「胎児の姿勢」に着目した妊婦ケアを目指します。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

郡上もりのこ鍼灸院の
加藤祐里です。

昨日はたくさんの読者さんから
お祝い&励ましのメッセージをいただきました。

鍼灸院の開業なのだから
東洋医学系のネタじゃなくていいの?って
思われるかもしれませんが、

姿勢シリーズで私が最も伝えたくて
そして、私が生涯をかけて取り組もうと
思っているテーマについて
ようやく発信することができます。

私が以前、書いていた
「おっぱいやめちゃおうかな」
ブログでも記事にしましたが
江戸時代の最古の家庭の医学書と
いわれる「病家須知」という本のなかに

妊娠中は姿勢正しく座り、
寝るときも時々左右に横になり、
身体を縮めて寝ることなく
両足ともに快い程度に伸ばして寝ると良い。

不適切な姿勢が続き
胎位(お腹の赤ちゃんの姿勢)が少しでも斜めになると
その偏った方の胸、腹、腰、足がひきつって
はなはだしいときは痛みを訴え、
急に起きたり座ったりすることができなくなる。

そんなときは経験ある上手な産婆か
婦人科医の熟練者に頼んで
按腹して胎児をもとの位置に戻せば
腰足のひきつりは速やかに戻る。


という記述があります。

私はこの文章を読んで
妊娠中の腰痛の原因に
お腹の赤ちゃんの姿勢が関係していると
確信できました。

今の妊婦さんは病院の
西洋医学的な検査で問題さえなければ
身体に不調があっても
様子を見たり、我慢して過ごす人が
ほとんどですが、

私たちの生活にお産婆さんが
身近だったころは
戌の日の帯祝いにはじまって
妊娠や子育てに関することを
気軽に相談したりできる
‘安産のための主治医’を
誰もが持っていました。

私は母体の骨盤や姿勢の歪み、
ストレス、筋肉の状態、子宮環境などが

胎児の姿勢、
お腹の中の心地良さに影響し、

お腹の赤ちゃんが緊張状態になれば
母体にさらに負荷がかかった結果、
痛みがさらに増したり、
切迫早産のように病的なお腹の張りを引き起こし

自律神経を狂わせて
ホルモン分泌などの
健やかで本来あるべき自然な妊娠を妨げ、
バランスの悪い状態を悪化させていると
考えるようになりました。

「キッズ体操」で述べたように
乳児期のハイハイや寝返りを
順番を飛ばさないことが
大きくなってからの姿勢に影響する理屈ですが、

本来ならば頸すわり前の赤ちゃんは
凝りや歪みなどないはずなのに

お腹の中にいたときの姿勢や
お産の影響で
生まれたばかりなのに
すごく体の緊張が強かったり、
頸や顎の歪みのために
おっぱいが上手く飲めない子がいます。

現代の産科医療的には
逆児・横位を帝王切開にするかどうかや、

お産の時に
自分の顎を胸に引き付けて
(後頭部を先進させるように)
上手に右回りに回って産道を
降りてくるのですが、

回旋異常といって
まわり方を間違えてしまうと
お産に時間がかかったり
陣痛の痛みを必要以上に強く感じてしまい、
体力を無駄に消耗して
微弱陣痛を引き起こす、ということは
言われていますが、

妊娠中の胎位に関しての
それ以上のエビデンスはありませんが、

私が一生をかけて取り組みたいテーマとは

「胎児の姿勢」を整えることが
妊婦さんの苦痛を軽減して
本能的で、快楽につながる陣痛を体験でき
絶対的な安産を手に入れられるのではないか?
です。

そして、赤ちゃんが生まれてから
「こんなはずじゃなかった」と
子育てをストレスと感じる前に

妊娠中、もしくはその前の
いつかは子どもを授かりたいと思っている
若い女性が自分の体を整える意識を
高めてほしいと思っています。