あなたの娘さんは一人で病院に受診することができますか? | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

郡上もりのこ鍼灸院・院長の
加藤祐里です。

これまで中絶の話をメインに書いてきましたが
十代でもお産して立派に育てているママさんは
たくさんいます。

もちろん、パートナーも若く
社会で自立していないケースもほとんどですが
その分、周りがしっかりとサポートする
必要があります。

私が過去に受け持った
ある産婦さんは16歳。
母親は離婚しておらず
父親と二人暮らし。

妊娠に気が付いたときは
まだ中学生。
父親に知らせたときは
大きくなっていて
「産むしかない」状態でした。

その日、朝から受け持って
ずっとベッドサイドにいたのですが
彼女がまともな会話をしたのは
ほとんどありまでんでした。

特に大人に対して
反発するような態度でもなく

陣痛の痛みにパニック寸前、
言われるがまま
まな板の上の鯉のように
過ごしていました。

自分の身に起こっていることを
上手く表現できないと言うか
いきなりたくさんの大人のなかに
放り込まれて、
どう接すればいいのか分からない、
陣痛の痛み以上に
周りの環境に動揺している様子でした。

もちろん家族や親しい身内の
立会いはありません。

結局、その日にはお産にいたらず
私は途中で受け持ちを終了しました。

決して十代で若いから
安産とは限りません。

自分が安心して産んで育てられる、
信頼して相談できる
人間関係があってこそ
辛い陣痛も乗り越えられるのです。

「自分の娘は彼氏もいないみたいだし、
妊娠なんてほど遠い」と
思っているお母さん。

妊娠の心配はなくても
例えば、娘さんが一人で病院に行って
自分の困っている症状を医師や看護師に
伝えて、お金を払って薬局に行って
薬をもらって帰ってくることが出来ますか?

病院で医師にどんな診断を受けて
どんなことに気をつけて
生活すべきか、
薬の飲み方の注意点など
娘さんは家で説明できますか?

病院に受診する中高生で
娘さんに身体のことについて質問すると
「わかんない…?」って表情で
お母さんの顔を伺う子がたくさんいます。

今は婦人科の症状がなくても
子宮頸がんの予防接種に
産婦人科に訪れる女子が増えましたから

生理痛がどんな風に痛いとか
生理の出血の様子とか
学校の授業中はどうしているのかなんて
お母さんは知らんだろ!って
喝をいれたくなるときがあります。

「性」という字は
「心」と「生」と言う字が
組み合わさってできています。

社会に出て知らない大人と
恥ずかしくない受け答えができて
困ったときに
自分状況や気持ちを伝えて
社会生活を送れるように育てることも
「心」を育てる「生教育」です。

知らない大人のなかでも
必要なコミュニケーションができるような
生きる力があれば、
彼氏にコンドームをつけて欲しいと
はっきりと意思表示ができる
女子になれると思います。