刀のアイデンティティー
(2011年/中国/108分)
監督:徐浩峰
【ストーリー】
1604年、明代中国のとある街。ここを治めているのは、高度な武術の伝統を、それぞれの武器と型で守る名門四家。ここで新たな流派を開こうとする者は、四大道場に闘いを挑み全てに勝利しなければならない。ある日、この街に異様な長刀を携えた剣士2人が現れ、あっという間に道場の剣士たちを倒してしまう。2人はこの新たな長刀を使った究極の剣術道場を開くつもりだった。しかし彼らを受け入れたくない道場主たちは、その長刀を日本刀だと言い張り、二人を倭寇だと決めつけ、弓矢の大部隊に追わせる…。
(京都ヒストリカ国際映画祭さんより)
【かんそう】
※京都では「ソード・アイデンティティー」の名で上映。でも私は大阪アジアンっ子(?)なので「刀のアイデンティティー」でいきます!
ワイヤーアクションを使った華やかなカンフー映画というか、武侠ものが好きな人には物足りないかもしれないが、歴史にもとづいた本格的な「武侠」を求める人にはもってこいではないでしょうか。
監督は武侠小説作家であり、武術などは歴史に基づいたものを採用していたはずです。
監督ご自身も拳法を習ってはったし。
変なウソは入ってないはず。
だからと言って、かたーいお話ばかりではなく、コミカルな場面もあったりして、メリハリがついています。
なので、そのメリハリのおかげなのか、ほんと武術のシーンではキレがよく、かっこよすぎて、武侠に興味のない私でも見入ってしまいました!!!
あと、監督はたぶん画面構成や美術面も非常に凝っていらっしゃると思います。
美しいのですよ。映像が。
武術シーンの美しさもあるけれど、衣装や美術なども、とっても美しいのです。
監督自身、油絵を勉強してはったこともあるというのをお聞きしたことがあるので、やはり美術面にはこだわってはるんかなぁ、という気はしました。
監督自身は別におしゃれでもなんでもないのになぁ・・・・←失礼!
そうそう。先ほど、コミカルな部分もあり・・・とも書きましたが、男女関係の話もさりげなく入ってます。
別になくてもええやん?なくらいにさりげなく入っているのですが、でも、それがあることで、あぁ、こんな武術家も一人の人間であり「男」なのねぇ・・・という人間味がプラスされているように思いました。
今回ちゃんと観れて本当によかったです!!!
うりぼう4つ:
ありがとうございました☆