どうも、久しぶりの更新になってしまいました
今まで、忙しかったのと、夏の超高温多湿の中での作業を控えていたために、こんなにも長いお休みになってしまいました。頻繁に更新を楽しみにしてくれた方には申し訳ない限りです。


さて、途中放棄状態になっていた、トップの作業の再開です
前回の更新から今回までに、トップの厚みだしをしておきました。
素材の状態でのトップは約3mmの暑さになっています。それを最終的な厚みまで削っていかなければなりません。
ハウザーギターの設計図にはトップは2.2-2.7mmくらいにテーパーをかけてあります。ドイツギターは多少厚みがあるようです。今回のコンセプトはドイツっぽいスペインギターです。スペインギターのトップはかなり薄くて2mm前後のようです。ということで、頑張って2.0-2.3くらいでテーパーのかかった厚みにしてみました


こんな感じです。上のほうのしみっぽい奴は、厚みを出す際に少しもげてしまったので、補正をした跡です(汗)
表にロゼッタを埋め込んだところは特に薄くなっているので、トップ全体の厚みを薄くしていくと、その辺はかなり危険地帯のようでした。案の定少しでしたが、カンナで厚みを出していると、やばいところが一気にもげてロゼッタが見えるまではげてしまいました。応急処置として、同じスプルースのパッチを貼り付けて補強をしておきました。

こういったことは、本には書いていなくて手探り状態のギター職人には経験不足と言った感じです
。直接的な原因はカンナの刃がきちんととがれていなくて、引っ掛かりが出来ていて特に薄いトップのところでもげてしまったのでしょう。反省です。

不幸中の幸いなのが、このもげた部分、音にはほとんど影響のないことろです。
後々、ごついブレーシングでがちがちに固めていくところなので、トップの振動にはほとんど影響がないはずです。



失敗談はさておき、この厚みをだしたトップにブレーシングパターンの図面を書き写していきます。



カーボン紙を使って移し終えたのがこちら


次に、ブレーシング材を切り出していかなければなりません
右から、シダー、スプルースX2、ブリーッジプレート用のスプルース



まず、ブリッジプレートを作ります
ブリッジプレートとはブリッジの反対側に貼る、いわゆる補強材のようなもの(と解釈しております)
こちらも、図面から写して切り出していきます


出来上がったものを、トップに貼り付けます




接着剤をつけて、当て木を置いてクランプして一晩おきます



手ごろなクランプがなかったので、何とか工夫してブリッジプレート全体に圧力をかけるようにしました。
廃材もこんなところで役立ちますね(笑)




つづく・・・・・
すっかり久方ぶりの更新になってしまいました(笑)

前回まではトップの作業を進めていたのですが、連日の高温多湿の環境下では作業を進めないほうがいいと思ったので、サボっていました(汗)
というはの半分冗談で、次の工程で必要な道具類の調達、作成に取り掛かっていました。
次にサイドの作業に移るのですが、これには専用の道具が必要です。
この手の道具は外国でしか、取り扱っていなくて、買うと送料込みでとてつもない値段になるので、現地調達(作成)を決断。

サイド、と言うとアコギやクラシックギターをもっている方には、一つのミステリーではないでしょうか?
どうやって曲げてんの???とか・・・・・

簡単に言うと、熱でまっすぐの板を曲げていくわけです

ここで登場するのがベンディングアイロンならぬベンディングパイプです



曲げる角度によって二種類の太さのパイプが必要です
左の巨大なパイプは地元の鉄鋼関係の工場の人に頼んでカスタムメイドしてもらいました。
100パイのスチールパイプを手ごろなサイズにカットして、ちっちゃな板を溶接しただけの簡単なものですが・・・・
右細いほうのアルミパイプはそこらの廃材をそのまま利用

そして、この巨大なパイプたちをがっちりと固定するのが、超重量級のバイス(万力)です



バイスだけで20キロちかくする巨大なやつです・・・・・・
こんな本職的なものはうちになかったので、これまた職人の店で注文
360度回転可能な優れもの

装着例1


装着例2



こちらが、パイプを熱するハンディータイプのガスバーナー



こいつを装着例1のようにセットします

外国産のベンディンングアイロンは電気でパイプを熱するものが多いですが、ここはあえて古典的な方法を選択です(というか、手作りのベンディングアイロンだとガスに頼らざるを得ないです)


いよいよ曲げるのですが、しなくてもいいみたいですが、あらかじめサイドの木を沸騰したお湯の中に漬けてから曲げるといいみたいです。こうすることで、曲げる途中で割れたりするのを防げたり、硬い木を曲げやすくするみたいです

