分断酷道152号線を越えて掛川へ | Gulliver's blog ガリブロ ameba本店

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私、ガリバーの個人的趣味の世界をとりとめもなく、備忘録的に書いてます。

お立ち寄りいただいた方からリアクションをいただけると気をよくして調子づきます。

昨日の土曜日。

末娘の住む静岡県掛川市へ行ってきた。

 

・・・と言っても、ただ言って帰って来たのでは面白くないと考える我が家。

何か面白いコースはないかと探してみたら、何と、地質のもろさ故に未だに全線開通ができずに分断されており「日本の土木技術の敗北」とまで言われた酷道…国道152号線がちょうど良いコースであることを見つけ走ってみました。

 

ナビサイトなどでみると、掛川まで10時間かかるという。

しかも、全国的に荒れ模様の天気予報。しかたなく、前日に仕事から帰った後に、急遽、スタッドレスタイヤに交換して、当日は午前3時ちょっと前に自宅を出発。

 

出発するときは雪こそ降っていなかったが、昨夜の雨が凍って前が見えません。

で、氷を溶かしながら走り、自宅から15分ほどのところのコンビニで、飲み物や朝食やおやつなどを購入。

まだ、この時点でボディの水滴は凍っております。

 

で、心配していた鳥井峠は雪も凍結も無かったのですが、峠に向かう途中の国道の橋の上が、ブラックアイスバーン化しててちょっと滑り、一瞬ヒヤッとしました。

 

で、長野県上田市の国道18号線の大屋交差点から、国道152号線に。

ここが、国道152号線の起点です。

 

で、クルマを進め、道の駅マルメロの里ながとで休憩した後、大門街道に入ったら、突然、雪と路面凍結が・・

 

すかさず、デリカを4WDに切り替えて進みます。

途中、シカが出てきたりする道を、白樺湖に向けて標高を上げて行きました。

 

白樺湖を過ぎ、そのままデリカは茅野市内を抜けて杖突峠を登りだすと雪は本格的に降り始めました。

 

杖突峠を過ぎてしばらく進むと、周りが徐々に明るくなってきましたが、薄暗い闇の中に浮かび上がったのは・・・

美和ダムのダムサイト。

クレストゲートから放流をしていたので、管理のためか、ゲートのところの照明が点いておりました。

中々、薄暗いこの時間帯にダムに来ることは無いので、珍しい光景を見ることができました。

 

また、美和ダム下流部の円形放流口もみることができました。

思いがけず、いいダム活ができました。

 

で、デリカは更に国道152号線を進み、分杭峠を登り始めたころには路面も雪となりました。

 

分杭峠の近くには「ゼロ磁場」がありますが早朝でもあり、強風と雪でめちゃくちゃ寒かったので写真だけ撮って出発しました。

 

その模様を動画でどうぞ


次に、向かうのは「青崩峠」ですが、最初に分断国道とか、地質の云々とか、日本土木技術の敗北とか書きましたが、なでそうなのかと言いますと、この地域は中央構造線が走っており、いくつもの断層があることから、道路やトンネルの建設工事が進まない地域で、その最たる場所が「青崩峠」なのです。

ですので、国道152号線沿いには、あちこちに中央構造線の露頭(地層が見えているところ)もあり、岩石地質マニアの人なら一日かけて周りたいエリアなんです。

で、この国道152号線は秋葉街道とも、塩の道とも呼ばれたりしており、青崩峠周辺には武田信玄にまつわる場所も多くあり、青崩峠の近くには、武田信玄が三方原に出兵の際に、腰をかけて休んだとされる岩などもあります。

 

・・・・が、

実際には、青崩峠にはクルマが走れる道は未だになく、つい先日、青崩峠の下を貫く「青崩トンネル」が貫通(開通じゃありません)したばかりです。

なので、実際にはデリカで国道152号線から分岐した飯田市道南信濃156号線で「兵越峠」を越え、静岡県浜松市に入って再び国道152号線に戻ることになります。

 

