誰かにS井K美のことを話している。
S井さんは小中学の同級生だった。
高校は自分通っていた高校とは違い、T高だった。
小さい頃から頭がよかった。
お父さんが左官屋さん。
お母さんとはなぜか自分とは接骨院仲間で一番最初に腰をやった頃一緒に電気を当ててもらっていた。
誰かに話している。
うちの姉にS井さんが習字塾に誘われたはなしをしている。
確か彼女から聞いたはなしだ。
でも、曖昧だ。うちの姉とS井さんとはそんなに親しかったわけではない。
しかし、おなじ習字塾には通っていた。
「かぼちゃワイン」のエルちゃんみたいな人だった。学年で1番目か2番目に背が高かった。ただ小学校6年で成長が止まったそうだ。
髪が長かった。今で言うフィッシュボーンに髪を結んでいた。
真冬でも体操着はショートパンツを履いていた。白い肌の脚が寒さで紫色になっていたのを覚えている。
成長が止まった話は本人から聞いたわけではない。誰からだ?
そう。H田から聞いた。10年くらい前か、今は大国町辺りに住んでいるとも聞いた。
誰かと話している。
そう。彼女のことを話している。
目が覚めた・・・
腕時計を見てみると6時前。
そろそろ起きねば・・・
布団剥いで壁の時計を見ると・・・
午前0時。えっ❗️
腕時計を見ると腕時計も午前0時・・・
まさかの二段落ちかい?!
不思議な夢だった。
忘れていた記憶だった。
彼女には妹さんがいた。Yよいちゃん。母と同じ名前だ。
そのYよいちゃんは大きくなるとお姉ちゃんより背が高く綺麗になり、結婚する前はモデルさんをしていた。
お腹が大きいときに一度見かけている。
もうS井さん、彼女のことのような昔のはなしもHannaさんしか話す相手がいなくなった。
そう、みんな去ってしまった・・・
そう言えばS井さんも中島みゆきが好きだった。