ポール・マッカートニーの大好きなアルバム6枚 | 自然と音楽の森

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洋楽の楽しさ、素晴らしさを綴ってゆきます。

20140618PaulMcCartney

 6月18日は
 サー・ジェイムス・ポール・マッカートニーの誕生日
 1942年生まれ、今年で72歳
 ポールおめでとう!


 今年はしかし、ご存知の通り、5月の来日公演が体調不良により中止、手術を受けた上で帰国するという大きな出来事がありました。

 幸い体調は回復してきているようですが、さらに万全を期すため、6月のアメリカのツアーも延期になりました。

 日本にもまた来たいという本人の意向も強いようですが、先ずは、本当に、100%近くの回復を祈るのみ。
 無理しないでくださいね。
 もちろん、その上でまた来てくれるなら、必ず行きます。

 先日発表されたアメリカなどのツアーの日程を見ると10月いっぱいまではもう埋まっているので、再来日するとすれば、11月か、12、1月はないと思うので、また2月から4月の間かな。

 毎年この日は必ずポールの記事を書いてきていますが、今年は、僕が好きなポールのアルバム6枚、にしました。
 ハウがLPで紹介します。

 といって、いつものように長く書くのではなく、今回は、なるべく10行以内でさらりと書けるよう、僕なりに努力してみます(笑)。

 では行きます




 ☆1位
 BAND ON THE RUN (1973)

 1位はやはりこれですね。
 アレンジの良さ、ベース演奏の迫力、歌の良さ。
 いわゆる「完成度が高い」アルバム。
 そのくせ遊び心が満載で余裕が感じられ、ひたすら楽しい。
 ポールのアルバムでいちばん聴いた回数が多いだろうし、全曲そらで思い出す、僕の骨身や魂の1部になっている1枚です。
 話が止まらなくなってしまうので(笑)、ご興味があるかたは、
こちらの記事をご覧ください。
 それにしても、Mrs. Vendebiltのベースと「ヘイホウ」といったら。

★今回のYou-Tube映像は、表題曲Band On The Runの新旧2つのテイク。

 新しいほうは、ニューヨークでのライヴ。
 今のバンドのメンバーのものだと思います。

 古いほうはRock Show『ロックショー』からのもの。
 リッケンバッカーのベースの力強さが印象的ですね。




 ☆2位
 TUG OF WAR (1982)

 2位のこれは、僕がビートルズを聴き始めて最初に出たポールのソロアルバム、つまりここからリアルタイムで思い出や思い入れはこちらのほうが深いかもしれない。
 しかしこれは、ジョン・レノンの死後に初めての作品というせいか、全体的にポールにしては重たく、真剣に作り込んでいる感じ。
 ユーモア抑えめ、他のアルバムにはない緊張感が漂っています。
 ジョージ・マーティンと再び組んだこともそうさせたのでしょうか。
 Wanderlustはポールのビートルズ解散後でいちばん好きな曲。
 ところで、ここからのシングルでNo.1に輝いたスティーヴィー・ワンダーどの共演Ebony & Ivory、そのシングルB面のRaincloudsという曲がCD化されていません。
 その曲はまさにジョンの日に録音していたということで、何かこう、気持ち的にわだかまりがあるのかもしれない。
 このアルバムはまだUniversalからリマスター盤が出ていないので、その曲と、Ebony...のひとりで歌っているヴァージョンが
 特別盤に収められることを切に望んでいます。





 ☆3位
 RED ROSE SPEEDWAY (1972)

 ポールはこの前に自らのバンドウィングスを結成し、小さなライヴをこなしながら音楽の方向性を探っていた頃で、これは当時「甘い」としてあまり評価が高くなかったという。
 でも、僕は、甘いから生きている曲が揃っていると思います。
 その象徴がリンダさんにあてたラヴバラードのMy Loveですが、見事No.1に輝いたように、その甘さもポールらしさでもあるのでは。
 時代から切り離された今聴くと、とにかく曲の良さが際立っている。
 最後のバラードのメドレーでそれが頂点に達している。
 自然が好きな僕としては、ロックでは滅多に出てこないトンボが出てくるLittle Lamb Dragonflyがあるし、鳩も出てきてうれしい。
 これもはやくリマスター盤が出てほしい、そろそろのはずだけど。




 ☆4枚目
 FLOWERS IN THE DIRT (1989)

