すごい技術があるから、治せるわけでない。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

私は二人の息子の
妊娠・出産を経験して
助産師に復帰しました。

針灸師としてはどこにも修行にいった
訳ではなかったですが

出産前と同様に、
勤めていた産婦人科の外来で
逆子の妊婦さんにどこでも買えるような
簡単なお灸を使って
逆児を治すためのお灸の指導を
再開しました。

全く同じツボ、同じお灸の数なのに
以前は7割位の治癒率だったのが
8割以上に改善しました。

それは私に生活者としての視点が
備わったからでした。

お灸の指導を一通りすると
たいていの妊婦さんが
「私には家でお灸をする
時間がありません」と言います。

よく聞くと、仕事で毎朝早くに出勤して
毎日、残業。
ご主人の帰りも遅く
遅い夕食を食べて、お風呂もシャワーで簡単に
済ませて、早く寝ればいいのに
それからネットサーフィンをして
寝るのは0時過ぎ。

妊娠していなくても
体調を崩しかねないような
毎日、神経をすり減らすような
生活背景を抱えている方が
ほとんどです。

最初はお灸をする時間をなんとか
確保してもらうために
毎日のスケジュールを
伺っていたのですが

だんだん、忙しくて時間がないと
思っている妊婦さんの背景に

「妊娠したからと言って
まわりに迷惑をかけないように
もっと頑張らないといけない」

「仕事も子育ても両立して
良いママにならないといけない」

「本当はパパにもっと
労わってもらいたいのに
上手く甘えられない寂しい気持ち」

「本当はもっと休みたい、
ゆっくりしたい。
でも、自分の素直な感覚に
従うとサボっているような
罪悪感を感じる」

といった妊婦さん自身も
自覚していないような
本音があることに
気づくようになりました。

お腹のあかちゃんは
逆子になることで
ママの言葉にならない
緊張感や不安を感じて

「ママにもっと楽になってほしい。
ママに心の底から笑顔になってほしい」と
メッセージを発信してくれているのです。

そして、この気づきのおかげで
私自身もある確信を
持つことができました。

私は優秀な施術家になるためには
素晴らしい技術を身に着けるために
優れた治療家のもとで
何年も修行を積む必要があると
思っていました。

私自身がママさんたちと
同じように子育てで困ったり、
時には子どものことを
憎たらしく感じたり、
妻としても決してほめられるような
行動はしていないけど、

どこにでもいるか
それ以下の人間臭さや
みっともない部分があるから

他にはまねできない
オンリーワンの施術家としての
強みを持っていることに
自信を持てるようになりました。