LITTLE FEAT リトル・フィート | 自然と音楽の森

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洋楽の楽しさ、素晴らしさを綴ってゆきます。


自然と音楽の森1日1枚-Aug05LittleFeat1st


◎LITTLE FEAT

▼リトル・フィート・ファースト

☆Little Feat

★リトル・フィート

released in 1971

CD-0113 2011/08/05


 リトル・フィートのデビューアルバム。


 リトル・フィートは玄人好みで通の人が聴くものという固定概念がずっとあって僕には敷居が高い音楽と決めつけていました。

 それでも4年前、1枚だけ買ったのが3rdのDIXIE CHICKENの国内盤紙ジャケでしたが、それを買ったのは僕がディクシー・チックスが好きだからというだけの理由でした。

 そのアルバムはなんだかよく分からないけどとにかく気に入りました。


 だからリトル・フィートは少しずつ聴き進めてゆく漠然としたリスト入りしたのですが、今年になってWarner系の例の(チープな)紙ジャケット5枚組でリトル・フィートの1stから5thまでを集めたものが出ていることを見つけて気持ちがだいぶ動き始めました。

  

 この5枚組シリーズはちょっとより少しよく聴いてみたいというアーティストの場合は最高のアイテムで僕もSONY/BMG系とWarner系合わせて10以上のアーティストのものを買っていますが、このシリーズの難点は多くの場合1枚既にどれか持っていてだぶってしまうことです。

 レコード会社も上手いのが、5枚で2500円であれば1枚だぶっても他4枚をバラで集めるよりはるかに安いことで、2枚でも元がとれるんじゃないかな。

 さらには5枚組のうち幾つかは廃盤状態のものだからそこでしか聴くことができず、結局は買ってしまうということになります。


 リトル・フィートは1枚だけ持っていたので最初は1枚だぶってもその5枚組を買うつもりでいました。

 

 しかし紙ジャケがだぶってしまうというのがなんだかもったいなくて。

 さらにはリトル・フィートの場合は国内盤なら他の4枚も今でも普通に流通していて入手不可能ではないことから、ここはひとつ5枚組を諦めてバラで集めようと決めて7月に一挙に残りの4枚プラス5枚組には入っていない6thまで買い集めました。

 リトル・フィートはよく知らないバンドだから国内盤であれば解説があるし、それにリトル・フィートは国内盤はリマスターなのも大きかった。


 僕は買う時は割と一気に集めてしまいます。

 集めていて途中で廃盤になって入手できないものが出てきてしまうのが恐いからです。

 だから集める時はある程度CD資金に余裕が出た時ではないと踏ん切りがつきません。

 

 そんなわけで1枚持っていたけど実質的にこの7月になってリトル・フィートを真面目に聴き始めましたが、今日はその簡単な感想を述べてみます。


 リトル・フィートはアメリカ南部音楽を再現しているバンドであることは情報としても実際に聴いた音としても強く感じました。

 評論家に評価が高いのはアメリカのルーツ音楽特に南部音楽を自分たちなりに焼き直した音楽であるということもずっと思ってきました。

 カナダ出身のザ・バンドがまるで神格化されていたり、ローリング・ストーンズの最高傑作は今ではEXILE ON MAIN ST.と言われていることもその流れでしょう。

 僕はそれを決して批判的に言っているわけではなく僕自身もそうした音楽に興味はあるのですが、しかし同時にヒットチャート上がりの僕はやっぱり評価が高いものには引いてしまう部分があるのは事実です。

 僕は自分に自信がない人間なのです。


 リトル・フィートの1枚目の帯に書いてあることを書き出してみます。


 アメリカ南部、ルーツ音楽の息遣いをウェスト・コーストの心で受け止めた。


 そうだったのか!