 TUG...からここまでのポールは低迷期にありましたが、「ジョン・レノンっぽい」エルヴィス・コステロと組んで作ったこの作品は一転、ファンにも評論家にも好評でした。
 ただ、TUG...とは違う意味で作り込み過ぎ、やり過ぎ、と当時から一部で言われていましたが、その冒険心、挑戦する姿勢、ポールらしさがいいほうに出た例でもあると思います。
 寝ぼけて夢を見たことを大げさに綴りつつほろりとさせられるDon't Be Careless Loveはコステロとの共作ではいちばん好き。
 でも、同じく共作のThat Day Is Doneは、僕の感じ方からすればポールらしさをすこしはみ出して、やり過ぎかな、とも思う。
 そしてThis Oneは僕の人生に影響を与えた曲。
 これまた早くリマスター盤が出てほしい。
 あ、でも、一度にたくさん出さないでぇ、予算が・・・(笑)・・・




 ☆5位
 RAM (1971)

 このアルバムは僕がビートルズを聴き始めた頃はまだ評価が高くない、というか、いいともよくないとも言われていなかったけれど、時代が進み、特にCDの時代になってからは評価が上がりました。
 これは、アヴァンギャルドな面が強く出ていて、ロックという音楽のクリエイターとしてのポールの才気煥発、という1枚でしょう。
 狂気を感じさせるMonkberry Moon Delightがその象徴。
 ビートルズのアルバムも今は(SGT. PEPPER'Sではなく)REVOLVERがいちばん評価が高いことを考えると、ここ20年くらいで評価が上がって高止まりしたのも納得できます。
 僕も実は10代の頃はあまり聴いていなかったのですが、今はここで紹介するくらいだから大好きです。
 もうひとつ、シングルヒットするような曲ではなくても歌メロがいいという点で、ポール・マッカートニーらしいアルバムでもあると今は、特に一昨年リマスター盤が出てそう思い直しました。
 よく聴くとアルバムの感興の流れもいいんですよね。
 このアルバムの記事はこちらをご覧ください。




 ☆6位
 FLAMING PIE (1997)

 6位はこの中ではいちばん新しい、といってもう17年前。
 この前に、ビートルズの「公式海賊盤」であるANTHOLOGYシリーズが世に出て、マニアではない一般の人もビートルズのアウトテイク=未完成曲を聴いていろいろと思うところがあった。
 そんな流れを受けて出たもので、作りが至ってシンプルであり、ポールの趣味性、趣向というか、がよく出た1枚でもあります。
 だから、ソロ作McCARTNEYの3番目、と言われたりもしました。
 プロデュースにジョージ・ハリスンの友人となっていたジェフ・リンが参加していて、音としてもポップで聴きやすい。
 Young Boyは90年代以降の曲ではいちばん好きだな。
 スティーヴ・ミラーとの旧交を温めたということもあり、これが出て、昔からのポールのファンがみんなよろこんだものです。
 人間味あふれる温かいアルバムですね、まさにアツアツのパイ。
 



 いかがでしたか!

 なぜ6枚かというと、6月生まれだからです(笑)。
 7位以下は特に決めていない、というのもあるのですが。

 ポーラ Paulaの名前はもちろんポールからとりました。

 無理矢理短くしすぎたような気がしないでもないですが、短く書けるようにもしないと世の中いろいろ大変だろうし(笑)、もっと長くという思いを、今回は敢えて押さえて書きました。

 ところで、昨年のポールの誕生日から1年の話をすれば、11月に来日公演をしたんですよね。
 僕も行きました、東京最終日、もはやいい思い出です。

 その時、また来ます、と言っていましたが、その言い方にリップサービス以上のものを感じたので、今年の5月の件はなるほど、と。

 そして昨年10月に出たNEW、今は7位くらいに大好きで、まだまだそんなパワフルなアルバムを作れるポールにはあらためて感激したものです。




 今日のザ・マッカートニー・ローズ。

 無事冬を越し、順調に葉が出て、花芽もできたのですが、このところの長雨で、誕生日には間に合いませんでした。

 咲いたらまた報告します。




 そうだ、マーサも昨年のポールの誕生日の後に家に来たんだ。

 マーサ Marthaとは、ポールがかつて飼っていた犬の名前であり、Martha My Dearとしてビートルズの曲にも名前が刻まれています。