先日、刀城会館にて第91回の群馬地方会が行われました(webもありのハイブリッド開催)。

今回は一般演題が12演題あり

若者の優秀賞は、桐生厚生総合病院泌尿器科の清水孝倫先生が受賞されました。

よくまとまっており、質疑応答もそつなくこなして、よい発表でした。

 

今回の特別講演は不妊に関しての2講演が行われ、

一つ目は、

群馬大学医学部附属病院周産母子センター 講師の北原慈和先生による

「保険診療時代の不妊治療」の講演でした。

不妊症については、現在少子高齢化を迎え、非常に話題となっている領域です。

一般の方にもだいぶ知られてきましたが、不妊の原因は女性側の要因ばかりではなく男性にもあると言われています(およそ半数)。

その男性不妊については泌尿器科が係わる要素が多いため、産婦人科の先生方と連携をとって大学病院などでは不妊治療にあたっております。

今年4月より不妊治療に対する診療の多くが保険診療として行われるようになりました。

しかしながら年齢制限、回数制限などもあり、まだまだ問題点も多くあるように思います。

そのあたりを含めて北原先生より非常にわかりやすく講演いただき、理解を深めることができました。

 

二つ目は、

獨協医科大学埼玉医療センター 国際リプロダクションセンターチーフディレクターの岡田弘先生による

「保険適応元年の生殖医療における、泌尿器科医の役割」の講演でした。

この領域のエキスパートである岡田先生のお話は非常に勉強になりました。

現在の精子凍結や卵巣凍結、およびその限界などについてもお話しされており、生殖医療の希望も見えた気がしましたが、まだまだ課題も多い現状について教えていただきました。

生殖医療の領域では、泌尿器科医で生殖医療専門医を持っているドクターが非常に少ないという問題点があります。

今後若手泌尿器科医のなかで、こういった分野に興味のある先生はぜひ目指していってもらいたいなと思います。

泌尿器科は診療内容がかなり広範囲にわたっており、いろいろなサブスペシャリティのある診療科です。

一般泌尿器科診療以外にそういった得意分野を伸ばしていくことで個々のスキルアップを目指していってもらえるとよいのかなと思います。

 

群馬大学泌尿器科であらゆる分野のスペシャリストを輩出していけるとよいのかなと感じました。

 

なんだかすっかり写真を撮るのを忘れてしまっており、現地参加したにも関わらず、文書のみの投稿でした・・ガーン