象が座ってる…?
象は静かに座っている
(2018年/中国/234分)
監督:胡波
【ストーリー】
かつては炭鉱業で隆盛しながらも、今では廃れてしまった中国の小さな田舎町。友達をかばった少年ブーは、町で幅を利かせているチェンの弟で不良の同級生シュアイをあやまって階段から突き落としてしまう。チェンたちに追われて町を出ようとするブーは、友人のリンや近所の老人ジンも巻き込んでいく。それぞれが事情を抱える4人は、2300キロ離れた先にある満州里にいるという、1日中ただ座り続けている奇妙な象の存在にわずかな希望を求めて歩き出す。(映画.comさんより)
【かんそう】
4時間めっちゃ長かったーとはあまり感じなかったかな。
でも登場人物みんな見てて辛い…
描かれているのが、たった1日ということにさらに辛くなる……いろんなことありすぎやろーっ!
とにかくダークな1日を描いた4時間でした。
みんなイライラしてましたよね。『花咲くころ』を観たときのようにスクリーンからイライラが伝わってきました。
『花咲くころ』は国全体がイライラしてて、な感じでしたが、こちらは小さなコミュニティレベルで、誰と接触しても噛み合わず、一触即発な感じでイライラ倍増キャンペーン!な感じで観ているこちらも心苦しかったです。
あの女子高生?中学生?が「先生の部屋はいつもキレイで落ち着くねん」というようなことを言うシーンがあるのですが、もう、わかるわー!!です!
モノに溢れた部屋にいるのはしんどい(我が家です。特に夫のモノ)
そして彼らは何かから逃れるように、そこに行けば何か変わるかもしれない、と、みんな座っている象を目指すのですが…
最後、何も変わってはいないし、行ったところで何も変わらないかも、なのですがちょっとホッとしたかな。
あと、この作品には音楽がほぼなかったのですが、劇伴が流れたシーン、そしてその劇伴はとてもかっこよくてよかったです!
あれだけの熱量であれだけの作品を撮る監督だけに本当に残念です。
ご冥福をお祈りいたします。
うりぼう5つ:
2019.12鑑賞
ありがとうございました