(2018年/日本/107分)
監督:深田晃司
【ストーリー】
貴子(鶴田真由)は息子のタカシ(太賀)とインドネシアに移住し、 NPO法人で災害復興の仕事に就いていた。ある日、貴子の自宅で息子の同級生クリス(アディパティ・ドルケン)と、その幼なじみでジャーナリストを目指しているイルマ(セカール・サリ)が取材を行っていたところ、身元不明の日本人らしき男性が見つかったという連絡が来て……。(シネマトゥデイさんより)
【かんそう】
『シェイプ・オブ・ウォーター』 『ゆれる人魚』 と、水の中で生きているイキモノシリーズ(勝手にシリーズ化)で書いてきた第3弾!!
そして最終回!!(はやっ!)
最終回を飾る作品は『海を駆ける』
深田晃司監督作品です。
深田監督作品ということにまず興味ひかれましたが、そこに主演がディーン・フジオカさんとくれば、そりゃぁ、もう、めっちゃ気になりますやん??
観る前は、前回の『淵に立つ』とは全然違う感じの作品撮らはったんやなぁ、と思っていましたが、確かにこちらはファンタジー色強いのですが、深田監督作品でちょこちょこ感じる死生観は健在でした。
とても不思議な感覚に包まれる作品でしたねぇ。
舞台がインドネシアというのもそう感じさせているのかもしれませんが。
まずディーン・フジオカさん演じるラウ。
彼の存在が謎。
海からやってきて海に帰っていく。
不思議な力を操る。それこそ「死」「生」といったことを操れる。
・・・ラウは人の形こそしているけれども「海」そのものだろうか??とも思えてきます。
また、四人の子どもに四人の若者・・・これもなんか関係あるんだろうか?とちょっとゾッとしたり。
この不思議で謎な存在のラウにディーン・フジオカさんを起用したのは大正解だなぁ、と思いました。
でもですね・・・
実は最初不安だったんですよ。
え?おディーンが深田作品で主演?!
て・・・
私の素人目線なのですが、どうしても、ディーン・フジオカさんは演技に長けているようには思えなくて・・・
(ドラマのモンテクリスト伯はめっちゃはまって見てたけど)
でも、深田監督はうまいこと演出されてましたねぇ。
あの役だったら彼の演技が「?」な感じはあまり目立たないし、逆に彼の美しさやミステリアスな感じが際立っていたように思います。
大阪で上映の際、深田監督のティーチインがあって、彼の起用理由を聞かれた監督は
「彼の美しさ」
と、お答えになったそうです。(劇場のフリーペーパーにこの部分だけ載っていました)
いやはやいやはや素晴らしくぴったりでございました!!
他の役者さんたちもよくて、深田監督作品常連さんんの太賀くんは今作でも最高でしたね。安定。
ちょっと怖い大人のファンタジーでしたが、こういう深田監督作品もいいですねー
おもしろかったです!
くうこのおまけ
ラストシーン(ネタバレです)
海から若者たちが浜に向かって泳いでいきますが、その様子をドローン?とにかく空撮でどんどん引いて撮影しているのですが。
その泳いでいる中で一人!阿部純子さんだけが泳いでも泳いでも進んでいるように見えず、みんなと距離が離れていっているようで、ハラハラしました!!
※画像はお借りいたしました。
うりぼう4つ:
2018.7鑑賞
ありがとうございました