 1枚聴いたとはいえかじっただけだったのでそれは知らないというか気づいていないというか意識しておらず、単に南部ルーツ音楽の焼き直しと思っていました。

  

 しかし僕はその帯のタタキ文句を読んでぐっと心が近づいてきたことを感じました。

 確かに全体の音作りもコーラスワークもイーグルスやジャクソン・ブラウンに通じるものを感じるようになりました。

 現金なものです(笑)。

 

 聴いてゆくとやはり、ブルーズはもちろんゴスペルというか讃美歌っぽい要素だったりラグタイム風だったり、いろんな音楽の要素が自然と溶け込んでいて楽しいですね。 

 曲作りが上手くて聴いていて飽きないです。


 僕にとってよかった部分はまだあって、ひとつは意外とハードで当たりが強い音を出していて全体が引き締まっていることです。  

 あまり聴いたことがない中でステレオタイプかもしれないけどでも敢えて言うと、南部音楽の緩さが僕はちょっと苦手で、前にも書きましたがそれを指向したエリック・クラプトンの「レイドバック路線」も若い頃は苦手でした。

 ところがリトル・フィートには緩さをあまり感じません。 

 やはり土地によって音楽にも色が出るということなのでしょうか。

 もしくはリトル・フィートはかなりの腕達者集団と僕はみたのですが演奏能力の高さから自然と緩い部分が排除されていっているかもしれない。


 もうひとつというかつながっていることですが、リトル・フィートの音は野暮ったさがまるでなく洗練された響きで聴かせてくれるところです。

 だからカントリーは音楽の要素としては見えるんだけど音楽の雰囲気をカントリーだと感じることはないです。

 断っておきますがカントリーだからダメというつもりも僕はなくてそれなりに聴きますが、ロックというフィールドで聴かせる音楽としてのリトル・フィートについてはこの洗練されている音が僕は気に入った、ただそれだけのことです。


 とっても気に入りましたよ、リトル・フィート。

 固定概念を持ちすぎていた自分を反省しました。


 でもひとつだけ譲れない部分が。

 元来が「鼻歌にいい歌メロ人間」である僕からすると、リトル・フィートの曲は聴く分にはとっても面白いけど口ずさむ歌としてはもう一つという感じがします。

 実際に彼らにはシングルヒットがないですし。

 僕はいつも曲の覚えが悪いと言っていますが、でもこのアルバムはこのひと月で20回は聴いていると思い、だけど「歌」としてはまだ僕には捉えられていないです。

 まあそれも僕が情報から偏見を持って聴いているだけかもしれないけど。

 そしてこれはもちろん僕個人の思いや感じ方であって人によっては違うでしょうね、それは理解しているつもりです。


 ただしその副産物とでもいうか、歌おうと思わないだけ余計に曲を聴くことに力が入るので結果としてより曲を面白く感じるということはあります。

 これは自分でも不思議で面白い感覚だなと思いました。

 

 まあそうはいいながらもライ・クーダーが参加しているWillin'は歌としてもなかなかいいなと思うし、Crazy Captain Bunboat Willieはいきなりそのタイトルを歌い出すのが強く印象に残りました。


 リトル・フィート、とっても気に入りましたよ。


 2nd以降も近いうちに最低1枚は記事を上げてみたいと思います。

 もちろん僕は通じゃないので僕なりの印象と思いしか書けないのですが(笑)。


 一昨日、昨日と記事を上げていませんでしたが、2日続けて夜に出かけていて時間を取れなかったためです。


 一昨日は札幌ドームにファイターズ戦を見に行きました。

 そこで6月に新加入したスケールズ選手の入場テーマ曲がマイケル・ジャクソンのDon't Stop 'Til You Get Enoughであることが分かったのですがその曲が入ったアルバムは既に記事として上げていました。

 ちょっと早まったかなって(笑)、まあ仕方ない。

 昨日は森林ボランティア関係の集まりに参加していました。

 

 僕はこのBLOGは毎日上げたいのですが不定期の外出や遠征その他で時間的に難しい日は無理せずに進めてゆきたいと思っています。

 そのほうがかえって長く続けられそうですし。