ザ・タワー 超高層ビル大火災
(2012年/韓国/121分)
監督:キム・ジフン
【ストーリー】
ソウルの汝矣島にそびえ立つ、地上108階の高層ビル「タワースカイ」。クリスマスイブを同ビルで迎えようとする客に備えるフードモール・マネージャーのユニ(ソン・イェジン)は、思わぬ厨房のボヤ発生に驚き不十分な換気設備に不安を抱く。人々が上層階に集う中、タワースカイ会長(チャ・インピョ)はタワー周囲を旋回する10機のヘリコプターで粉雪を降らせる演出を敢行。だが、そのうちの1機が上昇気流の影響によりビル内部に激突、すぐさま爆発炎上を起こしてタワースカイを火炎地獄へと変貌させる。(シネマトゥデイさんより)
【かんそう】
こういう映画にはとーんと無縁の私なのだが、結構良い評判を聞くことが多かったので観に行ってみた。
ほんとこういうパニック系というか救助系のものはそんなに知らないので比較してのおもしろさ、とかはわからないのだが、これは、すっごい大迫力で見ごたえ抜群だった。
・・・そういやダイ・ハードとかは観てるな、私。
でも、なーんかちょっと違う。
お国柄が出るのでしょうか??
前半は卓球青春映画『ハナ』と同様、ポップな描写が続く。
時期はクリスマス。
みんな浮かれポンチ。
この描写いるか?!
と、またもや私なんぞは思ってしまうのだが、この浮かれポンチムードがあるからこそ、あのド迫力の恐ろしい後半が引き立つ。
で、そんなこんなで一瞬ボヤ騒ぎが起こる。
火災の映画だと知っているのでヒヤっとする。
ここからもう火災に突入か?!
だが、それはフェイクのようなものですぐに鎮火される。
でも、これがうまい序章でして、ここからこの超豪華超高層ビルの欠陥が見つかっていく。
ビル管理会社の社員(メイン登場人物の一人ね)がその不具合をなんとかしようとしている矢先に・・・・
このビルの所有者である超金持ち会長が「あかん」て言われてんのを聞かずに、クリスマスパーティーにヘリコプター数機でこのビルの屋上から人口の雪を降らすことを決行。
そしてパーティーが始まり・・・
最初はうまいことホワイトクリスマスを堪能できていたのだが・・・・
中止の理由として挙げられていた突風が下から吹上げヘリのバランスが崩れ操縦不可能となり、ビルに突っ込んでしまう!!!
もう・・・まさに「ほれ見てみーーーーー!!!おかんの言う通りやったやろ?!」状態である。
ヘリごとつっこんでの大火災である。
しかも消防車のはしごも届かない。
人々大パニック。
こういう死に方・・・きっとある。
きっとあるよな・・・・
というような場面をいくつか見せられる。
こういう点が韓国映画ってリアルだよなーって思う。
その後は消防士たち、ビル管理会社の人、逃げる人、お金持ち・・・いろんな人が混じっての救助大作戦。
人の命は平等のはずだが、ここでもやはり富裕層が優遇されたりするのだ。
この映画の前半に消防士たちの様子や仲間たちの関係、ビル会社の男性と子供、そしてフードマネージャーとの関係・・・などなど必要な人間関係を全部見せてくれているので、それがあの後半の大火災&救助シーンでどうなっていても全然不自然なく「そうよなー。」と思えたし、ぐっとくるものもあった。
だからあのちょっと長いんじゃないの?!と思えるポップな前半シーンもやはり必要だったのかな。
あの前半があったからこその、後半での激しい感情移入があったような気がする。
ぎゅいーーーーーん!ばいーーーーーん!!と感情の針が180度振り切ってる感じ。
んで、最後は「うぅー」と泣いてる私。
めっちゃ入り込んでるやん、私。
しかもこの映画のラスト!!!
ちょっと衝撃だった。
あ・・あんな風に終わるんだ、と。
よくありがちな、なんとか調和させたり、その後を見せて終わってるわけではないので、逆に心に残っている。
興味のある方は、可能ならぜひ大画面で観ることをお勧めいたします☆
うりぼう4つ:
ありがとうございました