Venus バナナラマ | 自然と音楽の森

自然と音楽の森

洋楽の楽しさ、素晴らしさを綴ってゆきます。

20140817Bananarama

 ◎Venus
 ▼ヴィーナス
 ☆Bananarama
 ★バナナラマ
 released in 1986
 2014/8/17

 今回は、僕の世代では有名なバナナラマのVenusを取り上げます。

 最近はスペースシャワーやらMTVやらで録画した昔のビデオクリップを観るのが日課のようになっていて、この曲もその中の「ディスコソング特集」で流れたもの。

 バナナラマは80年代英国の、アイドルユニット? クラブ? ハウス? なんといっていいのかその辺は疎いのですが、要は80年代に人気を呼んだ3人組女性ポップヴォーカルグループ。
 幾つかのヒット曲を経て、この曲が見事全米No.1に輝きました。

 オリジナルはショッキング・ブルー、というのもよく知られたところ。
 バナナラマのこれが大ヒットしていた頃、ピーター・バラカンさんが司会の「ポッパーズMTV」でオリジナルのショッキング・ブルーがかかったので録画しました。
 僕は、バナナラマはなんだかレコードを買う気になれないけれど曲はとっても気に入ったので、録画したショッキング・ブルーのを何度も繰り返し観て聴いてギターで弾いて遊んでいました。
 録画したビデオクリップでいちばん多く再生した曲かもしれない。

 バナナラマのヴァージョンは、リズムがディスコ? ハウス? クラブ? になっているだけ、でも元々はねたリズムなど、意外とオリジナルに近いことを知って少々驚きました。

 さて、バナナラマのVenusのビデオクリップを観るなんて、久しぶり。
 「笑う洋楽展」でこの曲が紹介されていたけれど、多分口パクのスタジオライヴでこれとは違う映像でした。

 これがですね、可笑しい、笑ってしまいました。
 笑ってしまうのに、なぜか見入ってしまいました。

 メンバーの名前が分からない、というか音としては知っているけれどそれが顔と一致しないので、ここでは、向かって左から「ブルネットの人」「センターの人」「金髪の人」として話を進めてゆきます。

 何が可笑しいって、踊りがばらばらですよね。
 練習はするけれど、トレーニングは絶対してなそう。

 歌が始まる前に3人が同じような振り付けをしているけれど、揃っていない。
 そこだけかと思いつつ見ていると、最後までそのまま。

 「めざましテレビ」や「笑う洋楽展」の前の番組などでちらとしか見たことはないけれど、見た目でいえばAKBよりはしっかりと踊っていないし、ももクロとはレベルが違い過ぎるでしょう。

 踊りが好きで歌手になりたかったというよりは、歌うのは好きだけど他に何か楽しいことないかなと探っているうちに人に見られる楽しさを覚え、じゃあ踊ってみるかとなった、といった感じ。

 イントロの部分で3人集まって適当に踊っているのは、イケイケガールの究極の姿。
 あ、「イケイケガール」という言葉は死語だと分かって使ってますからね、僕は普段は言ってて恥ずかしい言葉は使わない人間です、念のため。

 でも、それが時代だったんだな、とあらためて思う。
 
 当時から彼女たちは「素人芸」みたいな言い方をされていたのを覚えています。
 若くてとんがったロック野郎だった僕は、だから買って聴こうとはまったく思わなかった。
 彼女たちは基本ヴォーカルがユニゾンで、コーラスが好きな僕にはつまらなかったし。

 でも、今見ると、可笑しいという意味も含めて、こんなに面白いものだとは意外だった。
 ほんとは当時から好きだったけど、へそ曲がりでそれを言うのが嫌だっただけかも(笑)。
 でも実際、I Heard A Rumourとか曲は結構好きだった、当時は認めたくなかったけれど。

 今から思えば、例えばマイケル・ジャクソンのThrillerのようにすごいものを見せられた後で(もちろんそれを悪いというわけではない)、このバナナラマを見ると、いい意味脱力系、ほっとさせられるものがあったのでしょうね。
 まさに身近なアイドルというか、誰にでも出来そうと思わせるものがあったのだと。

 そう。
 音楽や踊りなんて、上手い下手以前に楽しくやり抜けば周りの人が楽しいと感じるものだという、根源の部分を見せてくれてもいます。
 そういう点ではパンクと同じ力があるのかもしれない。

