行方不明の1日…
1秒先の彼女
(2020年/」台湾/119分)
監督:陳玉勳(チェン・ユーシュン)
【ストーリー】
郵便局で働くシャオチーは、仕事も恋も冴えない日々を送っていた。そんなある日、彼女は街で出会ったハンサムなダンス講師ウェンソンと、“七夕バレンタイン”にデートの約束をする。しかし彼女がふと目を覚ますと、既にバレンタインの翌日になっていた。シャオチーは失くした大切な1日の記憶を取り戻すべく奔走するが……。
【かんそう】
先日はこの作品のリメイク版『1秒先の彼』の感想を書いたので今回はオリジナルの『1秒先の彼女』の感想を。
待ってました!陳玉勳監督!!
…と膝を叩いて喜ぶほどのチェン・ユーシュン監督の新作は嬉しいです!
毎回発想がすごいなーと思うのですが今回もおもしろい発想でしたねー☺️
前半は何をやっても1秒先行くシャオチー(郵便局員)パート。
とてもテンポよくコミカルに物語が進んでいき、ヤモリDJなんかも楽しかったな。
渡された私書箱の鍵の番号が「038」というのにも笑ってしまいました。
いや…たいした意味はないのかもしれませんが…
中国や台湾での「38」という数字は「おバカさん」とか「お転婆」とかいう意味もあって、あまりいい意味ではない使われ方をする時もあるんですが、この場合はシャオチーのおてんば娘的なイメージで使ってるのかなーと、私は勝手にかわいい印象で解釈しました。
そして後半は何をやっても1秒遅れるグアタイ(バスの運転手)パート。
みんなより1秒遅いが故に、時間が貯まりに貯まってその時間(時間の利息)を利用して動きが止まってしまってるシャオチーとデートを決行するグアタイ。
この部分だけ見たらヤバい人よなーリアルでちゃんと接しろよーそんなことで満足してええのかー?といろいろ思いましたが、シャオチーのお父さんとの場面は泣けましたねぇ。
とは言え、後半はちょっとマイナス感情の方が動いていましたね。
以下ちょっとネタバレですが…
私は郵便局で再会するラストシーンでその気持ち悪さはすっかり…とまではいかなくても、なくなったかな。
シャオチーとグアタイはあそこからリアルな交流が始まるんだよね!と信じてます!
いつもちょっと落ちこぼれ的な存在に優しい陳玉勳監督の作品は今回も監督の優しさが感じられる作品でした。
くうこのおまけ
・数年前に観た台北発メトロシリーズの『ハロー、グッドバイ。』(葉天倫監督)にもいつもワンテンポ遅れる女の子が主人公で登場するのですが、彼女のおじいちゃんが
「たとえ1秒遅くてもその1秒には意味があるんだ」
と彼女を優しく励ますシーンがあります。
今回そのシーンを思い出したなー
・豆花が食べたくなったので後日食べに行きましたー
豆花最高!大好きです
・途中、とても素晴らしい風景が出てきますが嘉義県東石村というところだそうです。
美しすぎるー!行ってみたい!!
うりぼう4つ:
※画像はお借りいたしました。(豆花の画像だけは自分撮影分です)
2021.7鑑賞
ありがとうございました