を貸す気はない。


そう、戦場はシビアなのだ!


甘い言葉をかけることはない。そう、生き残ることためには、事実を伝えねばならない!


甘えるな!アムロ・レイ!



アムロ「ホワイトベースの援護は?」
セイラ「後方のミサイルと機関砲でリュウとカイが援護するけど、高度には気を付けて」
アムロ「戦っている最中に、気を付けられると思ってるんですか?」


経験がほとんどないアムロに、困難なことを複数、同時にこなせと?


もはや、この辺でサディスティックの片鱗が見える。


アムロの悲痛な叫び。そう、少年は不安でしょうがないのだ。


ここでセイラの剛腕がうなる。




セイラ「あなたならできるわ」



この伊良部秀輝の灰皿ばりの直球。





アムロ「おだてないでください」



さすがのニュータイプ、アムロ・レイも。
降参するしかない。


相手に、逃げ道を与えない話術が冴えわたる!



このセイラ・マスの人心掌握術。
そして、相手に有無を言わせない交渉術。


かつて、中国の兵法家・孫子は、戦いに臨むにあたって、その心構えを説いた。


「敵を知り己を知らば、百戦して危うからず」



かつて各球団で監督をした名将・野村克也。ボヤキといわれるその言葉の中に。


「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」


そう、セイラ・マスは、幼いながらに、この二人の言葉を。


2ちゃんねるか何かで見ていたのである!



相手のザクの機数を正確に伝え、自軍の援護も、明確に伝える。


時間は4分しか許されない。
そう。


アムロの言訳など聞くだけ無駄なのだ。


さらに野村克也はこうも言った。


「人生最大の敵、それは「鈍感」である」


そう。セイラのサディスティックな一言は、アムロ・レイの心を叩き起こした。


おかげで、アムロ・レイの神経は研ぎ澄まされ、正確な分析と、戦闘をすることができたのである。



しかし、アムロ・レイも人の子である。これだけでは、疲弊しいつかは壊れてしまう。


かつて野村克也はこんな名言を吐いた。


「マー君、神の子、不思議な子」


そう、ほめて心のケアをすること。それがいかに大事なことか!


だからこそ、セイラ・マスは言う。


「あなたならできるわ」




こうして分析して。
結論。


セイラ・マスは。







現実に存在すると、野村克也である。








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