THE BRIDGE SCHOOL CONCERTS 25TH | 自然と音楽の森

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◎THE BRIDGE SCHOOL CONCERT 25TH ANNIVERSARY EDITION

▼ブリッジ・スクール・コンサート 25周年記念盤

★Various Artists

released in 2011

CD-0159 2011/11/14


 今日届いたばかりのCDを早速取り上げます。

 2日続けてニール・ヤングが登場します。


 ブリッジ・スクール・コンサートとは、カリフォルニアにある障害を持つ子どもたちが通う学校を支援するためのコンサート。

 自身の子どもも障害を持っているニール・ヤングが学校の支援のために1986年からコンサートを行っており、今年が25周年、四半世紀を記念して2枚組の豪華なメンバーによるライヴ盤がリリースされました。


 1997年にそのコンサートの模様を収めたライヴ盤が出ていましたが、僕はその中ではドン・ヘンリーが歌うビートルズのカバーYes It Isにとっても感動しました。


 コンサートはどうやらアコースティック・ギターを基本として演奏が行われるという決め事というか暗黙の了解があるようで、よく聴きなじんだ曲もアコースティック・ギターで演奏されるとまた違った面が引き出されて新鮮に響いてきます。


 これはひとつのコンサートの模様を収めたものではなく、各年代のよい音源を集めたもののようですが、ブックレットが紙1枚をふたつ折にしたものしかなく、詳しい情報はそこでは分かりませんでした。

 今の時代、ネットで情報を集められるということかもしれないけど、アナクロな僕には一抹の寂しさが。


 それはともかく今回は、全曲を聴いた感想をなるべく短く書き綴ってゆきます。

Tr1:Born In The U.S.A. / Bruce Springsteen

 ボスは手垢まみれのこの曲をフォークブルーズ調で斬新にアレンジして新たな息吹を与えています。


Tr2:Too Much / The Dave Matthews Band

 デイヴ・マシューズ・バンドはかつて何枚か聴いて今は中断していますが、さしずめ「カントリー・ファンク」かな。


Tr3:Magic's In The Makeup / No Doubt

 ノー・ダウトのグウェン・ステファニーもここでは歌い方がおとなしい。

 彼女の震災への寄付の恩は忘れない。


Tr4:Done / Jack Johnson

 ジャック・ジョンソンを聴くのはジョン・レノンのカバー集に続いては2回目だけどどんな人かはつかめてきました。


Tr5:Blue Ridge Mountains / Fleet Foxes

 フリート・フォックシズは知らなかったけど荘厳な雰囲気のトラッドでまさにタイトルのごとし、いいな、これ。


Tr6:Love And Only Love / Neil Young & Crazy Horase

 ニール・ヤング&クレイジー・ホースはこのCDで出てくる順番が絶妙で、主催する立場だから少し引いて早めに出てきつつ全体の流れに加速をつけています。


Tr7:Rain On Tin / Sonic Youth

 ソニック・ユースはMTVで流れていた曲しか知らないのですが、展開に凝って長いのはなるほどと思いました。


Tr8:Better Man / Pearl Jam

 パール・ジャムはニール・ヤングの子分的な存在だけどしっかりとこのコンサートの心を伝えていてさすが。


Tr9:The Way It Will Be / Gilliam Welch

 ギリアム・ウェルチは名前も初めてですが透明感の高い声とアコースティックなサウンドがいいですね。


Tr10:Country Feedback / R.E.M. (W/Guest Neil Young)

 そしてなんとR.E.M.とニール・ヤングの共演! 彼らの中でもサウンドに凝って切なさ満点のこの曲にニール・ヤング、もう何も言えない・・・


Tr11:Willie Nelson / The Great Divine

 ウィリー・ネルソンはアメリカの良心であり、ニール・ヤングとは「ファーム・エイド」でも活動を共にしていて心強い存在。


Tr12:Just A Little / Nils Lofgren

 ソロでも成功したニルス・ロフグレンだけどこのディスクの最初がボスで最後がE.ストリート・バンドのニルスというのはうまくまとまっています。

 それにしてもこの曲はとってもよくてニルスのCDがすぐにでも欲しくなってきたぞ。



 CD2

Tr1:Elsewhere / Sarah McLachlan

 サラ・マクラクランのこれは静かだけど熱い弾き語り。


Tr2:Get Back / Paul McCartney

 なんとポール・マッカートニーまでいるなんて! 曲がコテコテだけどそんなの関係ない(笑)。

 オリジナルではジョンが担当するリードギターがアコースティック・ギターで演奏されているのはなかなか味があっていい!


