恒例、でも好評じゃない「洋楽ドライブCD-R」シリーズ。
2017年8月30日(水)
今回は遠出はしなかったのですが、結果として札幌周辺を100km近く走った日に向けて作ったCD-Rです。
長いので早速いきます。
◎1曲目
Respect
Aretha Franklin
(1967)
アレサ・フランクリン最初の全米No.1ヒット。
これはもう何のきっかけもなく突然頭の中で鳴り出したもので、CDの1曲目としてもふさわしいので即決。
僕がこの世に生まれる直前に1位だった曲でもあります。
それにしても「鮭トバ鮭トバ鮭トバ鮭トバ」のコーラスがあまりにもインパクト大き過ぎる、突然始まるのがなんとも面白い。
◎2曲目
Hungry Heart
Bruce Springsteen
(1980)
僕は洋楽「マニア」をやめることにして、ヤフオクなどでレコードやCDを売っています。
ブルース・スプリングスティーンもTHE RIVERの特別限定盤を売りましたが、これはいわばその「惜別記念」。
もちろん通常のアルバムCDはあるので今後もこの曲を聴くことはできますが、でも、なんというか。
もうひとつ、先月僕は村上春樹の本を読みましたが、僕の中では村上春樹からすぐに連想する人のひとりに、ブルース・スプリングスティーンがいるのでした。
実際にこの曲は彼のエッセイでも触れられていたし。
(妻子があるのに或る日ドライブに出て帰らなかった男の歌)。
結構ロックっぽい曲ですが彼女が気に入ってくれました。
2曲目に出てくるのも流れがいいんじゃないかなあ。
◎3曲目
Absolute Beginners
David Bowie
(1986)
デヴィッド・ボウイのこの曲、ボウイが昨年亡くなってしまってからも週1以上の頻度で思い出しては口ずさんできた、それくらい好き。
そして僕にはこの曲、「夏の終わり」というイメージがあるんですね。
入れたのはイントロが短いシングルヴァージョンです。
◎4曲目
Sea Of Love
The Honeydrippers
(1984)
そして僕の中で「夏の終わり」の本命はこれ、ハニードリッパーズ。
映像では真夏のバカンスを謳歌しているように見えますが、なんでだろう、僕にはもう「夏の終わり」と感じられる。
ロバート・プラントの声がまたこの季節に合う。
やっぱりこの曲から夏を連想する人は多いようで、「バンラジ」でも少し前にかかっていました。
◎5曲目
Money For Nothing
Dire Straits
(1985)
僕が高校時代に出てきた曲でいちばん好きなのは、もしかしてダイア・ストレイツのこれかもしれない。
今回そう思い直しましたが、CD-Rに入れるのは初めて。
というのも、長いから。
ベスト盤に4分台に編集されたシングルヴァージョンが入っていますが、腹立たしいことに、それはヴァースの2番がまるまるカットされています。
"The little faggot got his earring and make up..."
"The little faggot he's a millionaire"
僕はそこが好きなのに・・・
イントロやアウトロはいくら短くても我慢するのに、それはないよぉ。
ということで今回8分以上あるオリジナルを入れましたが、フェイドインして入って来るイントロはドラムスが乱打される1分近くまで静かで、車には微妙に微妙だったかなぁ。
アウトロが長いのは車では気にならないのですが。
まあそれでも、やっぱりこの曲のサビは最高にいいねぇ。
"We've got the installed microwave oven
Custom kitchen delivery
We've got the move these refrigerators
We've got the move these colour TV"
"microwave oven"=「電子レンジ」も"refrigerator"=「冷蔵庫」も高校時代に聴いたこの曲で覚えました。
◎6曲目
Life
Des'ree
(1998)
デズリーのこれも最近「バンラジ」で聴いたもの。
これはMTVをずっとかけて観て聴いていた頃に流行っていて、歌はもちろん気に入りましたが、ビデオクリップがきれいで、かつどこかしらユーモアが感じられこれまた好きでした。
