人生が二度あれば | GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 18TH SEASON

GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 18TH SEASON

EVERDAY I HAVE THE BLUES AND A LITTLE BiT OF HAREBOiLED STYLE.

毎日がブルース、ちょこっとハードボイルド。




「人生が二度あれば」は井上陽水の一枚目のアルバム「断絶」の一曲目に入っている。何しろこの時代の井上陽水はとにかく暗い。吹っ切れたように「とにかく明るい井上陽水」の「みなさん、お元気ですか?」はもっとあとのはなしだ。

今年、その陽水の「人生が二度あれば」を聴いて、その歌詞にハッとさせられた。

父は今年2月で65
顔の皺は増えていくばかり

仕事に追われ
この頃やっとゆとりができた

父の湯飲み茶碗は欠けている
それにお茶を入れて飲んでいる
湯飲みに映る自分の顔をじっと見ている

人生が二度あれば
この人生が二度あれば

「ああ、この父に俺はリアルに近づいているんだな」と。
でも、「俺、そんなに老け込んでるかなあ」とも。

「人生が二度あれば」と思うよりも、「もうひと花咲かせたい」とは思っている。それはリアル65歳も同じだろう。

この歌が発表された1972年頃の65歳って、こんな感じだったんだろうか?
とにかく今の65歳は若い。(はず)
老人ではないはずだ。
65歳は「前期高齢者」と呼ぶそうだ。嫌な言い方だ。

リアルの井上陽水もこの8月で75歳。後期高齢者だ。とっくに父の年齢を越えてはいる。