スプリング・フィーバー | シネマド館

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世界の映画を見ていると世界を旅しているように感じる・・・というブログではなく単なる「映画」と「おでかけ・旅行」をメインにしたブログです。とは言いながらも結構他のことも書いてます・・。

恋は誰が相手でもせつないものよのぉ・・・
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スプリング・フィーバー


(2009年/中国・フランス/115分)

監督:ロウ・イエ



【ストーリー】

現代の南京。夫ワン・ピンの浮気を疑う女性教師リン・シュエは、その調査を探偵に依頼し、夫の行動を調査させる。やがて浮気の相手がジャン・チェンというゲイの青年であることを突き止める。夫婦関係は破綻し、ワンはジャンのからも距離を置かれ始める。その一方、探偵とジャンは惹かれ合い始め……。(goo映画さんより)


【かんそう】

痛かった。


いやいや、「あいつ、イタイわー」のイタイではなく、もう、心がキシキシっと痛かったのです。



これも『中国映画の全貌』という特集枠で観た映画だったのですが、ロウ・イエ監督作品は初めて。

前情報から『ブエノスアイレス』ぽいのかしら?!と思ったけど、違いましたね。


こちらは女性を含む5人が主要人物。


恋の矢印があっちにむけばその人はこっちに向いている・・・ごっちゃごっちゃのややこしい関係というわけでもないんだけど。


私にとって一番ややこしかったのは女性二人の顔。




・・・とりあえず似てたわ。


おばちゃんたちが「今の若い子ってみんなおんなじに見えるわー」と言うてんのと同じレベル。




とにかくそこが私を混乱させた。(単に私がわるい・・・)





予告は何度も観ていたのだがそのたびにちょっこすおしゃれな映画かぇ?と思っていた。


確かに見方によってはそう見えるかもしれない。



でも、やはり男女5人のこんなにこんなに好きなのに・・・と、行き場のない愛情だったり・・・

自分は今どうしたらいいのか・・・という鬱屈した心情だったり・・・

なんとかしよう、なんとかしようともがいたり、誰かに寄り添おうとするけれど、結局なんともできない心の穴・・・だったり・・・


そういうことがひしひしと伝わってくる。




ちなみにこの映画、監督さんが国から「5年間映画作ったらあっかーん!」と言われたためなのかどうかはわからんが、家庭用のビデオカメラでゲリラ的に撮影したそうだ。(資金はおフランスに出してもらっているようだ)



だからあんなに臨場感あふれる手ぶれ満載やったんやねぇ・・・

監督が意図してそういうカメラで撮ったのか、仕方なくなのかはわからないが、この映画に関しては功を奏しているように思える。


最初から最後までその、くらーい、ざらーんとした映像はこの映画にぴったりのものだった。



ロウ・イエ監督ってやっぱりすごいんやねぇ・・。



さっきも書いたけれど、映像の質感、音楽、どれもすごく映画の雰囲気にあっていて素晴らしいのだが、やはり一番強く伝わってくるのって、彼らの感情やもんなぁ。

しかもこの主要人物5人の空虚な表情もポイント!!!



男性同士の過激なベッドシーンなんかもあるのですが機会があればぜひぜひこの映画を鑑賞していただきたいな~と思います。



クラッカーくうこのおまけクラッカー


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このお風呂場の鏡かわいいなーてずっと思ってた私。




うりぼう4つ:うり坊 うり坊 うり坊 うり坊


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