そってん芝居 | GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 17TH SEASON

GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 17TH SEASON

EVERDAY I HAVE THE BLUES AND A LITTLE BiT OF HAREBOiLED STYLE.

毎日がブルース、ちょこっとハードボイルド。

船場の旦那、堺の叔父の危篤の知らせを聞いて、堺に出向く準備を始める。まず月代を剃るために、廻り床屋の磯村屋の磯七を呼ぶのだが、この男、いちにもなく芝居が好き。見てきた忠臣蔵のはなしにちっとも手は動かず、とうとう夜になってしまう。


いつも使っている駕籠屋は、このまま出かけると深夜は飛田の森になるから、勘弁してくれと断わられる。飛田の森には追い剥ぎが出て身ぐるみ剥がされるからだ。


一計を案じ、番頭は通りで客待ちをしている辻駕籠を使うことを勧める。それから先に着物を脱ぎ、着物を風呂敷に包み、駕籠に乗ったら腰掛ける座布団の下に隠しておくようにと指南すると、旦那は素っ裸では寒いと不満を言う、番頭は口に唐辛子を入れておくと、ほこほこして、身体が暖かいのだと言う。ほんに唐辛子を口に入れると身体が暖まりじんわりと温い。


旦那はそのまま素っ裸で辻駕籠を拾い、堺に出かけるのだが・・・


大阪マラソンは今日は雪の予報でかなり寒くなる。防寒には生姜と唐辛子だと思ったが、待てよ。素っ裸で唐辛子を咥える落語ってあったよなあと思い出した。


「そってん芝居」。江戸落語の桂小南がしていて廃れたものを後年、桂米朝師匠が思い出し、弟子の吉朝さんに「わしはようやらんから、おまはんがやれ」と言われた噺なんだそうだ。


吉朝さんいわく、けったいなしょーむない噺で今後やることはないと生前言っていた。それをDVDで私は見た。T中のCさんにそのDVDをもらった。事実、吉朝さん以外で私はこの噺を聞いたことがない。





 

大阪マラソン参加のみなさま、寒さ対策に是非唐辛子を丸のまま口に入れて走ってみて。間違えて噛んだらあきまへんで(笑)