SEVENTH SON OF A SEVENTH SON アイアン・メイデン | 自然と音楽の森

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自然と音楽の森1日1枚-June02IronMaiden


◎SEVENTH SON OF A SEVENTH SON

▲第七の予言

☆Iron Maiden

★アイアン・メイデン

released in 1988

CD-0066 2011/06/02


 アイアン・メイデンのその通り7枚目のスタジオアルバム。


 今日はこのBLOGの66枚目の記事だから6にちなんでアイアン・メイデンを上げます。

 このことは既にBLOGを始めた頃から決めていました。

 ただし中断後に再開するタイミングをもう少し考えてどうせなら66枚目の記事が6/6になるようにすればよかったかな(笑)。

 ついでにいうなら6枚目のアルバムに・・・


 しかし7枚目のこれにしたのはこれが僕が初めて買って聴いたアイアン・メイデンのアルバムだからです。

 (写真のディスクはリイシュー盤)


 僕には今でも一応は続いている中学時代からのメタル友だちがいますが彼は自分が聞かないものには価値がないという考えの持ち主で時々音楽をめぐって意見が衝突して不機嫌になっていたものでした。

 僕がヘヴィメタル系を二十歳ごろまで聴かなかったのはほとんどすべてその友だちのせいです(笑)。


 しかし僕が大学に入りCDの時代になったころにヘヴィメタルのブームが起こりチャート中心に聴いていた以上は無視できなくなってついにメタル系も聴き始めました。

 その話は長くなるので今回はそれだけ説明します。


 アイアン・メイデンはその友だちがいちばん好きなバンドだったので最初は毛嫌いしていました。

 でも僕は新譜として出たこのアルバムからの最初のシングルであるCan I Play With Madnessのビデオクリップを見て曲を聴いてその友だちに言いました。

 「アイアン・メイデンもポップソングが作れるんじゃん!」

 友だちは苦笑いをしました。

 この曲はメイデンにしては異様にポップだと当時から言われていてそれを受け入れていいのやら迷って(困って)いたようです。


 僕はすぐに生まれて初めてアイアン・メイデンのCDを買いました。


 かけていきなり1曲目Moonchildの出だしのアコースティック・ギターを聴いてこう言いました。

 「メイデンもアコースティック・ギターを使うんじゃん!」

 ちなみにMoonchildとは蟹座の人という意味でだから僕のテーマ曲でもあります。


 2曲目のInfinite Dreamsは「無限の夢」という壮大なタイトルに引かれましたがメイデンのテーマは人間の勇気であることが後に分かってきました。


 そして3曲目Can I Play With Madnessの歌い出しを聴いてあらためて僕はこう言いました。

 「メイデンもアカペラで歌うんじゃん!」

 正直言えば当時の僕はメタル系には負のバイアスがかかっていたのでこうした技術とセンスもあるんだって驚きました。

 僕こそがメタル系は普通のロックとは違うと思っていたのかもしれません。 

 断っておきますが今は違う正反対でカントリー系もソウル系もメタル系も聴きたい時は自然な気持ちで聴きます。

 今でもメイデンで5指に入るくらい大好きな曲であり、札幌公演で演奏してくれたことがうれしかった。

 メイデンの中でも楽しく歌える曲のひとつでもありますね。


 4曲目The Evil That Men Doはビデオクリップが作られ当時それを見て僕はこう思いました。

 「ブルース・ディッキンソンの髪がさらさらで柔らかそう!」

 メタル系といえばマリモパーマというのが当時のイメージでしたがそんな中でキューティクルにあふれた肩までの髪を揺らしながら歌うディッキンソンの姿が新鮮に映りました。

 曲はもはやメイデン中期の名曲と言われて久しいですが僕はこの曲が出てきた頃から聴いていて大好きだっので名曲誕生に加担したようでなんだかうれしいのです(笑)。

 ただこの曲はMadnessを演奏した代わりに札幌では演奏しなかったのが今となっては残念。

 ところで僕がする邪悪なことって何かな・・・


 5曲目は表題曲でメイデンはこうした大作が得意なんだって思いました。


 6曲目のThe Prophecyはですね、実は数年後にメイデンを本格的に聴き直すのにこのCDをかけたところこの曲だけ覚えていなかったのです。

 聴き込んだようでそうでもなかったのかな・・・(笑)・・・

 これは組曲風でインストゥロメンタルのパートが多くいわばプログレ志向の曲ですがそういうのは二十歳前後の頃までは苦手だったということですね。


 メイデンがほんとうに好きになったのは7曲目The Clairvoyantがあったからかもしれません。

 僕はこの曲を聴いてこう叫びたくなりましたが叫ばないで唸りました。

 「なんだこれポップで歌メロがいいのにこんなにハードでヘヴィな曲があっていいのかっ!」

 歌詞を読んでまた驚きました。

 "Is it me or is it shadows that are dancing on the walls ?"

 こんなセンチメンタルで繊細なくだりがあんなむくつけき人たちの口から発せられるなんて。

 あ、これは当時思ったことを正直に書いているまでです。

 高揚感がたまらない曲ですね。

 

 8曲目はOnly The Good Die Youngで僕が言った言葉はもちろん。

 「ビリー・ジョエルと同名異曲だ!」

 ヘヴィメタルの特徴は歌詞が内向的なことだと思います。

 人生のちょっとしたことを考えさせられたりというのは単なるラヴソング以上のものを10代の頃から求めていたへそ曲がりの僕には訴えるものが大きかったのです。

 この曲は最後に1曲目の冒頭のアコースティック・ギターとヴォーカルのパートでアルバムが終わりまるでエンドレスループのような感覚に仕立て上げられています。


 21歳の頃に初めて聴いたアイアン・メイデンは刺激的でありかつ予想以上にポップでさらにいえば歌詞には想像以上に共鳴する部分が多かった、これが当時の感想のまとめですね。


 メイデンはおしなべて破滅的なことは歌っておらずどんなことにも勇気を持って臨もうという強いメッセージを感じる曲ばかりです。

 聴き終ると勇気が形となって心の中に残っているのを感じます。

 

 だけどこのアルバムを買った当時はまさかここまで好きになるとは思っていませんでした。

 まあしかし僕はポップソング指向が強いからメイデンの中でも最もポップといえるアルバムが出会いだったのは幸運といえるのかもしれないですね。


 アイアン・メイデンにはアルバムとしてはこれより好きなものが幾つかありますが、出会いという点でこれがやはり思い入れがいちばん強いアルバムです。



 さて、666枚目の記事ももちろんアイアン・メイデンを上げることをここに宣言します。

 しかも666枚目はもうアルバムも決めていますがファンの方は容易に想像がつくかと。

 このまま順調に続けられればその記事はちょうど600日後、おっと来年はうるう年だから1年と234日後、いずれにせよ再来年のことになりますね。


 こうご期待!