昨年、彼女が車でかけてくれた洋楽オムニバスもののCDにこれが入っていて実に久し振りに耳にしてから、近いうちに自分のCD-Rに入れようと思っていたのでした。
◎7曲目
Give Me All Your Love
Whitesnake
(1987)
CD-Rには「80年代以降HR/HM枠」も設けることにしました。
まあでも気持ちが向かない時は入れないかもしれない(笑)。
ホワイトスネイクのこれはひと月ほど前になんの脈略もなく突然思い出してからしばしば口ずさむようになっていました。
で、今回は8分以上ある曲を入れてしまったがために、なるべく短い曲優先でという考えがあったのですが、この曲は4分ないのもここに入れるにはちょうどいいと。
せっかく入れるならということで、オリジナルアルバムヴァージョンではなく、ヴィヴィアン・キャンベルがギターソロを弾いているシングルヴァージョンを弟のCDから探してもらって入れました。
(オリジナルのギターソロはジョン・サイクス)。
まあ、といってさほど変わりはない、違うのそこだけだし。
ブルージーでポップな佳曲であると再認識。
ただ、デズリーからこの曲はあまりにも曲想が変わり過ぎる、その「カオス状態」が気に入らない人もいるかもしれない。
◎8曲目
Nobody's Child
Traveling Wilburys
(1990)
トラヴェリング・ウィルベリーズのこちらも、ヤフオクでシングルCDを売った「惜別記念」。
音源自体はアルバムがあるのでまだ聴くことはできます。
「マニア」をやめてレコードやCDを売っていますが、多くの場合、意外とあっさりしていてためらいがなくそうすることができる。
しかしこれは何かこう、ちょっとばかり踏ん切りが悪かった。
でも、僕が持っていてもしょうがない、世の中にはもっと持つべきふさわしい人がいるのだから。
さて、曲はカントリーロックというか古いカントリーソングでハンク・スノウのカヴァ-。
彼女はカントリーやカントリーっぽい曲が好きなので、これからは「カントリー系枠」も設けますか。
◎9曲目
Sinkin' Soon
Norah Jones
(2007)
ノラ・ジョーンズは今年の4月に札幌でもコンサートがありましたが、今回は行かなかった。
4月以降はよく、2012年の札幌のコンサートに行ったこと、あの時これを演奏したなあなどと思い出すようになりました。
この曲が入ったアルバムはほとんど聴き込んでいないので、僕はこの曲にもまだあまりなじみがない、だから今回入れました。
僕の傾向として、女性が歌う曲はどうしても少なくなってしまうので、女性の曲が思い浮かんだら優先的に入ることが多いですね。
ウィルベリーズの後にしたのは、ノラの父さんはラビ・シャンカール、彼はジョージ・ハリスンとは仲がよかった、というつながりでしたが、もうひとつ、どちらも「んっ ぱっ んっ ぱっ」というディクシーのリズムが同じということに、CD-Rを聴いてから気づきました。
◎10曲目
Cantaloop (Flip Fantasia)
US3
(1993)
US3のこれは1990年代東京MTV時代のヘヴィローテーション。
当時はまあいい曲かなという程度でしたが、4、5年前、突然はまってCDを(初めて)買って大好きになりました。
ノラからのつながりは、比較的新しい曲ということと(といってその2曲は14年も離れている!)、ジャズっぽい雰囲気があるということですが、ここは、ノラで落ちたところから盛り上がって次につながる流れがいいかな。
この曲を初めて聴いた彼女は「かっこいい」と言っていました。
◎11曲目
Revolution
The Beatles
(1968)
ビートルズ「マニア」であることをやめた以上、これからはビートルズも「普通に」聴いてゆこうと思って入れました。
これはビートルズでも明るくて気軽に聴きやすい方ではありますし。
そしてトラヴェリング・ウィルベリーズのジョージ・ハリスンが今回唯一2回登場する人となりました。
◎12曲目
The Loco-Motion
Grand Funk
(1974)
この曲は彼女が口ずさんでいたのを聴いて入れようと。
でも彼女はきっとグランド・ファンクを聴いたのではないはず。
僕は僕で少し前にたまたま「メリケンバンド」をふと口ずさんでいたので、だったらグランド・ファンクで入れようと。
