◎BRITISH STEEL
▲ブリティッシュ・スティール
☆Judas Priest
★ジューダス・プリースト
released in 1980
CD-0081 2011/06/21
ジューダス・プリースト6枚目のスタジオアルバム。
僕はBLOGの書き込みで午前0時を過ぎていると「おはようございます」と書きます。
僕はバードウォッチングが好きで鳥は日の出直後が1日のうちでいちばんよく鳴く時間帯であるし朝3時からの仕事もあったりでその場合は午前2時ごろまでには起きるから、たとえ寝る前であっても、午前の時間帯は僕の頭の中では夜よりも朝につながっているからです。
BLOGの書き込みの場合は相手が起きてから読むこともあるから特に違和感はないかと。
ただしテレビやラジオの番組的には22日午前1時から始まる番組を「21時深夜25時」と表記していますが録画を頼まれたり頼んだりという場合などはもちろんきちんと伝わるように「今夜」などと話します。
あいさつの話に戻って、でもそうしている人は少ないようで、午前1時過ぎくらいまでの起きている人が割と多い時間帯に書き込みをする人はたいていは「こんばんは」と書いておられます。
断っておきますが、僕の考えはいつもそうですが、だからそれがおかしいとかそういうつもりはまったくなくて人それぞれ感じておられるようにすればよいと思います。
それが法律を犯したりマナーに則っていなかったり失礼にあたるというのではない限り。
この場合はマナーの部分で引っかかる部分があるけどでもこれから話すようにこの問題については明確な答えを共有しにくい部分があるので、やっぱりそれでいいと思います。
では午前0時から日の出までの時間帯というのは夜なのか。
「深夜」というのは何時までなのか。
僕はちょっとしたつまらないことをつらつらと考えるのが好きというか癖なのですが、そんなことを考えていた時に頭の中に流れてきたのがジューダス・プリーストのLiving After Midnightだったわけです。
エリック・クラプトンのAfter Midnightではなかったんですね残念ながら(笑)。
思い出してサビを口ずさんでいたところ聴きたくなって昨日の「深夜」に聴きました。
♪ Living after midnight, rocking till the dawn
Loving till the morning, and I'm gone, I'm gone
仕事の後の夜に活動する人たちの応援歌ですね。
続いて最初のヴァースでは(この曲はサビが先に出てくる)こう歌っています
♪ I took the City 'bout 1AM, loaded, loaded
そうかAfter Midnightというのは午前0時以降のまだ暗い時間帯を示す言葉なんだな。
日本語でも「丑三つ時」という言葉がある。
だから「深夜」というのは本来であれば午後10時=22時から午前0時の時間帯なのかなというのがひとまず僕の中での結論。
たった1曲口ずさむだけで解決してしまった(笑)。
ただし現代では人々の生活が多様化していてもはや午後10時を深夜とはあまり感じないかもしれない。
その時間から本屋に行くことがあったり寝るまでにまだちょっとした活動ならできる時間があるし。
でも僕は午後10時には寝たい人間ではありますね本来なら。
などと結論が出たはずなのにまたうだうだと考え始めてしまい、今の人の感覚なら午後11時から午前2時までくらいが「深夜」かもしれない。
訂正、結論は出ませんでした・・・
BLOGのあいさつについてもうひとつ。
かつては午前0時を過ぎてから日が昇るまでの時間帯にあいさつするような仲の人と会うのは夜勤など割と限られら人だけで多くはなかったからこういう問題はあまり生じなかった。
しかし今はネットを通して友だちや仲間と午前0時過ぎに「会う」ことも普通だからこれもネット社会になって生じたことなんだなと思いました。
言葉も生き物だから世の中の動きに連れて変わっていくものなのでしょうね。
◇
肝心のアルバムの話をしないと。
僕は1枚を除いてジューダス・プリーストを真面目に聴き始めたのは30歳を過ぎてからでした(僕はこの例が多いですが・・・)
ジューダス・プリーストといえばメタルの中のメタルでありこのアルバムに収められた曲のタイトルから「鋼鉄神」とまで呼ばれているバンドであることは知っていました。
また僕は弟がB!誌を購読している影響でメタル系の幾つかのバンドについては音よりも先に文字情報による知識を得ていてプリーストもそうでした。
いわば予習ですがそれによればこのアルバムは「プリーストらしくないところがある」という評価でした。
プリーストらしい耽美的な部分がなく妙にストイックで音が贅肉がそぎ落とされてシャープかつソリッドだというのです。
僕がその1枚を除いて初めて聴いたアルバムがこれでしたが、これを聴くとこれぞまさにプリーストの音としか思えませんでした。
しかし後に他のアルバムを聴いてゆくと、確かにプリーストの音は本来はふくよかで広がりがあって耽美的で曲の展開が凝っていることが分かってきて、なるほどこのアルバムは違うと理解できました。
このアルバムはパンクの影響でシンプルにやってみたという話ですが、いかにもメタルらしい重低音だけど鋭さがあります。
贅肉をそぎ落としたという言い方もされますがそんな感じの鋭く切り込んでいくギターサウンドですね。
曲もロックンロールの基本に立ち返っていてとてもシンプル。
けれどそれがやはり従来のファンには物足りないところでしょうか。
それにしても曲がポップでこれはプリーストの中ではいちばん気軽に聴けるアルバムじゃないかなと思います。
「英国の鋼鉄」というタイトルと剃刀の刃を手につかんたジャケットはこのアルバムの音のイメージそのまま。
僕が思うにメタル系のみならずすべてのロックアルバムのジャケットでもアートワークが的確に音をイメージさせるものとして秀逸な部類の1枚だと思います。
重たくて厚くて硬いんだけど鋭くてなぜか爽快感があってポップ、それがこのアルバムです。
いいなぁ、久しぶりに聴いて心底そう思った。
◎このCDこの6曲
Tr1:Rapid Fire
ちょっとモーターヘッド風の上滑りするR&R。
Tr2:Metal Gods
タイトルからしてもんのすごい曲を想像していたらなんだか緩くて、じゃあサビで大爆発するのかと思ったらねちっこい低音でちょっと間抜けに「めぇ~~たるごぉ~~ど」と歌うのが最初はなんだこれと人をおちょくってるのかと思ったんだけど聴いてゆくうちにそこが狙いであるような気がしてきました。
Tr3:Breaking The Law
彼らの代表曲のひとつで僕も大好き。
ビデオクリップはプリーストのメンバーが「メタル強盗団」となり市内の銀行などを次々と襲い金品を奪うのではなく耳をつんざくような爆音を聴かせて人々をメタルで洗脳して回るという分かりやすいもの。
このクリップはロンドンの街中をオープンカーで走るそのシーンがリアルで英国らしくてカッコいい・・・
んだけど、全体的にどこか笑えてしまう映像でもあるのが気がかり(笑)。
Tr5:United
これはカントリー系の人がカバーするといけそうな気がするポップソング。
Tr7:Living After Midnight
英国のロックは基本的には労働者が聴くものだということがよく分かる分かりやすい歌メロと歌詞で演奏もそれほどハードじゃないしメタルを聴かない人でも楽しめる名曲。
Tr10:Red, White & Blue (Bonus Track)
ボーナストラックのこれは1985年に録音された未発表曲とのことだけどこれを聴いて驚きました。
いかにも英国人が好きなアンセム風のゆったりとしたバラードでSailingと通じるような曲調。
彼らもやっぱり英国人であることがよく分かりある種の感動を覚える曲です。