Tr3:A Dream Come True / Elton John / Leon Russell

 その上僕が気に入ったエルトン・ジョンとレオン・ラッセルまで! 

 カントリー調のこの曲をさらりとやってのけてその上カッコいい。


Tr4:Marry Song / Band Of Horses

 バンド・オブ・ホーシズも名前も知らなかったけどバンド名がよく音の特徴を表しているカントリー風の音楽。


Tr5:Disposable Heroes / Metallica

 メタリカまで仲間に入れてしまうニール・ヤングの懐の深さにはもう脱帽。

 アコースティック・セットで強烈なワルツを歌ってもやはりどう聴いてもメタリカはメタリカ。


Tr6:After The Gold Rush / Thom Yorke

 トム・ヨーク、ね、レディオヘッド、ね、聴いたことないんです、MTVで流れていた曲しか。

 しかしここで歌うのはニール・ヤングの稀代の名曲のカバーで、声もなんだかニールに似せているようで、ニールへの尊敬の念が感じられ、今後は聴いてみることを少し考えるかなと思いました。


Tr7:The Difficult Kind / Sheryl Crow

 シェリル・クロウは先生として過ごしていた時期もあったそうだからここに参加していて当然ですね。

 なんて、シェリルなのに僕には珍しく冷静に話してますが(笑)、静かだけど熱情的なこの曲、実はこんなにいい曲だったかと目がテンになりました。


Tr8:Maybe This Time / Tony Bennett

 トニー・ベネットの声量の大きさはこの中では際立っていて、いかにもショーマン、いろいろな音楽を楽しめるのもこうしたCDのいいところ。


Tr9:Daja Vu / CSNY

 CSNYここに集まれり!

 アコースティック・ギターでよどみなくなるみなく演奏を聴かせ続けるのはさすが。

 グレアム・ナッシュの声が年を経て深みが増しつつ切れも失っていないのが素晴らしい。


Tr10:Jesus, ETC / Norah Jones

 ノラ・ジョーンズもいてくれたんだね、やっぱり彼女の声が好き(笑)、なんて、彼女の歌にはやはりジャンルの垣根を感じません。


Tr11:I Was Dancing In The Lesbian Bar / Jonathan Richman

 ジョナサン・リッチマンも名前も知らなかったけど、このタイトルは強烈ですね。

 夜の響きが似合うラテン風の曲。


Tr12:Surfin' U.S.A. / Brian Wilson

 ブライアン・ウィルソンはポールに対抗したのか(まさか)、まさにコテコテの名曲で真っ向勝負、でもこれがまたとんでもなくカッコいい!

 ここでのポール・マッカートニーとブライアン・ウィルソンは引き分けですね、て、何で競わせるんだか・・・(笑)。


Tr13:Won't Get Fooled Again / The Who

 トリはザ・フー、最高傑作とも称されるパワフルなナンバーはアコースティック・ギターで演奏されても変わらない。

 それにしてもロジャー・ダルトリーの声はまったく衰えておらずある意味驚異的ですね。



 アコースティック・ギターを基本とした少しロックっぽい音を求めている人にはこのアルバムは聴きごたえ十分ですよ。


 しかし僕にとって何よりうれしいのは、シェリル・クロウもだけど、でもやっぱりまだ解散ショックを引きずっているR.E.M.の新しい音源が増えたことですね。

 ところで、このアルバムは3枚組のDVDもリリースされますが、そちらにはCDには収録されていない音源がたくさん入っています。

 中でも僕はトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズがCDには入っていないのが残念。

 同じ系列のレコード会社だからというのは関係ないのかな、どういう基準でCDの曲が選ばれたかは分からないけど。


 こうなったらDVDも買うか。