これも僕は夏の曲というイメージがありますね。
このCD-Rを考え始めたのはまだ立秋前の夏の頃でした。
◎13曲目
Rhythm Of My Heart
Rod Stewart
(1991)
或る時僕はベニー・グッドマンのかの有名な「カーネギー・ホール」を聴いていました。
マーサ・ティルトンが歌うLoch Lomondが流れてきた時、ふと、その曲はロッド・スチュワートのRhythm Of My Heartに似てると思いました。
ビンゴでした。
Wikipediaで調べると、これは本当にトラディショナルソングのLoch Lomondから旋律を引用しているとのこと。
へえ、知らなかった、気づかなかった、
もうこの曲とは20年以上の付き合いなのに。
ただしロッド・スチュワートのオリジナルではなく、元々当時西ドイツのロックバンド、ルネ・シューマンが1986年に発表した曲で、作曲者はマーク・ジョーダンとジョン・キャペック。
ロッドも、故郷スコットランドを思い起こさせる曲を聴いていたく気に入り、どうしても自分のものにしたくなったのでしょうね。
ロッドはほんとうに人の歌を自分のものにするのが上手い。
歌詞の最後のくだりが僕はとってもとっても好きですが、
"Where the ocean meets the sky, I'll be sailing"
"Sailing"はロッドの代名詞でもあるから、ロッドは余計に意識したのではないかと想像するとまた楽しいですね。
そうそう、あとこの曲は大学時代のロッド好き友人S君が、「いい歌だけどいい歌の中でいちばん下のレベル」と辛口で評していたことをいまだに思い出します。
(S君元気かなあ)。
◎14曲目
This Night
Billy Joel
(1983)
この曲を入れたのは単純明快。
ベートーヴェンのピアノソナタを聴いていて、その中に、この曲のサビの元曲となった「悲愴」があったから。
クラシックを引用した歌といえば僕の中では先ずこれかな。
クラシックを聴くようになってますます好きになりましたが、ビリー・ジョエルはベスト盤が車にあるので、CD-Rにはそこに入っていない曲を入れていこうと思いました。
それと今回は、「ピアノマン枠」として、ビリーかエルトン・ジョンもこれから毎回1曲は入れようと思いました。
◎15曲目
Somewhere Out There
Linda Ronstadt & James Ingram
(1986)
これを入れたわけ。
ビリー・ジョエルのThis Nightを聴いていて、なんとなぁく似てないかなぁ、似てるなぁ、と思い出した。
雰囲気がですが、あくまでも、でも僕の頭の中でビリーのそれからまっすぐにつながりました。
ちなみにこちらの作曲者はジェイムス・ホーナー他2人。
リンダ・ロンシュタットの声はやっぱり好きですね。
一方のジェイムス・イングラムはかのWe Are The Worldでクインシー・ジョーンズに抜擢されこの大ヒットにつながった。
でも、彼が最初に曲名を歌うところでもういきなり歌メロを崩しているのが、実は僕は気に入らない。
CD-Rを作ってもいまだにそこが来ると文句言ってます(笑)。
それと僕は以前ゴダイゴ「ビューティフル・ネーム」の記事を上げた中で、曲の形式がA-B-AでAがサビになっているのは珍しくて他にすぐには思い当たらないと書きましたが、これがまさにそうでしたね。
厳密には最初のAとサビで後半の旋律が微妙に違うのですが。
そしてこれは彼女が以前歌唱練習で歌ったことがあると曲を聴いて話してくれました。
◎16曲目
Brindisi
Luciano Pavarotti
今回の「パヴァロッティ枠」の1曲。
ヴェルディ「椿姫」より「乾杯の歌」。
これは僕もクラシックを聴く前から歌だけは知っていたように、CMやら何やらで歌としては膾炙している曲でしょうね。
なお、今回、流れ的に次の曲との間にもう1曲入れたかったのですが、8分以上ある1曲を入れてしまったので・・・仕方ない。
◎17曲目
Daydream Believer
The Monkees
(1967)
モンキーズのこれも有名ですね。
僕はビートルズを聴く前から曲と誰の歌かを知っていましたが、そう、これも日本における洋楽を象徴する1曲でしょうね。