大きなカーブは大きなパイプで



くびれのきついカーブは細いパイプで



板が乾いたら焦げ付いてしまうので、まめに霧吹きで水分補給



出来上がりはこんな感じ



以前に作ったモールドの型に形を合わせながら曲げていくわけです




とまあ、あたかも自分で全部曲げたように書きましたが、以前にも書いたとおりサイドベンディングは板を購入時に業者にしてもらってました。
で、なぜいまさら自分でかといいますと、サイドが手元に届いた時点でホントはモールドにすぐにはめこんで固定しなければならなかったのですが、届いた時点でモールドが完成していなかったので時間をおくに連れて、板が元通りになり始めてしまったのです。このままでは、モールドにはまらない、ということでベンディングアイロンを用意しました。どちらにしても今後必要になるものですし、今の時点で用意して正解だったかもしれませんね。
ここのところ暑すぎるのと、湿度が高すぎるので作業が進めれません
トップはほんとに湿度に敏感なだけに妥協は出来ません
今の湿度で作業を進めると、冬になったときにひどい乾燥に耐え切れず割れてしまうからです
特にトップ。

というわけで、今日はボディーのバックの材料の話です

とりあえず、今もっている材料から紹介です


こちらはジリコーテというメキシコなどが原産の木です
非常に硬い木で、叩くとガラスを叩いたような音がします
日本名はシャムガキです
わりと最近使われ始めた木で、まだそこまで一般的ではありません(それなのに一番初めに紹介かよ!)


これはブラジリアン・ローズウッドです。ハカランダとも言います
その名のとおりブラジル原産の木材です
はい、言わずと知れた木材の王様です
木目にはいろんなパターンがあって、その美しさで大量に伐採されてしまい、今はワシントン条約によって輸入が出来なくなってしまいました
楽器用木材としては最高の音を生み出してくれます

こちらもハカランダです
同じ木材でも上のハカランダと比べても色や木目がだいぶ違いますね

これはメープルです
正確にはヨーロピアンフィギュアードメープルです
今回使用する木です
同じメープルでもハードロックメープルよりも柔らかめなメープルです
ローズウッドなどに比べても、柔らかい木材なので音は丸いほんわかした音になります
エレキギターにはよく使われる木ですね


サイドとバックに使う木で、他に
インディアンローズウッド(一番よく使われる木です)
マダガスカル・ローズウッド
オバンコール
ココボロ
アフリカンブラックウッド
ブビンガ
シープラス(主にフラメンコギター)
マホガニー
コア
レースウッド
マートルウッド
ウォルナット
パウフェロ
などなど他にもいろいろとあります
全て音の特性も違っていて、木目も千差万別です
もちろん値段もピンキリです


そして、これが指板用木材です
右がハカランダで左がココボロです
高級ギターによく使われているのがエボニーと呼ばれる真っ黒の硬い木があります
指板は爪が当たったり弦がこすれたりするので、特に硬い木を使います
エボニーなど特に硬い木を使うと音の輪郭がはっきりするという利点もあります


こちらはブリッジ用の木です
右からハカランダ、マダガスカルローズウッド、スネークウッド、ココボロ
右下がエボニーです
ここにも硬い木を使います
材質によって微妙に音に影響があるようです


これはスネークウッドてんこ盛りです
その名のとおり蛇の皮膚の木目です
非常に硬い木で楽器用としてもすばらしい木ですが、木材のダイヤモンドと呼ばれるくらい高級な木材です
いろんなサイズがあるのでいろいろと使えるのですが、主に装飾用です


もれはヘッドプレート(付板もしくは天神板とも呼ばれています)
一番左がココボロで残りはハカランダです


これもハカランダですが、割れてしまっています。
なにか装飾用に使えればなー、と思っています



まるで、材木マニアのように集めておりますがが、マニアです
しかも、かなりの出費です(汗)
こいう楽器用の木は本当に高いです
値段を聞いたら目玉が飛び出ると思うので言わないでおきます

で、そいつらを保管しているのが我が家の巨大冷蔵庫です
人が頑張れば二人くらい入れます(笑)
冷蔵庫といっても、本来はお米を長期保存するための物で、温度を15度くらいに保つ位です
湿度調節機能はついてないですが、わりと50-60%くらいで安定しています
木材を外においておくよりは数倍いいので、ここが保管場所になっております


こんな感じに昔は置いていましたが、本来は板と板との間はスペースを開けておかないといけないので、今はそうしてます
そして今は写真よりもっと木材が入ってます
板と板の間にスペースをあける理由としては、板の裏表を均等に乾燥させていくためです
片面だけが乾燥していくと反ったりクラックの原因になります
木も呼吸しているわけですね(たしか家のコマーシャルでも言ってましたね)


いつも作業が終わったら、木材関係は全てここに入れておきます



と言うわけで、こうも暑くじめじめする日が続くと、次の更新はいつになってしまうでしょうか・・・・・