みえない世界を大切にできる共通点 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の

助産師&針灸師の

加藤祐里です。

 

おとつい、昨日と

金沢で開催された

日本助産師会総会に

助産師としてではなく

 

石川県針灸マッサージ会さんによる

針灸体験コーナーの

お手伝いに行ってきました。

 

私は石川県の

針灸師会とは何の

関係もなく

 

別に行ったところで

交通費も時給も

出なくて何のメリットも

ないのに

なんでわざわざ来たの?と

聞かれて

 

「だって、行きたかったんだもん」

 

でもね、半分遊びのような

気持ちだったから

 

冷静に針灸師や

助産師さんたちの

今の世の中での

立ち位置のようなものも

感じ取ることが出来たし

 

お金には替えられない

有難い一日でした。

私は針灸師、

助産師の

どちらの良さも

悪さもよく分かるから

 

斜陽産業ではあるけれど

だからこそ

活かせることが

あるのだと再確認できました。

針灸師と助産師って

本当によく

似ていると感じます。

 

歴史的な背景も

戦後の社会情勢と

業界の推移も

 

そこに集まってくる

お客さんの背景や

応援してくれる

仲間たちも。

 

例えば「医学」と

言う面でみれば

 

医師や看護師とか

のほうが近い気が

しますが

 

私は西洋医学より

「人間の成長と心」を

取り扱うという意味では

 

針灸師と助産師のほうが

同じ方向をみている

人たちだと思います。

 

何よりも

針灸師も助産師も

「みえない部分」を

敏感に感じ取り、

表現し

そこに愛とエネルギーを

送り

患者さん(産婦さん・赤ちゃん)と

受け渡ししています。

 

助産師はまだ見ぬ

お腹の赤ちゃんだけど

お腹を触って

そこにすでにある命を

大切に感じ

話しかけ

お腹にやさしく触れて

小さな命の機嫌を

うかがいます。

口では「大丈夫」と

言うママたちの

硬い表情を読み取って

 

心をほぐし

本音を言い合えるような

関係性ができるように。

 

針灸師は

体表観察・

しぐさ、顔色、動き、

呼吸、脈診から

 

氣血の流れ、

内臓の不調を推察します。


病院の血液検査のように

目に見る形では

いきなりは変わらない

かもしれないけど

 

「針灸を受けると

なんとなく調子がいい」

 

「気分がいい」と

言ってくださる

その繰り返しのなかで

 

人の命を構成する

目にはみえないけど

大事な部分の

存在を大切にできる

ようになります。

 

例えばね、

とにかく業務が
時間通りに

上手くいくことだけ
考えていたら

 

途中で関係ないことで

話しかけてくる人に

普通の世間話が

できない人間になります。

 

「この花は地元のかたが

おうちのまわりに

咲いていた花を

今日のために摘んできて

くださって

 

お花の先生の

資格のあるかたが

生けてくださって

 

花器も骨董にくわしいかたが

特別に選んでくださったんです。


こちらのお部屋には

県外から

来賓のかたが来るのに

全くお花が

用意していない

みたいだから


よかったらどうぞ」と

 

違う団体のかたから

お花を渡されたら

 

ふつう「わあ、素敵なお花ですね」

 

「何のお花なんですか?」

 

「そんな特別なお花、

いただいていいんですか?」が

普通の会話ですけど

 

受け取ってすぐに

「最後はきちんと

そちらで責任もって

片づけてくださるなら

置いてもいいですよ」

 

なんて普通の

日常会話では言いません。

 

いくら肩書が立派で

社会的に収入もあって

加賀友禅を着て

何千人の前でえらそうに

スピーチできても

 

そういう会話のなかで

素直に

個人だけでなくて

その業界全体の

人間性が出ます。

私のあのまま

病院の世界だけで

効率よく動いて

結果をだしていくような

働き方をしていたら

 

「花なんて邪魔。

予算もないし

感染源になる」とか言って


心に品も余裕もない

人間になっていました。

 

客観的にみれるように

なる立場で

いられるからこそ

感じることが

できるようになった

 

「みえない世界」を

大切にしたいと

思えます。