 印象には残りますね、これ。

 最初のヴァースの部分で、ピースサインをした手で目を隠すように横に流す仕草を両手で交互にやるのもそう。
 
 サビの"I'm your fire at your desire"の"at your"の部分で、両手を頭の後ろにあてて体半ひねりで片足を上げるポーズは、当時高校生ならクラスでみんな真似していたかも(当時は浪人生でした)。

 コーダの部分で3人が縦に並んで一人ずつ「一発芸」をするのもなんだか楽しく、ちょっとだけ吉本のノリがあったりして(笑)。
 センターの人が最後に出てくるんだけど、なんだかすごいことをしてくれそうと期待をしていたところ、ちょっとすかした普通の仕草であるところに、かすかにロック的なものも感じます。
 そうですね、「センター」という言い方はつい最近日本でも言われるようになりましたね、僕だって当時はそんな言い方はしていなかった。

 結局、最後まで3人でなんとなく合わせて終わるのですが、ばらばらのようで、バナナラマ以外の何物でもないと思わせる不思議な統一感のような何かが残ります。

 ただ、クリップとして今観ると、3人が歌って踊る部分と寸劇の部分が並立しているんだけど、寸劇の部分はなくてもよかったのではないかなと。
 それも含めてMTVの時代だったことは分かりますが、どうせなら下手な3人を見ていたい(笑)。

 ただ、僕は素人のくせに偉そうに下手だとか書いていますが、もちろんプロとしてやってゆけたのだから、歌も踊りもそれなりの練習をして、素人ではないレベルに引き上げられているだろうことは想像に難くありません。
 その敬意を込みでこのような書き方をしている、ということだけはお断りしておきます。




 などと書きましたが、実はこのビデオクリップのばらばらさには隠された意図があるのでは、と、いつのもように邪推。

 Venus、最高にいい歌ですよね。
 
 MTVの良し悪しの「悪し」の部分、ビデオクリップがよくないと歌が売れないような世の中になっていたところ、これは、曲が良ければそれは関係ない、と言いたかったのではないか。 
 
 実際、No.1ヒットとなったわけだし。
 
 この曲は、オリジナル(ショッキング・ブルー)とカヴァー(バナナラマ)の両方が1位になった3つ目の事例だったと記憶しています。
 先例2つのうちひとつは、ジェリー・ゴフィン&キャロル・キング作詞作曲、リトル・エヴァのオリジナルとグランド・ファンクのカヴァーによるThe Loco-Motionですが、もうひとつを忘れてしまいました、申し訳ない。

 僕らの世代にとっては、古くて素晴らしい歌を教えてくれたという点でも、バナナラマのVenusは重要な曲であると僕はずっと思っています。

 結局は歌なんですよね。

 僕も、今はこればかり口ずさんでいます。
 もちろん踊りはしないけれど・・・(笑)・・・
 
 ところで、僕はバナナラマのVenusはCDを持っていません、ベスト盤でも。
 だから今回の写真にはCDは写っていません。
 探してしまった方、後から申し訳ありません・・・


 
 最後に、You-Tube映像問題ですが、実は、東京の弟が来てもまだ解決していません。
 Flash-Playerは既に最新版になっていたようだし、他のことも試したのですが、なぜかまだだめです。
 
 ただ、白状すれば、ひとつ、今までやっていなかったことがあります。
 
「 その他のタブやウィンドウを閉じる
  ブラウザに複数のタブやウィンドウが開いている場合は、これを閉じてみてください。」

 これですが、僕はいつも8個くらいウィンドウを開けています。
 記事を編集するのに他の窓でWikipediaやHMVやFacebookなどで調べながら進めることがあるし、その他もろもろで。

 でも、今までそれで大丈夫だったので、これではないだろうと勝手に決めつけていました。
 もうひとつ、もしそれが原因なのであれば、記事を書くのにすごく不便することになるので、そうであって欲しくはないという願望もありました。

 でも、意を決して、You-Tube映像以外のウィンドウを閉じてみました。

 何も変わりません。

 弟がまだこちらにいるうちに原因が分かればいいのですが、でもそれがPCにあるとなると、最悪、買い替えないといけないのかな・・・
 それはなんだかもったいない。

 ただ、画像の下にあるスライドバーの部分にマウスポインターを当てると、その部分の時間とともにそこの静止画が写ることが分かりました。
 そこを少しずつずらして表示してゆけば、どの部分にどの映像があるかは確かめられますが、でも、それも難儀しそう。 

 というわけでまだ不調ですが、記事は上げることにしました。 
 今回の曲はテレビでクリップを観たばかりで感想が言いやすいのもあって。

 そうそう、面白いので、録画したビデオクリップを4回観ました(笑)。