(1954年/日本/207分)
監督:黒澤明
【ストーリー】
戦国時代の貧しい農村を舞台に、野盗と化した野武士に立ち向かうべく農民に雇われた侍たちの闘いを描いた作品。黒澤明監督による日本映画の傑作。麦の刈入れが終わる頃。とある農村では野武士たちの襲来を前に恐怖におののいていた。百姓だけで闘っても勝ち目はないが、麦を盗られれば飢え死にしてしまう。百姓たちは野盗から村を守るため侍を雇うことを決断する。やがて、百姓たちは食べるのもままならない浪人たち7人を見つけ出し、彼らとともに野武士に対抗すべく立ち上がる……。 (yahoo!映画さんより)
【かんそう】
黒澤明映画祭5本目です!
黒澤明といえば!
この作品を挙げる方も多いのではないでしょうか??
話はシンプルなのですが、とても面白かったです!!
三船敏郎さん演じる菊千代がもう、「スラムダンク」の桜木花道そっくり。
桜木花道のモデルって実はこの菊千代なんじゃないの??って思うくらいにキャラがかぶってました。
がさつでうるさくてすぐ人の邪魔をして・・・でもどこか憎めなくて愛嬌があって、情深く、ぶっきらぼうのようで仲間のことが大好きで、また、子供たちにとっても人気があって、彼のまわりはいつもにぎやか。
彼と百姓の与平とのやりとりがおかしくておかしくて!
馬のくだりなんか最高でしたわ。
観ていくうちに菊千代のことが大好きになってましたねぇ。
また他の6人の武士たちもとてもキャラが明確に描かれており、わかりやすかったです。
菊千代だけは武士でもなんでもなく百姓の出で自称「強い男」なだけ。この6人のあとをついてまわってなんとか仲間に入れてもらったという感じなのですが、でも、彼は百姓だったからこそ、百姓の本性も知っていたし、彼らをかばうこともできたし、頑張ることもできたんだと思います。
侍と百姓たちのいいパイプ役でした。
そして菊千代の存在がこの作品をとても豊かなものにしていると思いました。
七人の侍全員がキャラは違えどもかっこよくて強い・・というだけじゃぁ、やっぱり単調な感じがしますもんね。
この映画は途中で「休憩」が入ります。
最初は「ふーん。休憩があるのかー」と単に思っていたのですが、前半の終わりに、スクリーンいっぱいに「休憩」の文字が表れて音楽が流れてきたときにはなぜか鳥肌が立ちました。
フィルム上映だったからかあのかすれたような、時代を感じる文字がとてもよかったです。
雇われ侍たちは野武士の襲来に備えて念入りに準備をすすめます。
百姓たちも7人の侍たちに協力し、闘いの練習をしたり、村の防備を固めていきます。
果たして百姓たちは七人の侍たちと共に野武士を倒すことができるのでしょうか!!!
ばばばばーん!!
・・・ということで、最初から最後までほんとにほんとにほんっとーに面白かったです。
妙に「これ好っきやわぁー!」と私の心が叫んでました。
いろんな苦いドラマも含まれていますが、それでも娯楽に富んだ作品だったと思います。
この黒澤明映画祭は基本的にはほぼフィルム上映してくださっているのですが、この映画を観終わった時、この作品を劇場のスクリーンで、しかもフィルム上映で鑑賞できたことに心から感謝しました。
シネ・ヌーヴォさんありがとうございました!!
うりぼう5つ:
ありがとうございました☆