人間みな兄弟 部落差別の記録
(1960年/日本/60分)
監督:亀井文夫
こちらで詳しい内容紹介がされています→山形国際ドキュメンタリー映画祭 2001カタログ
【かんそう】
前回に続いて【京都府所蔵 記録映画傑作選】で観た亀井文夫監督作品の感想です。
こちらは被差別部落についてのドキュメンタリーです。
ここまではっきり被差別部落について伝えている記録映画を、私はこの時 初めて観たような気がします。
亀井文夫監督を含む7名のスタッフが部落解放同盟の援助の元、52ヶ所の被差別部落を取材したそうです。
まず、冒頭でいきなり写される区画整理されていない地域に「え…?!」となりました。
そこから このドキュメンタリーは進んでいくのですが、江戸時代の身分制度が廃止されたのが明治四年。
しかし、地理的環境、社会的環境、経済状況…何から何まで彼らはずっと放置された状態でした。
しかも時代が時代だからか、ほんと扱いがひどい!と思うこともカメラに収められていて、いろいろとショッキングな事が記録されていました。
私自身、部落問題は学校でうすーく授業で聞いたことはあったけれど、あまりわからないし、疎いよなぁ、とその知らないことが知らず知らずに差別につながってしまうこともあるかも…と思うとこれまたガ~ンとなりました。
ただ、色素の薄い「白子症」の子供が、学校や地域の皆さんの協力で、学校に行っても馴染めるように、と、就学前から地域のみんなと積極的に関わるようにしてくれていて、その子が元気いっぱいみんなと遊んでる姿が写ってるシーンはよかったなー
今回、亀井文夫監督作品 2本とも観ることができてよかったです。
うりぼう5つ:
2021.3鑑賞
ありがとうございました