で、兵越峠をめざして、手前の地蔵峠を越えようとしたら路肩崩落により通行止め。

仕方無く、一旦、国道153号線に迂回して、国道152号線と同じように工事が進まず分断されている三遠南信道(現国道474号線)の矢筈トンネルを経て再び国道152号線に戻り、兵越峠へ向かいました。

山の中に突如現れるジャンクション。

コレをグルグルと走ると矢筈トンネルです。

 

それにしても、「青崩」って面白い名前だと思いませんか?峠の近くでほんとに山が崩れているところの岩が青いんです。

今回は、実際に「青く崩れている」ところはみられませんでしたが・・・

青い岩石って、群馬県の下仁田町にある青岩公園の岩石と同じかな?と思います。

下仁田町にも中央構造線の露頭があるし、、、

と思っていたら、兵越峠の手前にある・・・

道の駅遠山郷にこんな看板が・・・

 

このエリアの地質に「秩父帯」とか「三波川帯」とかありました。

ここに来るまでの間に、助手席のカミさんが「川原の岩が三波石みたい」と言ってましたが、群馬県の鬼石町周辺で神流川の川原から取れて庭石などに使われる「三波石」とおなじ言葉の三波川帯と言うのがあるのをみて、三波石に似ていると言うよりも同じモノか?という思いになりました。

 

で、道の駅遠山郷を後にして国道152号線を進むと、突然「この先通行止め」の看板が・・・

「まじか・・・(汗)」と焦ると、道がヘアピンカーブに曲がっており、正面は国道152号線で通行止めですが、180°カーブを曲がったところから「飯田市道南信濃156号線」にスイッチし兵越峠に向かってました。

 

で、無事、兵越峠を越えて静岡県浜松市天竜区へ

 

しばらく山を下ると、天竜川沿いに出てしばらく天竜川と一緒に進みました。

途中、吊り橋が眺められるポケットパークで休憩しながら進み、T字路に突き当たったところを左折し双竜橋を渡ると、天龍浜名湖鉄道に沿って進むようになりますが、ちょっと進んだところで国道152号線とお別れです。

もう少し進めれば、国道152号線を起点から終点まで踏破できたのですが、今日の主の目的は掛川市なので・・・・

 

でも、せっかくココまで来たのだから、天竜浜名湖鉄道で鉄分補給もしていきましょう。

 

と言うことで「遠江一宮駅」で時刻表を確認。

この遠江一宮駅が文化財に指定されており、周辺は小京都と言われているで・・・

 

 

駅はレトロ感タップリで。。。

 

駅前の電話ボックスはこんな感じでした。

 

で、30分ほど、仮眠をとったりしながら待っていると、上り線と下り線の交換がみられました。

 

では、動画でどうぞ。


遠江一宮駅で鉄分補給を済ませ、いよいよ掛川市の娘のところへ。

娘と合流し、必要事項を済ませた後、一緒に昼食へ。

 

元々鮮魚店だったお店で食べた特盛り刺身定食(ご飯大盛り)はコスパも良く美味しくて満足でした。

 

で、娘と別れたあと、掛川城を見に行きました。

 

掛川城の天守の最上階に登ると富士山も見られました。

 

掛川城を後にして、道の駅掛川でお土産などを買って午後4時頃に帰路につきました。

国道1号線で静岡市清水区まで行き、東名高速清水ICから首都高、中部横断道、中央高速と乗り替え、中央道須玉ICから一般道で野辺山をこえ長野県に。

佐久市内で夕飯をとり、軽井沢町から国道146号線で群馬に向かったのですが、軽井沢から県境の「峰の茶屋」に登る、通称「万山望(まんざんぼう)」は、本格的な雪道と吹雪によるホワイトアウト状態。

 

でも「デリカとなら行ける!」とぐんぐん進みました。

その模様を動画でどうぞ


で、地元に入ってコンビニで翌日の朝食用のパンなどを購入。

雪と塩カルまみれになったデリカ。

 

で、21時30分過ぎに帰宅しました。

 

19時間あまりの峠あり、凍結路あり、雪道あり、吹雪あり、鉄分補給あり、お城あり、富士山ありのロングドライブとなりました。

総走行距離は700キロ弱くらいだったかな?と思います。

 

楽しかった。