ルイーサ | シネマド館

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世界の映画を見ていると世界を旅しているように感じる・・・というブログではなく単なる「映画」と「おでかけ・旅行」をメインにしたブログです。とは言いながらも結構他のことも書いてます・・。

選んだ職業はコレ!

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ルイーサ

(2008年/アルゼンチン・スペイン/110分)

監督:ゴンサロ・カルサーダ


【ストーリー】

ブエノスアイレスのアパートで、猫のティノと暮らす60歳のルイーサ。毎日決まった時間に出勤し、人付き合いを拒む単調な生活を何十年も続けている。そんな彼女だが、ティノが死んだ日、勤続30年の職場を突然解雇されたばかりか、お手伝いの副業も失う。規則正しい生活から、ティノの埋葬費用を捻出するのもままならない生活へ。困ったルイーサは、初めて乗った地下鉄で、お金を稼ぐヒントを得る。そこで彼女がとった行動とは…。(goo映画さんより)


【かんそう】

全く日常生活以外の世界を知らなかったルイーサが愛猫ティノのきっかけでどんどんと外の世界へ・・外の人たちと接触していく・・・


もともと旦那さまと娘さんがいたようなのだが、不幸で亡くなっているようだ。

何で亡くなった、とかそんな説明は一切ないのだが、彼女の夢に出てくるので「あぁ・・家族がいたんだな」と、わかる。

逆にいえば、この映画の中では確かに家族の説明はいらないので、この辺うまくぼかしてあるなーて思った。


しかし、あれだけ毎日規則正しく、決まった表情で生活をしていたルイーサが失業した次に選んだ職業がそれですか!!!!って、すっごいびっくりしたよ。


もちろん最初はうまくいかないんだけど、ちょいちょいルイーサのアイディアでアレンジされていき・・・

自分の時計を担保代わりにアイテムを借りたり・・・・


時計担保にしてそれ借りるかぁ・・・!


アルゼンチンって職安とか、そういうのないんかな。

ルイーサは思いつかなかったのかしら・・・。

職を選ばなければなんでもあったと思うんだけど、彼女が選んだ職は確かに職安ではあっせんしてないわな・・。


でも、ルイーサって、堅物のようだけど、もともと人の受け入れ範囲が広い、というか素直な人間なんじゃないだろうか。


だから、アパートの管理人:ホセや、新しい職業の先輩ともいえるオラシオのような優しい人たちに出会うことができ、また新しい人生を歩み始めることができたのではないだろうか。


しかも、転職先があんな大胆・・・

偏見など持ちまくりな人だったら絶対無理だよ。



先日見た「家政婦ラケルの反乱」と同じように、人は人との出会いによって変わることができる、ということかなぁ・・・。


年齢を重ねるごとに「変わる」というのは難しい。


私もそこそこの年齢になっている。

だからこそ、新しい世界や人との出会いによって変わっていく初老の女性ルイーサを応援したくなるのではないだろうか・・・。



ずーっと一人で生きてきたルイーサにとって、人に甘えるとか人に頼る、なんてことは全く考えられず、全くしたくない行為だったのだが、これまたホセやオラシオの温かさに触れていくにつれて、その善意に素直に頼るようになる。


それは同時にルイーサが彼らに心開いた、ということでもある。


300ペソは絶対もらいたかった退職金!だけど実際に口座に入っていたお金は50ペソ・・・

もう・・私にしたらこの「ペソ」という響きだけで悲しくなるんだけどさ。(こらこら)


抗議してやる!と勤めていた霊園に電話するたびに何も言えなくなり受話器を置いてしまうルイーサ・・・

意外と気弱なルイーサおばちゃん・・・


でも・・・オラシオに心開いていろんな事を話していくうちに「私に協力してほしい」と初めて頼ることができる。


それはオラシオに勤めていた霊園に電話してもらいルイーサに退職金払えー!と言ってもらうことなんだけどね。

このシーン、とっても良かったよ。


電話の後、二人でこの日の稼ぎを分け分けしてホットドッグを二つ、コーラを一つ注文する。

1杯分のコーラもグラス二つで分け分けする。


そして


ルイーサの退職金にサルー!!(かんぱーい!)



この時見せたルイーサの笑顔。


いい笑顔なのよ。


ホットドッグにコーラ・・・とっても質素なんだけど、最高のディナーに見えたわ。



それからオラシオと一緒に家路につくんだけど、この時もとってもいい笑顔してる。
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「人は皆それぞれ」・・・というのがルイーサの持論。


一見冷たいような感じもするけれど、この割り切った感が実は彼女の受け入れ幅を広くしているのかもしれない。

決まった範囲で決まった生活だけしていれば、そんなに新しい事や人に出会う事もないだろうし、それらを受け入れるという心の作業も必要ない。

ルイーサは年齢こそ初老だけれど、キラリーンキラキラとした新しい人生を踏み出せたのではないだろうか。




そうそう。

この映画の音楽が、この映画の雰囲気にとってもピッタリなアコースティックな感じでヨカッタよー


1か所心の中で大笑いしたのが、何をやってもうまくいかないルイーサが駅のホームで呆然とたたずんでいるところにBGMが流れる。

私はてっきり「映画」としてのBGMだと思ったのだが、カメラが引いて駅ホームの全体を映し出すような感じになった時に画面に入ってきた一人のアコーディオン演奏者。


彼がそのBGMを奏でていたのだ・・・




おまえが演奏しとったんかぃ!!!



て、誰もがつっこんだのではないだろうか・・・



ここが一番笑ったわ・・・





それにしても先週見たのは「レオニー」今回は「ルイーサ」・・・連続して女性の名前の映画だな・・・




うりぼう4つ:うり坊 うり坊 うり坊 うり坊


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