SPORTS 30周年記念盤とヒューイ・ルイス&ザ・ニュース来日決定 | 自然と音楽の森

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◎SPORTS 30th Anniversary Edition

▼スポーツ 30周年記念盤

☆Huey Lewis & The News

★ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース

released in 2013, originally in 1983

CD-0406 2013/5/20


 ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの大ヒット作であり1980年代を代表するロックアルバムの1枚であるSPORTSの30周年記念盤が出ました。

 今日は短いですが、これについて少し話します。


 本題の前に、最近、「○○周年記念盤」が大流行りですね。

 商売っ気があるというか、でも僕は、それに乗せられてしまうのは悪くない、うれしいのですが(笑)。

 ましてや、洋楽を聴き始めた頃に大好きになったアルバムだから、出ていることを知って(事前には情報を掴んでいなかった)、すぐに買って聴きました。


 CD2枚組、Disc1は通常のアルバムのリマスターでボーナストラックなし。

 Disc2は、アルバムと同じ曲を同じ順番で並べたライヴテイクを集めたもの。


 オリジナルアルバムは既に記事にしたのでこちら をご覧ください。


 アルバムとしては2度目になるので、ライヴについてだけ軽く触れますが、音源を収録した場所を紹介する意味で、曲はもう一度書き出します。


 1曲目The Heart Of Rock & Roll

     (live in Cleeveland, OH, 1988)

 2曲目Heart And Soul

     (live in Cleeveland, OH, 1988)

 3曲目Bad Is Bad

     (live in Boston, MA, 1987)

 4曲目I Want A New Drug

     (live in Sydney, Australia, 1989)

 5曲目Walking On A Thin Line

     (live in Chicago, IL, 1983)

 6曲目Finally Found A Home

     (live in Cleeveland, OH, 1988)

 7曲目If This Is It

     (live in New Orleans, LA, 1986)

 8曲目You Crack Me Up

     (Recorded live at the Troutfarm 2012)

 9曲目Honky Tonk Blues

     (Recorded live at the Troutfarm 2012)


 最後の2曲は昨年録音されていますね。

 それ以外も、このアルバムのツアーと思われるのは5曲目だけで、他はもう少し後の次のアルバムのツアーから音源がとられています。


 この中では、Bad Is Badが1987年の音源であるのが僕にとっては特別な思い。


 1987年、大学1年で東京に出た年、初めて行った洋楽のコンサートが、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースとブルース・ホーンズビー&ザ・レインジのジョイントコンサートでした。

 これに続いて大ヒットしたアルバムFORE!に伴うツアー、場所は後楽園球場。

 3塁側のかなり上の方の席でしたが、初めてのコンサートで感慨深いものがあり、今でも大切な思い出として残っています。

 この曲も演奏した記憶がありますが、ああ、アメリカだなあ、と、まだ二十歳だった僕はよく分からない感想を抱きました(笑)。


 他も、86年から88年の音源は同じ時代のツアーでしょうね。

 バンドとして最も勢いがあり、演奏にも脂がのり切っていた時期ということで、音楽として素晴らしい上に、思い出にも華を添えてくれました。

 しかしそれにしても、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースでよく後楽園に客が集まったなあと(確か8割以上は入っていたと思う)、今にして思わなくもないですね。


 The Heart Of Rock & Rollはクリーヴランドで録音されたテイクを使っているのはわざとかな。

 歌詞の"in Cleeveland"というくだりが、僕は、昔から印象的だったのです。

 まあでもそれを言うなら、これはアメリカの地名を羅列して歌っているのでどこでもいいのかもしれない。

 でもでもやっぱり、"in Cleeveland"のところはそこだけ羅列ではないので印象に残りやすい。

 ちなみに、後楽園球場のコンサートでは、"Detroit!"とシャウトするところを"Tokio!"に変えていたのがうれしかった。

 この曲でもうひとつ時代を感じて興味深いのが、2ndのヴァースでオリジナルでは"hard rock music"と歌っているところを"heavy metal music"と歌詞を変えていること。

 このライヴが録音された1988年は、ヘヴィメタルが大ブームでチャート上でも席巻していた頃でしたからね。


 I Want A New Drugは1989年だから、その次のSMALL WORLDのツアーからでしょうか。 

 イントロが長くなり、Purple Hazeのギターイントロを織り込んだりと、レコードとはいちばん印象が違うテイクですが、そういえばコンサートでもこれは前も後ろも長かった記憶があり、ライヴのための曲ということでしょう。


 最後のHonky Tonk Bluesはレコードよりもカントリーっぽさが増しています。


 今回のライヴを聴いて強く思ったこと。 

 

 僕は、ライヴ盤として聴くものの場合、できるならオリジナルレコードと同じ音を出してほしいと思う人間です。


 ボブ・ディランみたいに毎回アレンジが違うというのは、コンサートの「体験」としては楽しいけれど、レコードとして聴く場合は、自分の好きなツボにはなかなかはまりにくいものがあります。

 まあ、ポール・マッカートニー&ウィングスのMy Loveのように、たまに、ライヴのほうが好きなものもありますが。

 ただし、最近は、そういうライヴ盤も面白いと思うことは増えましたが。


 ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースは、コンサートに行った時も、ギターソロや歌詞の細かい部分を除いては、レコードになるべく忠実に演奏していて、コンサートが初めてだった僕は、だから余計に感動した覚えがあります。

 確かヒューイ自身も、コンサートに来る人はレコードを期待するのでなるべく同じに演奏したいと考えていると、何かのインタビューで読んだこともあります。


 彼らの音楽は、数多のライヴで鍛えながら得られたことをレコードにしている「だけ」なので、レコードとライヴが同じなのは当たり前といえば当たり前のことでしょう。

 でもやっぱり、30周年記念盤のライヴを聴いてその姿勢がありがたいと思いました。


 元々好きなアルバムだけど、このDisc2のライヴで新たな魅力を発見したようで、暫くは聴いてゆくことになるかな。



 そして今日、新たな情報がウドーのメールマガジンによってもたらされました。


 ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース来日公演決定!


 まさにこのSPORTS30周年を記念して、東京と大阪で各1夜限りのコンサートが決まりました。




 ■ 東京公演

 2013107() 渋谷公会堂 19:00

 

 ■ 大阪公演

 20131010() メルパルクホール大阪 19:00

 


 行きたい、これは行きたい!

 

 でも、10月は忙しいからなあ、平日だし・・・


 もし近くになってまだチケットがあり、予定がなんとかなれば行くぞ、と、諦めずに希望を持って生きてゆくことに決めました(笑)。


  

 と書いてふと思った。

 今回もまた、1980年代の時空の渦から抜け出せなくなっている・・・(笑)・・・