ヤクザと家族 The family

家族として…

ヤクザと家族 The Family

（2021年/日本/136分）

監督：藤井道人

【ストーリー】

1999 年、父親を覚せい剤で失った山本賢治は、柴咲組組長・柴崎博の危機を救う。その日暮らしの生活を送り、自暴自棄になっていた山本に柴崎は手を差し伸べ、2人は父子の契りを結ぶ。2005 年、短気ながら一本気な性格の山本は、ヤクザの世界で男を上げ、さまざまな出会いと別れの中で、自分の「家族」「ファミリー」を守るためにある決断をする。2019年、14年の出所を終えた山本が直面したのは、暴対法の影響でかつての隆盛の影もなくなった柴咲組の姿だった。（映画.comさんより）

【かんそう】

1999年、2005年、2019年…3つの時代をヤクザとして生きた賢治を「家族」という視点も交えて描いています。

藤井道人監督らしく社会派のテーマもうまく盛り込んでいて、ドキュメンタリー『ヤクザと憲法』を観ている方なら被るところもあって、すんなり見やすかったりしたんじゃないでしょうか。

役者陣もさすがにうまく最後までダレることなく引っ張ってくれました。

今回、主演の綾野剛さんもよかったけれど、磯村勇斗くんが一番目を引きましたわ。

今まで特になーんも思わなかったのにー←失礼…

反社会、反社会と言われて対策法もできたけれど、彼らがいるからこそうまく収まっている領域もあったりで何でもかんでもすっぱり切るのも…と、この映画を観ていて、なかなかそのあたり難しいよなぁ、と思いました。

賢治がずーっと家族と思って接してきた組があんなことになり、賢治の居場所がなくなったかのように思いましたが、ラストはしっかり家族ができてたんだなぁ、と思わせてくれて、ちょっとじんわりきました。

で！ここからは私の個人的なツッコミ２点。

まず、尾野真千子さん。

大好きな女優さんで演技力も高く何も文句はないのですが、彼女の女子大生役はさすがに厳しかったー！その後の役どころは全く違和感なかったのですが。

そしたら賢治が彼女が女子大生と知ったシーンで「おまえ…老けてんな」と言ったのでそこで帳尻合わせてんのかな？！と思いました。