天災 | GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 18TH SEASON

GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 18TH SEASON

EVERDAY I HAVE THE BLUES AND A LITTLE BiT OF HAREBOiLED STYLE.

毎日がブルース、ちょこっとハードボイルド。

ある男、短気で何か気に入らないことがあると、自分の妻や母親さえにまで暴力を振るう。


それではいけないと甚兵衛はんが手紙を持たせて心学の先生の紅羅坊名丸(べにらぼうなまる)の元にその男を行かせる。


短気は損気

なるが堪忍するが堪忍

堪忍袋を破れたら縫え破れたら縫え


と先生は男を諭すが理解が出来ない。


突然の雨で当たり様がないときはどうするのか、天と喧嘩はできない。すべての災いは天の災い、すなわち天災だと思うのだと言われ、はたと合点がゆき物事に悟る。


家に帰ると、隣が揉めている。女房が家出していなくなって、後妻をもらったが、前の女房が帰ってきたと言うのだ。

短気だった男、俺が仲裁に行くと隣に乗り込んでいくが・・・


亡くなったざこばさんがようやらはりました。

ざこばさんの落語と言えば、「笠碁」とか「子は鎹」とか「一文笛」とか、みなさん、おっしゃいますが、私は桂ざこばと言えば、この「天災」を思い出すのです。


「コン、コン、コーンといてまうねん」と素のざこばさんのようなセリフがもうざこばさんらしくて。


短気で向こう意気の強い、気の荒い人でしたが、泣きの一面もある人情家でした。


ご冥福をお祈りいたします。合掌。