椿の庭 | シネマド館

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世界の映画を見ていると世界を旅しているように感じる・・・というブログではなく単なる「映画」と「おでかけ・旅行」をメインにしたブログです。とは言いながらも結構他のことも書いてます・・。

相続税 

椿の庭

(2020年/日本/128分)

 

監督:上田義彦

 

 

【ストーリー】

庭に椿が咲き誇る一軒家。長年連れ添った夫を亡くした絹子は、夫と子どもたちとの思い出が詰まったその家で娘の忘れ形見である孫娘の渚と暮らしていた。夫の四十九日を終えたばかりの春の朝、世話していた金魚が死んでしまう。金魚は椿の花で体を包まれ、庭の土へと還っていった。庭に咲く色とりどりの草花から季節の移ろいを感じ、家を訪れる人びとと語らいながら、過去に思いをはせながら日々を生きる絹子と渚。そんなある日、絹子に一本の電話がかかってくる。(映画.comさんより)

 

 

【かんそう】

 

写真家の上田義彦氏が監督、というだけあって映像は、構図から色彩の濃淡、光と影…どのシーンのどこを切りとっても美しかったです。また、フィルムならではの味わいもあったと思います。

 

でも一番美しかったのは富司純子さんだったかな。

表情も着物姿も仕草もどれもが美しかった~!

 

 

冒頭から金魚の死、夫の四十九日…と「死」を印象付ける出来事が重なりますが、そのままずーっと「死」は静かにこの作品に付き纏います。

 

そんな中、唯一「生」を感じさせるのが孫の渚(シム・ウンギョンさん)

 

絹子さん(富司純子さん)にとっては亡くなった娘の忘れ形見で外国からやって来ました。

 

渚自身は物静かだけど、彼女が廊下を歩くときは必ずドスドスドスッと足音がします。

 

それが何だか若さと生命力を感じさせてくれてましたねー。

 

 

非日常のような静かな日常を過ごしている二人ですが絹子の頭を悩ますのは相続税のことで、家を手放さなくてはいけないのか否か…ということでここだけはザ☆現実でシビアー!!驚き

 

その問題に関わっている税理士を張震が演じています。

なんでまた張震?…って思うんだけど、私は嬉しかったからいっか。

 

結局、家を手放すことになり、一つの時代が終わったなぁ、としんみり。

 

 

この作品、終始地味で余計なことは語らず、物語自体も特に目立った起伏やメッセージ性もなく、画面もそんなに明るいわけではないんだけど…って、どんだけ言うねん!ですが、妙に心に残っています。

 

富司純子さんが劇中お召しになっていた着物は全て富司純子さんのものだそうで、どれもステキでした。

特に夏着物のアイボリーのお着物と若草色の帯のコーディネートが好きでしたわーニコニコ

 

 

あ、あと、あのお家。

 

とてもステキだけど維持しながら住み続けるのはいろいろ大変そう…

 

 

うりぼう4つ:いのしし いのしし いのしし いのしし

 

 

※画像はお借りいたしました。

 

2021.6鑑賞

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ありがとうございましたコスモス