今では忌野清志郎のタイマーズの日本語訳ヴァージョンがCMで流れていて、きわめてよく耳にする旋律でもあります。
しかし、これは昔っからずっと好きな曲ではあったけれど、オリジナルをじっくりと聴くのは初めてかも。
車のCD-Rはそういう機会を設けられるのもいいかな。
◎18曲目
Too Much Love Will Killl You
Brian May
(1992)
この曲は割とよく口ずさむのですが、僕はクイーンのフレディ・マーキュリーが歌う方がより好きでよく聴いてきました。
しかしそのことを昔から弟や友だちに話すと、その度に「この曲はフレディ上手すぎるから逆にブライアンの方が味があっていい」、と、すべての人に言われました。
僕はブライアン・メイのオリジナルをよく聴いてこなかったので、今回CD-Rに入れて遅れを取り戻そう、と・・・(笑)。
もちろんオリジナル作曲者に最大の敬意を表しつつ。
◎19曲目
The Great Pretender
Freddie Mercury
(1987)
というわけでクイーンバトンはフレディ・マーキュリーへ。
この曲は今回最初から入れるつもりでしたが、後からブライアン・メイを入れることになって場所が決まりました。
僕の編集は、最後の方に聴かせる曲を集めることが多いので、ここ2曲はつながり的にも位置的にもよかったかなと。
これを入れることにしたきっかけは大瀧詠一さん。
音楽友だちTさんは大瀧詠一さんの大ファンで、かつてラジオ短波で放送されていた大瀧さんの番組を可能な限り録音してとってあるというから、もうただただすごい。
その彼とは以前年に1回ほど酒を飲みながら音楽談義をしていたのですが、その時にザ・バンドの話になって、それではということで大瀧さんの番組をCD-Rにして僕にくれました。
その回はザ・バンドがMOONDOG MATINEEでカヴァーした曲のオリジナルの特集でしたが、そこにはプラッターズのこの曲のオリジナルが入っています。
僕はこれ、大瀧さんの喋りも好きなので車でよく聴いていたのですが、彼女と知り合って彼女も大瀧詠一さんが好きだと知ってからまた聴く機会が増えました。
そういうわけです。
でもやっぱりフレディの「上手すぎる」ヴォーカル、ここでは無情さをさらけ出していて、ひたすら感動しますね。
人によっては演出過剰と感じるかもしれないけれど、過剰なところが結局はフレディらしさだと思います。
僕が聴き知っているすべてのカヴァーソングの中でもいちばん僕がすごいと思うのがこれかもしれないなぁ、と今回思いました。
◎20曲目
Don't Dream It's Over
Crowded House
(1986)
最後は明るくてユーモアを感じられる曲が僕の鉄則。
今回はこの前に切ない2曲が続いたので、ここは破壊力ある曲を。
「ヘナウ ヘーナウ」というサビもユーモアたっぷりに響いてくる。
でも、よく聴くとこの曲も明るさの向こうに切なさがある。
まあ、「夢は終わった」と話すんだからそうなるわなあ。
でもこの曲は、明るさと切なさのブレンド具合が絶妙で、確かに前の夢は終わったけどこれからまた新たなことに向かってゆこうじゃないかという心意気が感じられますね。
うん、これはやっぱり名曲中の超名曲 と今回思い直しました。
後日またいつかこの曲だけで記事を上げたいです。
そして、作りながら彼女はこの曲気に入るかもなあと思っていたら、なんと昔から知っていて大好きだったという落ちのようなものがついてこのCD-Rは終わります。
◇
いかがでしたか!
今回は8分の曲がありつつ20曲入りました。
やっぱり20は入れたいですからね、よかった。
彼女は今回のがいちばんいい、と言いました。
僕もようやく洋楽の余計な力が抜けてきたかな(笑)。
最近はほとんど車でしか洋楽を聴かなくなったのですが、でもやっぱり洋楽は好きだから、逆にCD-R作りは多くなってゆくかもしれません。
実際、もう次のCD-Rのリストアップを始めていて、今月中旬のドライブまでには作る予定です。
最後は、8月30日に行った先で撮影した写真を。
音楽とは関係ないけれど、ダイサギです。
ダイサギは北海道ではやや珍しい鳥で、春と秋(所により冬も)にやって来る場所が何カ所かあって、そこに行けば必ず見られますが、それ以外で見ることはほとんどありません。
そのダイサギがこの日は数羽いました。